「昼顔」×「あなそれ」禁断の恋に堕ちた、ヒロインの行く末は?
Woman.excite / 2017年6月6日 13時0分
今期、話題となっているドラマといえば、波瑠や東出昌大らが出演する「あなたのことはそれほど」でしょう。そして2014年に放送され社会現象にまでなったドラマが「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」。ドラマ「昼顔」の続編が映画として戻ってきます。
この話題作2本が描くのは、「道ならぬ恋」。夫とは違う男性に恋してしまうヒロインふたりにピントをあててみました。
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■禁断ドラマの禁句を打ち破り続けるヒロイン・美都
波瑠演じるヒロイン・美都は、“運命”“奇跡”“必然”“宿命”が大好物の女性。でも結婚したのは、「2番目に好きな人」と、ここまでの展開は、過去のドラマにもありえそうな内容。しかしこのドラマのスゴイところは、ヒロイン美都の暴走的ともいえるほどの身勝手な行動と、理解できないほど愚かな態度です。
たとえば第1話で、初恋の男・有島光軌(鈴木伸之)に出会った早々、ほとんど躊躇(ちゅうちょ)なくラブホテルへ。大人の恋愛ドラマだって、そこに至るまでにはかなり悩み、翻弄され、それでも離れられないという揺れまくる心模様があってこそ、初めて体を重ねるという、いわゆる「山場」を迎えるものですが、美都は1話でその壁をなんなくクリア!
さらには「うそがヘタな純粋な女性」というよりも「自分の欲望に忠実な女性」そのもの。大好きな有島に会う前の日はルンルン、会えなければガックシと、あまりにわかりやすすぎる態度に、夫の涼太(東出昌大)にはダダ漏れ。
さらには有島の家にアポなし攻撃したり、病気の子どもに対しても「あなた(有島)が行っても変わらない」と言い放ったりと、これまでの数多くの禁断ドラマの禁句とされていたことを、次々と打ち破っていく美都。このあきれるほどの行動こそがこのドラマが話題となる要因ではなかろうか。視聴者は、「共感できない」「ウザい」と毒を吐きながらも、見ることが止められない。
もしかしたら、このドラマは日常にひっそりとたたずむリアルな道ならぬ恋人たちを描いているんではないだろうか? と思えてきてしょうがないのは私だけでしょうか。
■美しすぎる旋律が流れる時にたたずむヒロイン・紗和
「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」は、上戸彩演じるヒロインの紗和が高校の生物教師である北野(斎藤工)と出会い、惹かれあっていく物語で、当時社会現象にもなりました。
紗和は、日常生活に不満は感じながらも、夫は暴力的でもDVをするわけでもありません。少しずつ積もっていくいびつな感情から万引へと走らせ、結果、北野と出会うことになります。
紗和と北野のふたりの世界は、時間の流れがおだやかです。セリフも落ち着いたゆっくりとしたもので、自然へのモチーフをからめた美しい旋律。おそらく自然に身をおいたときの波長が、おそろしいほどぴったりあうふたりなのでしょう。ふたり時間は、ファンタジーのようなにおい感があります。
ドラマでは、紗和は離婚、北野は妻とやり直す道を選び終わりを迎えます。でも紗和は「神様、ごめんなさい、またあなたを怒らせるかもしれません」と意味深なつぶやきをしてエンディングに…。そしてあの別れから3年後を描く映画『昼顔』が6月10日(土)に公開されます。
ドラマの結末については、ネット上でも「モヤモヤする」「切なすぎる」「ハッピーエンドを期待したのに」といった声があがっていましたが、映画ではどのようなラストを迎えるのか気になるところ。
夫のいる人を好きになってしまったら、もちろん相手の妻、そして自分の夫までもが巻き込まれていきます。「あなそれ」では有島の妻・麗華(仲里依紗)が笑顔を絶やさずに有島に感謝を伝えたあとに、一転有島を震え上がらせる一言を放つシーンには、ネットでも「怖すぎる!」と話題に。「昼顔」でも北野の妻・乃里子の逆襲に盛り上がりました。ドラマの「あなそれ」も映画「昼顔」でも、パートナーの存在がキーになってくることでしょう。
ドラマ「昼顔」の中で、紗和は次のように語ります。「運命は決して罪を犯した人間には優しくない」。禁断の恋に堕ちたヒロインの行く末はどうなるのでしょうか?
文/筧みゆき
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