私の子育ての悩み、毒親が原因? 知らず知らずにはまってしまうライト毒親の連鎖
Woman.excite / 2017年10月24日 6時0分
毒親、毒母
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毎日の子育て、楽しい面もありますが大変なことも多いですよね。子どもは本当に親の思い通りにはなりません。何度言っても同じことの繰り返し、いつになったらできるようになるの! とついカッとなり、子どもをどなったり、つい手が出てしまったというのは、多くのママが経験していることだと思います。
ママだって人の子、完璧ではありません。いつも聖母のように優しく子どもと接するのは難しいでしょう。しかし、もしあなたが「なんでこの子は○○できないんだろう、××しないんだろう。なんとかしてやらせなくては!」といった思いが強すぎて、子どもが正反対のことをすると落ち込んでしまったり、必要以上にイライラをつのらせるようなら、一度ここで立ち止まり考えてほしいのです。
■仲良しで頼りがいのある親、実はライト毒親だったかも?
最近、「毒親」「毒母」という言葉をよく耳にします。親という権威をふりかざして子どもを支配するタイプを、一般的に毒親といいます。子どもの成長や自立を阻むので、虐待やネグレクトを引き起こし、時には社会事件にまで発展することがあります。
そう聞くと「うちの親はそんなひどい人達じゃないし、私のことをかわいがってくれたから毒親なんかじゃないわ」と思われる方がほとんどでしょう。
しかし、毒親と子どもの関係は、必ずしも悪いわけではありません。愛情という大義名分のもと、自分の思い通りに子どもを育てたいという思いが強いライト毒親も存在します。
ライト毒親は、自分が子どものときに果たせなかった夢を自分の子どもを利用してかなえようとしたり、逆に自分が育ったのと同じように子どもを育てることに執着します。例えば、「バイオリンを習わせる」「小学校受験をさせる」など、子どもにとって必ずしも悪い事ばかりではないのが特長です。
しかし、そのようにライト毒親からの支配を受けながら育った子どもが、いざ大人になって子育てをしようとしたとき、うまくいかずに悩むということがあります。私が受ける育児のご相談でもこのケースは多いです。
相談者は一様に「こんなに子どもの幸せを思って○○したのに、それに応えてくれない。空しいし、子どもに腹が立つ」と口をそろえます。そういった「○○であるべき」「○○であってはならない」という」気持ち、思い込みが強いほど、毒親の影響を受けて、自分も毒親になっている可能性が高いといえるでしょう。
■親のエゴを叶えるため、がんばってしまう子どもたち
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ライト毒親は往々にして、「自分の理想」を子どもに反映しようとします。それを「あなたのためになるのよ」「あなたのためを思って言ってるのよ」というふうに、自分のエゴを「子どものため」と転嫁し隠してしまいます。
子どもは親の期待に応えようと一生懸命になりますよね。そして、その期待に応えられても、応えられなくても、大人になって心の重石として残ることがあります。
期待に応えられれば「自分も同じように子どもを育てなければ」と焦りますし、応えられなければ「自分の子どもにリベンジさせよう」と意気込むか「子どもには絶対に同じことはやらせない」という反発心で行動します。そうやって、知らず知らずのうちに毒親の連鎖が続くのです。
■自分のエゴに気づく、「本当にそうなの?」という問いかけから
もちろん育児には各ご家庭の方針、ポリシーが反映されるものです。しかし、思い通りに子どもが動かず気持ちが落ち込むという時は、以下の質問に対する答えを書き出してみましょう。
2.なぜ不満なのか(例えば、速ければリレーの選手に選ばれるのに選ばれないのが悔しい)
3.なぜそう感じるのか(例えば、リレー選手は運動会で人気者になれると思うから)
4.そうでなければどうなるのか(例えば、子どもが人気者になれなくなってしまうかも)
5.それは本当にそうなのか(例えば、よく考えたら自分の親が「リレー選手になれたらかっこいいからがんばれ」と自分に望んでいたからそう思いこんでいるの)
6.子どもは楽しんでいるのか(例えば、走ることは楽しんでいる)
7.違う形で生かせないか(例えば、タイムは気にせず、体力作りの一環として走ることに取り組ませる)
これは、心理カウンセリングをするうえで、実際に質問したり書き出してもらっている項目です。こういった質問に答えるだけではなく、自分が生まれてからこれまでのヒストリーを書き出し、起こったことそれぞれに対する感情を書き出す方法もあります。
これは、論理療法という心理療法で、自分の考えは事実か、合理的か、証明できるか、自分が幸せになるかを、自分自身に問い、自分を苦しくさせている思い込みに気づかせる方法です。
これをやってみることで、「こうでなければ」と思っていたことがもしかすると「親からの刷り込み」であることに気づき、自分で落ち込みのタネを生み出していただけということに気づくかもしれません。
「親からの期待」はなさすぎても寂しいですが、ありすぎても子どもの心を縛ってしまいます。そして良い子ほどがんばりすぎてしまい、自分より他人の価値観を満たすことを優先してしまうようになります。
子育てで悩んだら、まず「これは本当に子どものためになっているか?」と自分に問いかけてみてくださいね。
(佐藤栄子)
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