「子どもの悩み」に親はどこまで介入していい? その線引きと解決法とは
Woman.excite / 2018年3月8日 12時0分
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ウーマンエキサイトで人気連載中のちゅいママさんの記事「子どもの世界の悩みは大人が思っているより大きい…親はどう寄り添う?」で実施したアンケートから見えてきたのは、子どもの悩みに親も一緒に悩んでいる姿でした。
■子どもに悩みを相談されたことある?
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ウーマンエキサイトで実施した「子どもに悩みを相談されたことはありますか?」というアンケートでは次のような結果となりました。
ある 36%
ない 2%
(子どもが小さいので)まだない 62%
子どもから相談されたことがある人が、36%。子どもが小さいためにまだ相談されたことがないという人が62%といました。
以前、筆者の友人から「子どもが小さいうちは子どもだけの心配をしていればよかった。体調のこと、成長具合のこと。そのときはそれがとても大きな問題に思えていたけれど、大きくなると悩みが変わってくる。友だちづきあいが始まることで、悩みの質が変わり、親も解決ができなくなってくる」と話されたことを覚えています。
子どもも大きくなってくると、自分と親だけの世界から友だちも含めた世界へと広がっていきます。そしてそこには自分の感情だけではどうしようもできない問題も生まれてきます。そんな子どもの悩み、親はどうすればいいのでしょうか?
■親も我慢してきたから子どもにも我慢させてしまう
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ちゅいママさんは、長男に友人のことで相談されて「ねぇ~、お母さんなんとかしてよ~!!」と泣きつかれてしまったそう。でもちゅいママさん自身は大きなけんかをした経験がなく、どうしたらいいのかわからなくなってしまったといいます。
「子どもが悩んでいることについて親としてどのように対処したか、教えてください」というアンケートからも「親が悩んでしまった」という回答がありました。
「嫌だということは伝えた方がいい」と言うと、逆に「自分が言われたら嫌だから言えない」と娘。「その子が今後困らないようにするために、伝えることも優しさだ」と、つい先程話しました(^_^;)。とは言えそんな嫌な役回りを娘に背負わせるのもなぁ…と、心の声もついつい娘に言ってしまう、ハッキリしない親です…
「自分が我慢して合わせてしまうタイプなので、子どもにも我慢させてしまう」と親自身が苦しんできたことを、子どもにも強いてしまっているように感じて苦しんでいる人もいました。
また「4月から娘が幼稚園に入ります。私自身が社交下手なので、『こうしたら?』っていう提案もできるのかしら?といまからガクブルです」という方も。4月から入園、入学を迎えるママたちは、新しい環境下での子どもの友人問題は、もっとも心配していることかもしれません。
■相談されたときは「聞く」ではなく「聴く」
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ちゅいママさんは、ある日出会った先生によって反省をしたといいます。それは、大人からしたら「そんなこと」と思えることで泣いていた女の子に、先生は話を聞いてあげるだけだったのに、女の子は涙をふいて登校したという出来事。「私が長男にしてあげるべきだったのは、解決の方法や言葉ではなくて、聞いてあげる姿勢だったんだな」と考え直したそうです。
アンケートからも「子どもの話を聞く」という意見が一番多く集まりました。また話を聞く際に、子どもが小さい場合には背中やおなかをさすりながらだったり、聞いた後にギュッと抱きしめているという声も聞かれました。
またちゅいママさんの出来事ではありませんが、現役の先生からも意見が届きました。
毎日が忙しく、話を聞いているつもりでも、つい夕食を作りながらなど、「ながら」作業で聞いてしまうことがあります。聞いても流してしまっていてはダメなんですよね。きちんと子どもの気持ちをくみ取りつつ聴くことが必要なのでしょうね。
そして「言葉が乱暴な子は語彙が少ない」という意見に「そうだったのか」と納得。自分の気持ちをうまく伝える術(語彙)がないから、力に頼ってしまうのかも。たとえば「●●君は、どうして怒ったんだと思う?」「もしかしたらサッカーで負けてくやしかったのかな」と相手の感情をママが代弁してあげると、子どもも相手の気持ちを考えるようになるかもしれませんね。
■子どもの悩みにジャッジしてしまう
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ただなかには「話を聞く」ことに失敗したという人もいました。
いつだって子どもの味方でいること。そう思いながらも、いつまでも続くグズグズした言葉に、ついついキレそうになることもあります。「話を聞くだけ」こんなことすらも、忙しいとできなくなってしまう。子どもに共感するためには、親自身の体調や感情がばっちりで、ときには忍耐が必要となることもあるんですよね。
■解決策を親はどう示すべきか?
