あふれる「紙モノ」で遭難⁉ 園・学校のプリントの山に負けない整理術
Woman.excite / 2017年11月19日 21時0分
紙もの、片付け、ファイリング、断捨離
2017年も残すところ1カ月あまり。そろそろ「大掃除」の3文字がちらつきはじめる頃かもしれません。忙しい年末のタスクを少しでも減らせるよう、まずは、ほおっておくと増える一方の紙モノ類の整理から手をつけてみてはいかがでしょう。
ⓒFranny-Anne‐stock.adobe.com
今回は、子どものプリントや教材、銀行や役所から届く書類、取説など雑多になりがちな紙モノを、お片づけのプロ・整理収納アドバイザーの本田和さんに、どう整理しているか教えていただきました。
■学校や園からのお便りは、文具・ハンコと一緒にすっきり管理
3人のお子さんがいらっしゃる本田さんは、日々学校や保育園から配られるプリント類も3倍! それでもすっきり片づいたお部屋をキープされています。そこにはちょっとした工夫があるそう。
「学校や保育園からのお便りは、きょうだいごとにプリントが登録できるアプリで管理し、基本的に紙は残さないようにしています。そのうえで、月間予定表や遠足など行事のお知らせ、提出が必要な書類といった一時的にとっておきたいプリントは、ダイニングテーブルの引き出しに入れて保管し、期日が過ぎたら処分しています。
クリアファイルでプリント類を保管していたこともあったのですが、出し入れが案外手間で(笑)。引き出しに入れるだけ、の方法が私にはいちばんしっくりきました」(本田さん)
本田さんがいつも座る席の引き出し。お便りのほか、ボールペンやハンコ、体温計など、提出物の記入に必要なものをひとまとめにしてスムーズな導線を確保
プリント類のほか、文房具やハンコ、保育園の連絡帳と体温計もこの引き出しにイン。親の記入が必要な提出物は、全てこの引き出しにあるもので完結できるようにしているそうです。
「引き出しではなくても、たとえば持ち運びできるカゴやケースなどを『プリント&提出物用セット』としてももちろんOKです。必要なものを1カ所にまとめると作業がスムーズですし、お部屋もすっきりしますよ」(本田さん)
■子どものテストや教材、とっておくor処分する? その判断基準は…
お便り類に加え、小学生になるとテストや作文などもかえってきます。また、自宅学習用のドリルや教材、塾通いがはじまれば塾からのプリントや問題集も…。このような、処分するのはためらわれるけれど、とっておくとどんどん増えていく紙モノはどうしているのでしょう。
「たしかに悩ましいですよね。わが家の場合は、しばらく経ってから見返す可能性があるかないか、で判断しています。
たとえば日常的な学校のテストや自宅学習用の教材は、間違った問題を解き直すことはあっても、時間が経ってからもう一度見返すことってあんまりないのかなと。なので、子どもにとっておくかどうかを聞き、必要なければ処分するようにしています。
小学生のお子さんが「今日やること」は、曜日ごとに分けてクリアファイルで管理。やり終えたプリントは、基本的には処分するそう
なかには面白い解答のテストや子どもならではの作文など、とっておきたいものもあります。また、子ども自身に思い入れがあり残しておきたいと言うものも。そんな、後から見返したら楽しいだろうな、と思うものは、専用のファイルやボックスに入れて保管しています」(本田さん)
■日々の送付物は玄関で遮断! 明細書や取説はフォルダー管理
家のなかを見渡すと、子ども関連の紙モノ以外にも、銀行や役所から送られてくる封書、家電の取説など、さまざまな種類の紙がたくさん。目につくと散らかった印象になりがちなこれらも、本田さん宅では置き場所を決めて、スマートに保管されています。
「ネットでチェックできるクレジットカードの明細などはペーパーレス化して、郵便物を減らすようにしています。それでも届くDMやチラシなどは玄関先で仕分けし、不要なものは玄関に置いてあるシュレッダーにかけちゃいます。こうすれば、室内に持ち込まなくてすみますので。
役所からの税金関係の書類や家電の取説といった、一定期間とっておく必要があるものは、年度とカテゴリで分けて、インデックス付きのフォルダーボックスで保管しています」(本田さん)
家電の取説類を収納しているフォルダーボックス。ラベルにはマスキングテープを使用し、貼り替えもかんたんに
「以前は取説類の整理にクリアポケットファイルを使っていたのですが、出し入れのしにくさや部分的にかたよったりするのがちょっぴりストレスでした。
そこでフォルダに挟む方法にしたら、使いやすさがアップ! 形や大きさがばらばらな取説類もすっきり収納できますし、必要なときに取り出しやすいのも気に入っています」(本田さん)
■大切にとっておく「想い出」は定位置と容量を決めて
「人の体と同じで、おうちの中も『入れたら出す』ように意識すると、すっきり整ってくるんです」と本田さん。だからといって、不要なものはなんでも捨てようとも言い切れないとおっしゃいます。
「先の例で挙げた珍解答のテストや作文のように、後から見返したら楽しそうなもの、思い入れがあるものは、無理して手放さなくていいと私は考えています。
どうしても残しておきたいものは想い出の定位置をつくってあげるのがおすすめです。わが家では、きょうだいごとの想い出ボックスを用意し、使い終わった保育園との連絡ノートや赤ちゃんの頃に使っていたおもちゃなどを保管しています」(本田さん)
無印良品のトタンボックスを「想い出ボックス」に。本田さん宅では、3人きょうだいの分と、家族共有のボックスの計4つを用意
家族共有ボックスには、運動会のプログラム、家族写真のデータなど、きょうだいごとに分けにくいアイテムが入っています
本田さんは、これらの想い出ボックスを年に一度整理して容量をチェック。今はまだ余裕がありますが、いずれ入りきらなくなったときには、写真データなどで残す方法も検討しているそうです。
お片づけというとモノを減らすイメージがありますが、「捨てる」ことにプレッシャーを感じる方も、なかにはいらっしゃるかもしれません。
たとえば昔の運動会のプログラムのように役目を終えたもの、あるいはショッパーのようないずれ使うかも、とコレクションしているものなど、どうしても手放せないものは無理に捨てなくても大丈夫。定位置と容量を決めておけば、モノはあってもすっきりした印象のお部屋に近づけます。
本田さんが実践している整理術をヒントに、年末に向けて少しずつ紙モノのお片づけをはじめてみてはいかがでしょうか。
<お話をうかがったのは…>
▼本田 和さん
パーソナルスタイリングサロン「フルリール」主宰。整理収納アドバイザー1級、ルームスタイリスト1級。自宅を開放してのお片づけセミナーや、骨格、パーソナルカラーに基づいたパーソナルスタイリングを手掛ける。6歳、4歳、2歳のお子さんのママ。
HP:フルリール
(コミヤ カホル)
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