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『メアリと魔女の花』を徹底取材! 米林監督の乙女心の表現力はあの少女マンガからだった【前編】

Woman.excite / 2017年7月13日 23時0分

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メアリと魔女の花

『借りぐらしのアリエッティ』(10)や『思い出のマーニー』(14)の米林宏昌監督が、スタジオジブリを退社後、新天地・スタジオポノックで手がけた映画が、『メアリと魔女の花』です。7月8日(土)公開の本作の全貌がようやく明らかになりました!

(C)2017「メアリと魔女の花」製作委員会



本作の主人公は明るくて天真爛漫だけど、自分の赤毛にコンプレックスを抱えた少女メアリ(声優:杉咲花)。ある日、メアリは森で7年に一度しか咲かない魔女の花「夜間飛行」を手に入れたことで、不思議な力を身につけ、そこから大冒険へと繰り出します。

本作は“静”ではなく“動”。冒頭からいきなりクライマックスのような怒涛の展開で心を鷲づかみ! 空を縦横無尽に飛ぶスリリングな飛行シーン、イマジネーションあふれる魔法の数々、メアリと少年ピーターの友情のドラマや成長劇など、新たな米林ワールドが全開です。

スタジオジブリファンのみなさん、ご安心ください。米林監督がジブリのDNAを引き継ぎながら、スタジオポノックの顔として挑んだ勝負作は、冒険ファンタジーのツボを押さえた快作に仕上がりました!

興奮冷めやらぬ今、本作を手掛けた米林監督にインタビューし、制作裏話はもちろん、宮崎駿監督、高畑勲監督への感謝の思いについてもたっぷり語ってもらいました。
>>後編はこちら


■乙女心がわかる監督が愛読していたのはあの少女漫画
『思い出のマーニー』の公開後、スタジオジブリの制作部門は解散。その後、同作で組んだ西村義明プロデューサーが立ち上げたスタジオポノックで、『メアリと魔女の花』は産声を上げました。米林監督は「本当に苦しい作品でした」と穏やかな表情で言葉をかみしめます。

「スタジオジブリにいる時は、たくさん優秀なスタッフ陣がいましたが、それを1から集めなければいけなかったので、制作は遅れに遅れました。しかも活劇だったので枚数もかかる。でも、内容は手を抜きたくなかった。本当に大変で、なんとか完成できたのは、いろんな方々のおかげだと感謝しています」

それにしても米林監督は男性なのに、前2作同様、思春期の少女の心のゆらぎを丁寧にすくい上げています。なぜこんなに乙女心がわかっていらっしゃるのか?と聞いてみると「少女漫画で育ったからだと思います」と言われ、大いに納得。

「妹が買っていた『りぼん』をずっと読んでいました。中でも池野恋さんの『ときめきトゥナイト』が好きでしたし、『耳をすませば』(柊あおい)もリアルタイムで読んでいました」とのこと。なんと、そういうことでしたか。

■メアリの顔に影を入れた理由とは?
魔女の服といえば黒色の印象が強いですが、メアリは赤色ベースです。ピンクの衣装もよく似合っています。

「アリエッティもそうでしたが、自分の気持ちをどんどん前に進めていくような主人公なので、赤やピンクなどの暖色系の色が合うだろうと思いました」



今回、目の上に影がある点は、『千と千尋の神隠し』や『借りぐらしのアリエッティ』など、ジブリ作品でおなじみの作画監督・稲村武志のこだわりでした。

「今回新しい部分を入れていこうかなと。高畑勲監督が手がけたテレビアニメ『赤毛のアン』のアンの顔にも影がありましたが、西洋人の顔は彫りが深いから影ができるんです。また、今回は髪の毛もかなり立体的に描きました」


■杉咲花、神木隆之介は、鉄板のキャスティング
メアリ役の声優を務めた杉咲花のハマリ具合はもちろん、アフレコのスキルの高さにうなります。加えてピーター役は、すでにクオリティーはお墨付きの神木隆之介。2人とも米林監督作には2度目の参加となりました。

「メアリは明るくて朗らかだけど、ドジで、ウソをつくし、調子にのりやすい。声によっては嫌われる可能性がある女の子だと思ったので、そうならない声の人にやってほしくて。

杉咲さんは『思い出のマーニー』で東京から来た女の子・彩香役を、僕が想像していた斜め上くらいの声で演じてくれて、絶妙にハマったんです。それは声を入れてみて初めて発見した部分でもありました。

メアリの時も実際にテストをしてみたんですが、『あ!メアリだ!』と思ったんです。今回も前回と同様に予想以上のものになって、本当にうれしかったです」

ジブリ作品の声優では常連の神木隆之介について、米林監督は「もうベテランです」と太鼓判を押します。

「神木さんについては、『アリエッティ』以来7年ぶりのお仕事でしたが、もう安心感がありました。現在24歳ですが、今回12歳の少年をやってもらいましたが完璧でした。

実はピーターにも悩みがあり、メアリと同様に自分は変わりたいと思っている。その心の内を語るシーンも上手に演じてくれました」



>>西村プロデューサーのインタビューはこちら






メアリと魔女の花
2017年7月8日(土) 全国東宝系にてロードショー
「メアリと魔女の花」公式ホームページ

監督・米林宏昌がスタジオジブリ退社後の第一作目として、満を持して発表する長編アニメーション映画『メアリと魔女の花』。監督が最新作に選んだ題材は、かつて師である宮崎駿監督が選んだ題材と同じ「魔女」。あらゆる世代の心を揺さぶる夏のエンターテインメント超大作が誕生!

【声の出演・スタッフ】
杉咲花 神木隆之介 / 天海祐希 小日向文世 / 満島ひかり 佐藤二朗 遠藤憲一 渡辺えり / 大竹しのぶ
原作:メアリー・スチュアート「The Little Broomstick」
脚本:坂口理子
脚本・監督:米林宏昌
音楽:村松崇継

(山崎伸子)

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