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苦情が出ない子育てって…? ママが追いつめられてしまうわけ 【コソダテフルな毎日 第53話】

Woman.excite / 2017年12月28日 14時30分

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私、子育てブログを書いてるんですけど、先日、「お昼寝して晩ごはんはスーパーの惣菜、朝8時に回した洗濯を夜9時に干したほどのグダグダな日、でも子どもたちと美味しいって笑いながらごはんを食べたからそれでよし!」っていう話を書いたら、めちゃくちゃ反響があったんですよ。

こんなろくでもない1日でしたわ~と自虐のつもりで書いたんですけど、意外にも「読んですごく気が楽になりました」とか「こんな私でもいいんだって思えました」といった感想がとっても多かったんです。

みなさんが一様に言っていたことは「ホッとした」ということでした。

私としては、こんなに反響があるとは思ってなかったのですが、裏を返せばそれだけ「こんな自分じゃダメだ」と思っている隠れ頑張り屋さんが多いということだと思うんです。



みんな「周りの人はもっと頑張ってるはず。」「こんなダラダラしてる母親はきっと私だけだ」と思って過ごしている中で自分と同じように手を抜いてる人がいる~! って知ってホッとしたんだと思います。

しかも、ほとんどの人が誰かに「もっとちゃんとしなさい」と指摘されたわけじゃないんですよ。言われたわけでもないのに、自分の中に作り出してしまったもう一人の自分が「頑張らなくちゃ」「ちゃんとしなくちゃ」って首をしめてくるんです。

この気持ち、よ~~~くわかります。

むしろ誰よりもその気持ちが分かるからこそ、自分のろくでもない姿を公開することでどこかの誰かの気持ちが楽になればいいと思っている節さえあります。

■SNSをやることで、自分に厳しいママが増えた
このことからも分かるように、今のママたちってきちんとした母親でいなくちゃいけないみたいな強迫観念に駆られているところがあるんですよ。

じゃぁそれがなぜなのかというと、私が思うに、SNSに一因があるような気がします(あくまで一因です)。

いろんな情報や感情・意見が溢れ返っているせいで、すごく疲れてしまうんです。



もちろんSNSをいっさいやっていないママもいますが、もはや現代においてスマホやSNSは私たちの生活に深く入りこみ、切り離せない存在になっています。

「SNS疲れ」という言葉もあるようにネガティブな側面もありますが、元気をもらったり、私だけじゃないんだって癒されたり、うまく表現できなかったモヤモヤを誰かに言語化してもらってスッキリしたり、子育ての合間に息抜きできる良いツールでもあると私は思っています。

ただ、一方でいろんな情報や人を目にする分、まるで自分が誰かに採点されているかのような気持ちになってきて、十分頑張っているのに、まだまだだ、全然ダメだ…ってとにかく自分に厳しくなっていく人が多いような気がします。


■「苦情が出ない子育て」を強いられるママのプレッシャー
直接言われたわけでもないし、指摘されたわけでもないのだけれど、私たち現役ママたちはいつのまにか漠然とした過干渉と不寛容に囚われています。

苦情やもめごとを防ぐために、あらゆるリスクに対処して、その中で許されることだけをして子育てしなくてはいけないようになっているような気がします。

「それは迷惑になる」「これも迷惑になる」これは都会と地方でも違うと思います。

地方に暮らしてる方は「そんなに気をつかったことがない」と感じるかもしれません。

でも、誰かに迷惑をかけてしまうことを必要以上に気にしてしまうママは本当に多いなと感じます。




私も心のどこかで常に気を張り巡らせています。

苦情が出ない子育てをしなくちゃいけない。批判を受けない子育てをしなくちゃいけない。多くの人に受け入れてもらいやすい子育てをしなくちゃいけない。

そもそも誰にも迷惑をかけないで子どもを育てるなんて無理な話なのに…迷惑をかけないようにしなくちゃいけないんだというプレッシャーがすごくすごく重く肩に乗しかかっています。

■息子たちが赤ちゃんだったころ…
たとえば・・・我が家のおむつはずしの話をひとつします。

我が家のトイレトレーニングは3人とも「いきなりオムツを脱がせてしまう」方法でした。 ある日突然オムツをパッととってしまって強行突破するという技です。

ただ当然おもらしをしちゃうわけです。 昨日までオムツをしていたのに今日になったらいきなりオムツしないわけですから。

遊んでる間に床におもらしをしちゃったり 畳の上にうんちがボトッと落ちてしまっていたりします。 そりゃぁ〜まあとにかくすごい回数!!

