『隣の家族は青く見える』松山ケンイチの不妊知識が誤りだらけ! これが男性リアル?
Woman.excite / 2018年1月24日 11時0分
『隣の家族は青く見える』
© フジテレビ
1月18日、『隣の家族は青く見える』(フジテレビ系)第1話が放送された。描かれたのは、深田恭子と松山ケンイチが演じる五十嵐夫妻をはじめ、コーポラティブハウスに住む4組の家族。妊活という繊細なテーマに挑んだ革新的なドラマが、私たちにもたらすものとは?
■知っているようで知らない“不妊症”の定義
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主人公は、スキューバダイビングのインストラクターをしている五十嵐奈々(深田)。おもちゃメーカーに勤める夫・大器(松山)と1年3ヶ月前から子作りを始めるも、なかなか妊娠に至らず、夫婦で不妊治療専門クリニックを訪れることになる。
そこで映し出されたのは、座るイスがないほどに混雑した待合室。基礎体温表を確認するやいなや「検査するまでもなく不妊症と言えます」と理路整然と説明する医師。大器が「ネットカフェみたい」と表現した採精室やそんな大器に対して淡々と注意説明を行う看護師など、不妊治療をしたことのない人にとって初めて触れる世界が広がっていた。
調べてみると、日本産科婦人科学会が定める不妊症の定義は「妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにもかかわらず、一定期間妊娠しない」こと。そしてその一定期間の目安は2015年に2年から1年へと変更されたという。
「妊娠は奇跡」といった言葉もよく耳にするだけに、筆者は「1年」という期間の短さに正直驚き、自分の無知さにがく然とした。と同時に、専門クリニックの混雑や「6組に1組は不妊治療をしている」という奈々の話には、納得するしかないのだった。
■不妊の原因は妻にある!? 夫の誤まりだらけの認識
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義母からの「孫の顔が見たい」攻撃が日に日に強みを増していくなか、「念のため」という気持ちでクリニックに出向いたはずが、「不妊症」という現実を突きつけられてしまった奈々。医師からは、「不妊治療を行うことについて、ご夫婦ともに納得されていますか?」と、これから始まる治療への覚悟まで問われてしまう。
にもかかわらず帰宅後、奈々が控えると告げたビールを悪気なく飲み干す大器は、「そこまでしなくても」と不妊治療に対して消極的。さらに大器は「不妊の原因は妻にあるもの」と思い込んでいたり、「子どもはそのうちできる」と楽観的に捉えていたりと、日本人男性に多い“誤った認識”を次々と露呈。「だからぁ…」とツッコみたくなる女性は大勢いるはずだが、それが男性のリアルだろう。
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一方、「私もう35だよ」と話していた奈々のように、女性には年齢的なリミットもあり「そんな悠長なことは言っていられない」と考えるケースが多い。妊活をする上で大きな課題となるのが、このような夫婦の温度差であり、そこをどう歩み寄っていくかが、このドラマの見どころのひとつ。
そして、クリニックシーンで描かれる具体的な治療法の説明はもちろん、「こういう人っているよね…」と思わず共感してしまう大器の成長を通すことで、妊活がより身近に感じられる物語となりそうだ。
■隣の家族は、幸せに見える?
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五十嵐夫婦の他にも、ドラマには広瀬渉(眞島秀和)と青木朔(北村匠海)の同性カップル、夫・真一郎(野間口徹)が失業するも妻・深雪(真飛聖)がそれをひた隠しにする小宮山夫婦、子どもは作らないと決めている杉崎ちひろ(高橋メアリージュン)と訳ありバツイチの川村亮司(平山浩行)カップルなど、さまざまな事情を抱えた家族たちが登場する。
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タイトルの語源となっている「隣の芝は青い」は、“他人のものはよく見えるもの”といった意味のことわざであることは言うまでもなく、五十嵐夫婦は子どものいる小宮山夫婦に憧れ、深雪は華やかな生活を送るちひろを嫉み、自分が同性愛者であることを隠そうとしない朔は、家の外でも仲むつまじい五十嵐夫婦をうらやましく思っているのかもしれない。
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けれども、どんなに隣の芝生が青く見えても、なかに飛び込んでみれば悩みや繕いだらけかもしれないし、周囲から見れば、自分の家族が青々と豊かな芝生に見えるもの。他人が輝いて見えて当然の世の中で、どのように自分なりの幸せを見つけていくか。自分の幸せとは一体なんなのか。妊活といったテーマを追う一方で、ドラマはそんなことも問いかけていくのだろう。
ちなみに本作は、中谷まゆみ氏によるオリジナル脚本。中谷氏は過去に『ラスト シンデレラ』『ディア・シスター』(ともにフジテレビ系)、『地味にスゴイ! 校閲ガール・河野悦子』(日本テレビ系)といった作品で、外見だけではない女性の美しさや強さを描いてきただけに、今後、奈々をはじめとする登場人物たちがどう輝いていくのかにも注目したい。
いよいよ五十嵐夫婦の不妊治療開始となる『隣の家族は青く見える』第2話は、1月25日夜10時から放送。
日本産科婦人科学会:公式HP
(nakamura omame)
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