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まずは話を聞き、そのあとどうすればいいのか? 親が聞いたら子どもが満足すればいいのですが、それだけではまだ心が晴れない場合には次のステップを考える必要が出てきます。
それから、「嫌だったね」と受け止め、その上で、「みんなと仲良くできたら1番だけど、あわない子も絶対いる。あわない子より、あう子との時間を大切にしたらいいよ。あわない子は、『あらあらこんな子もいるんだな』程度に思っていればよいよ」と話してます。すべてが解決できることではなくなって来てるので。性格や育った環境の違いなどで。「関わらない」、「気にしない」、「自分とは違う人間なんだな」という考えも必要かなと。
友だちがしていることを正面から受け止めて、そして悩んでしまうという子も多いよう。相手がどこまで「いじわるでしていること」なのか、それとも「冗談なのか」の距離感がつかめずに苦しむこともあるようです。
■学校に相談するときの線引きは?
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「話を聞く」に次いで多かった対処法としては、「学校に相談する」でした。しかしこの段階で親が悩んでいることもわかってきました。それは「学校に相談するときの線引きはどこか?」というもの。
いまの時代、何かを学校に伝えてしまったときに「モンスターペアレント」と思われるのではという恐怖もあります。それでなくても先生は忙しいと言われていて、子どものささいなことかもしれない感情を伝えてもよいものか悩むところです。
そこで学校に相談する際の線引きをココと決めている方の意見を紹介いたします。
●学校のことで悩んでいて、「学校に行きたくない」というレベルまで行ったら
●上級生が関わっているなど、子どもだけで解決できそうにないなという場合
●「1(こちら側)対 多数(相手)」の場合で、子どもだけで解決が困難と判断した場合
●その子と話をして、それでもやめないならその子の親、そして担任に相談
●「ママが言ってやろうか?」と聞くと必ず「そこまでは大丈夫だよ」と言っていた子がある日泣いて帰ってきて「ママ、もうママが言ってー」と言われたとき
相手の親に伝える、伝えないについては、意見が分かれていました。「相手の親に伝えると、余計に修復が難しくなる気がします」というように、もし自分の子どもが加害者と言われてしまうと親としてもカッとなってしまうこともあり、その関係性には確実にひびが入りそうです。
しかし「子どもの悩み」というレベルではなく「いじめ」にまで発展してしまった場合には、親も覚悟が必要となってくるかもしれません。
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いじめへと発展させないためには、どう行動すべきか。これは本当に難しい問題です。親にできるのは、子どもにとっての安全地帯(家など)と心の居場所を用意してあげることぐらいかもしれません。そしていざというとき、子どものためには「学校には行かなくてもいい」と決断する力も持っておきたいものです。
■「自分で解決する力」を育てるには
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親の本音としては、「悩みを親が聞いたあとは、自分で解決してほしい」ですよね。これから子どもが生きていくうえで、親が常に危険を取り除き、問題を解決してあげることはできませんから。
「自分で解決しろ!」と突き放すのではなく、まずは子どもに寄り添う。そして「あなたはどうしたいの?」と子ども自身の課題であることを伝えてみることも大切かもしれません。
もし子どもが家族全員にも悩みを打ち明けることに同意してくれたら、みんなで話しあってみると、いろいろなアドバイスがもらえるかもしれませんね。ただ注意したいのは、親が考える正解が思い浮かんでしまっても、それを押し付けてしまうと、子どもには「親って結局、何にもわかってない」と思われてしまうことに。
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ママだって「ただ愚痴が言いたかっただけ」な日があるように、子どもだって言ったことをただ受け止めてもらえるだけで、スッキリすることもあるはずです。でも相談した内容を「くだらない」「何をそんなことで悩んでいるの」と親に一蹴されてしまったら。もう二度と子どもは、親に相談をしなくなるかも。
「子どもの悩み」は、どこから直接介入するべきなのか、対処法をアドバイスするのも違うかも…?とモヤモヤすることも多い「親の修行のひとつ」だとは思いますが、まずは子どもの気持ちを受け止める場を作ることを大切にしたいですね。もし悩みがすぐに解決しなかったとしても、「親がきちんと自分を見ていてくれている」という安心感があれば、時間がかかったとしても子どもの中では解消していくのではないかと思います。
アンケート回答数:419
Q.子どもが悩んでいることについて親としてどのように対処したか、教えてください
アンケート回答数:105
(アンケート集計期間:2018/3/1~2018/3/5)
(ウーマンエキサイト編集部)
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