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「母が大嫌い」という激しい感情が、溢れでてきてつらい【心屋仁之助 塾】

Woman.excite / 2017年11月2日 7時0分

「母が大嫌い」という激しい感情が、溢れでてきてつらい【心屋仁之助 塾】

メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「母を大嫌いという感情が、溢れでてきてつらい」という、パラさん(48歳・主婦)に、心屋塾認定講師のはしぐちのりこさんからアドバイスをいただきました。


© Antonioguillem -stock.adobe.com



■パラさんのお悩み
昨年、82歳の母が癌で逝去いたしました。死んでもなお、耐え難いほどの憎しみというか、「大嫌い」という感情が頭をもたげてきます。

母は終末期の在宅緩和医療と入院の繰り返しで大変だったと思います。最後に母を大好きになりたかったし、私のことを「大嫌い!! 憎たらしい!!」と言っていた母に、感謝してもらいたかったし、ありがとうと言って欲しかったから、心からお世話しました。

しかしその一方で「死んでしまえば良いのに!」と悪魔のような思いがこみ上げてきては、弱った母を見放してやりたい、今までの報いを受けているんだ、助けてあげるもんか、などと考えてしまい幾度となく言葉で激しく罵ってしまいました。

そんな自分が恐ろしくて悲しくて死んでしまいたくなって、でもこみ上げる感情は抑えられず…。実の娘である私のことを「憎たらしくて大嫌い!」といい、人様に私の悪口を言いふらし、私をないがしろにしてきた母を、“死んでも許せない”という思いと、それなのに母を思い出しては涙に明け暮れ、会いたくて仕方なくて…。私はうつ病になってしまいました。

自分で自分を癒してあげようと、「寂しかったね」「ちゃんと話を聞いて欲しかったね…」「お母さん、私寂しいよ」など、小さな自分をぎゅっと抱きしめてあげても、まるで白けてしまいます。もうこの闇から抜け出したいです。アドバイスをお願いします。

※一部、質問内容を編集しています。



■心屋塾認定講師のはしぐちのりこさんより
パラさん、はじめまして。はしぐちのりこと申します。ご相談ありがとうございます。

心からお母さまのお世話をされ、昨年見送られたとのこと。人が旅立っていく、しかも肉親であればなおさら、一緒に生きてきた時間が長いですから、わかってほしい思い、わかりたい思い、がふつふつと湧き出て当然かと思います。

だって目の前の人とはもう会話ができなくなり、気持ちをわかりあうことが、できないのですから。気持ちが大きく揺れ動きながらも最後まで見送られたパラさんご自身にも、お母さまご自身の人生にも、まずは「お疲れさまでした」の言葉を、心から申し上げたいと思います。

文章には「お母さまのことを思い出しては、涙に明け暮れて会いたくなる」、そして一方で「自分のことをないがしろにしてきたお母さんが許せない」とあります。

パラさんの中で、「お母さん大好き」と「お母さん大嫌い」の気持ちが両方混在していて、そしてその両方ともが大きくなり、苦しくなっておられる様子が伝わってきました。

そして、「小さな自分をぎゅっと抱きしめてあげても、まるで白けてしまう」とのこと。これはなぜでしょう? パラさんのほしいものは、それではないのかもしれません。また、もしかしたら、「もうお母さんは現実世界にいないのだから、こんなことをやっても意味がない」と思っておられるのかもしれませんね。



たとえそうだとしても、パラさんにやっていただきたいことがあります。ご自身の中にある気持ちをちゃんと認めて、言葉にして身体の外に出してほしいのです。

「今までの報いを受けているんだ、死んでも許せない」などと考えてしまう、ご自身を責めないであげてほしいのです。それは嘘偽りのないパラさんの気持ち。たくさんの悪口を言われて、ないがしろにされてきたのですから、そう思って当然です。

そして、そう思うことは何よりも、パラさんがパラさんご自身を大事な存在と思っている証拠です。「そんなことを考えてはいけない、自分が恐ろしい」と思ってしまうのは、「自分を大事な存在と思うな!」と自分に言っているようなものです。

まずは「考えてはいけない」と思ってしまうお母さんへの気持ち。それらをお母さんの遺影に向かってぶつけてみてください。

「お母さんなんか大っ嫌い!」
「私の気持ちも知らないで!」
「バカにするな!!!」
「悪口ばっかり言いふらして! 憎たらしいのはそっちのほうよ!!」

できれば大きな声で。どんな汚い言葉でも大丈夫。むしろ猛烈に汚い言葉を使って罵ってください。

亡くなったのにかわいそうとか思う必要はありません。お母さんはもうすべてをわかってくれています。むしろあちらにいるお母さんの力を借りましょう。

叫んで、泣いて、罵って。しっかりぶつけて、パラさんの怒りの気持ちを、しっかり身体の外に出してくださいね。

さぁ、やってみてどうだったでしょうか。何かしら次の気持ちが出てきたのではないでしょうか。もし次から次に怒りが湧いてきてしんどいのなら、少し時間をおいて、また何度でも試してみてください。

やってみるとおわかりいただけると思いますが、その気持ちを持ち続けている自分から、少し解放されていきませんか? 気持ちを言葉にするのは相手に通じさせるためだけではないのです。自分のためなのです。そしてこれをやっていると、「あぁ、もういいかな」と思える“なんとなくの底”が見えます。

その次は目を閉じて、この言葉を声にしてみてください。

「私よくがんばってきたなあー。本当によくがんばってきた」
「お母さん、大好きだよ」
「お母さん大好き。でも大嫌い。それでいいかー」

どんな感じがするでしょうか。

ある人に対して、「好き」と思う気持ちと、「嫌い」と思う気持ちは、本来両方あっていいのです。それが普通です。パラさんの中にも両方の気持ちがあっていい。ただ、それをダメだと思って片方を押さえ込んでしまうがために苦しくなっています。

ぜひ、どんな気持ちも、自分の気持ちとして受け入れてあげてください。そして言葉にして外に出す(表現してみる)ということを、自分のためにしてあげてください。

パラさんの中に気持ちを溜めるのではなく、認めながら、解放しながら、生活してみると、気がついたときにはもうそこには縛られておらず、自由な感じに包まれていると思いますよ。

ご相談ありがとうございました。


・このカウンセラーのブログを見る

(はしぐちのりこ)

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