その度に私は拭いてトイレに連れていき、「ここで用を足すんだ」と教えました。
しかし、そんな簡単にはいきませんよ〜〜。何回教えても、何度トイレにつれていっても毎日毎日何度も何度も漏らし続けるわけです。そして私はせっかくだからトイトレの様子やお漏らし大事件をブログ に書いたりしながら楽しんでました。

この話を聞いてどう感じますか?
ある人は「あるある」と感じるかもしれませんし、
ある人は「汚い」と思うかもしれません。
ある人は「今だけだもの」と理解を示すかもしれませんし、
ある人は「どうなの?」と思うかもしれません。

子育てひとつの話にしても、受けとる側の価値観によって 感じ方は別れます。 そして昔はただ感じただけで終わっていたものが 今はどう感じたかを個人個人が発信することができるし さらにその発信を誰もが読むことができます。


■受けとる側の価値観によって感じ方はさまざま
きっとこういうところなんじゃないかな?と思うんです。
SNS がうんぬんとか、炎上がどうこうとかそこを言いたいわけじゃありません。
そもそも SNS にこんなことをアップしなければ済む話ですし、SNS を使っていないママだってたくさんいると思います。

昔だったら「こんな子育てしてる人もいるんだな。うちには関係のないことだけど」で終わっていたのが、今はよくも悪くも、 見たこともないどこかの誰かの子育てがすごく気になる時代なんですよね。




■SNSで「ママ(子ども)に対する周囲の本音」が見えるようになった
もうひとつ例えですが、満員電車の中で赤ちゃんがずっと泣いていたとします。

そこでAさんが心の中で「うるさいなぁ…」と思ったとします。でも、たとえ心のなかでそう思ったとしても口には出さずに黙っています。

この状況で「うるさいなぁ」と口に出して言うことが、大人として好ましくないことがわかっているからです。

ごくまれに「泣きやませろ!」とか口に出す人もいるかもしれませんが、だいたいの大人は黙っています。

赤ちゃんの泣き声をどう感じるかは人それぞれなので、心の中で「うるさいなぁ」と感じることが悪いわけでは決してありません。

うるさいと感じるもかわいいと感じるも個人の自由です。

でも、実生活においては口に出さずに我慢していた感情が、SNSだと我慢せずに呟くことができちゃうんです。

「赤ん坊がずっと泣いてる。迷惑」「こんなラッシュ時に乗せんなよ」と、パッと匿名で発信できます。

このひとつの「思考」を受け取る読み手側においても反応はさまざまでしょう。

「そんなこと言うなんて!」と嫌な気持ちになる人もいれば、逆に「同じこと思ってた」と賛同する人もいると思います。

SNSがなかった頃には、人が心の中で何を思っているかはあくまで「推し量るもの」でしたが、SNSが普及してからは今まで隠されていた本音が表面にぽんっと顔を出してきて、なおかつ誰でもそれを知ることが出来るようになったんです。


■「すみません」と頭を下げまくるママたち
今まで隠されていた「人の本音」がブワッ! と目に見えるようになったことによって、安心や共感も増えましたが、逆に、「人がどう思っているのか」にものすごく敏感になってしまうようになりました。

今まではベビーカーで電車に乗ることにためらいもなかったのに、ベビーカーで電車に乗ってくる子連れを迷惑だと感じる人がいる、ということを知ってからは妙に気になってしまって、「ベビーカーで電車に乗ったら迷惑だからやめておいたほうがいいかな…でも、ないと困るしな…でも、迷惑だと思われたらどうしよう…」と今までなら気づきすらしていなかったためらいや心配が増えました。

混雑時にベビーカーで電車に乗ることが「迷惑だ」「赤ちゃんがかわいそうだ」と感じる人もいれば「公共の乗り物なんだからいろんな人が乗って当然」と思う人もいるわけです。

がしかし、私たちママはどうしても前者の意見に引きづられがちです。

ただでさえ「いいお母さんでありたい」「いいお母さんに見られたい」と思って頑張ってる中ではポジティブな意見よりもネガティブな意見のほうがより印象強く残るからです。

「そういう人もいる」というだけなのに「たいていの人がそう思っている」かのように変換して捉えてしまいがちなんです。

このような理由から、現役子育て中のママたちは、「迷惑だと思っている人がいるかもしれない」から「いるにちがいない」と思って、

赤ちゃんが泣いたらすみません。

子どもが走り出したらすみません。

手をさしのべてもらってもすみません。

あっちですみません。こっちですみません。

一歩外に出れば、ペコペコペコペコ頭を下げまくっています。

ここに私たち子育て世代が感じている、得体の知れない窮屈さが潜んでいるんじゃないかと私は思います。

次回(1/4UP)に続きます。
※内容に不備があったため一部修正し更新しました。
2017年12月29日 10時現在
※内容を一部新たに追加しました。
2017年12月29日 11時現在


【お知らせ】
前回の「帰りが遅い夫「フラリーマン」を変えるには? 妻の上手な伝え方」の記事下アンケート「Q. 夫が変わってくれた! という効果のあったアプローチ方法があったら教えてください」のアンケート結果はこちら↓
 
(ちゅいママ)

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