「一人っ子」ってどんな性格? 人間関係がちょっと苦手“マイペースな帰国子女”【“生まれ順”で子育てまるわかり! 第5回】

Woman.excite / 2018年4月18日 21時0分

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「長女っぽい」とか「末っ子っぽい」など、他人を見ていてなんとなく感じたり、逆に、他人から自分自身のことを指摘されたことがある、なんて方はとても多いのではないでしょうか? 

「生まれ順」は性格に影響する共通パターンがある――そんなところに目をつけて研究をしたのが、作家・心理カウンセラーの 五百田達成さんです。


五百田達成(いおた・たつなり)さん
作家・カウンセラー。東京大学教養学部卒業後、角川書店、博報堂、博報堂生活総合研究所を経て独立。サラリーマンとしての実体験と豊富なカウンセリング実績を生かした、人づきあいやコミュニケーションに関する実践的アドバイスが好評を得ている。執筆や講演の主なテーマは「コミュニケーション心理」「社会変化と男女関係」「SNSと人づきあい」「ことばと伝え方」。テレビや雑誌などメディア出演多数。主な著書に、35万部を超えるベストセラー「察しない男 説明しない女」シリーズ(ディスカヴァー)、13万部突破の「特定の人としかうまく付き合えないのは、結局、あなたの心が冷めているからだ」(新潮文庫)などがある。米国CCE,Inc.認定 GCDFキャリアカウンセラー。
著書:『"生まれ順"でまるわかり!  一人っ子ってこんな性格。』(五百田達成・著/ディスカヴァー・トゥエンティワン ¥1.080 (税込)
HP: 五百田達成オフィシャルサイト


老若男女あらゆる人たちにインタビューを重ねた結果、性格は親ときょうだいとの関係性で決まる、との結論に至ったと言います。

そこから独自のメソッドを導き、分類したのが、「長子(きょうだいの一番上)」「末子(きょうだいの一番下)」「中間子(3人以上のきょうだいの「長子」と「末子」以外)」「一人っ子(きょうだいがいない)」の4つの「きょうだい型」。

・「『きょうだい型』あなたはどのタイプ? 子育てのモヤモヤ・イライラの答えがここに」【“生まれ順”で子育てまるわかり! 第1回】
・「長子」はどんな性格? 頼られ上手で甘え下手『アナと雪の女王』エルサそのもの【“生まれ順”で子育てまるわかり! 第2回】
・「末子」はどんな性格? お調子者の「したたかアイドル」【“生まれ順”で子育てまるわかり! 第3回】
・「中間子」ってどんな性格? こじらせ気味の“かまってちゃん”【“生まれ順”で子育てまるわかり! 第4回】

最終回となる第5回は、「一人っ子」についてお話をうかがいいます。


■「一人っ子」は“マイペースな帰国子女”

―― きょうだいのいない「一人っ子」はどんなタイプなのでしょうか?

五百田達成さん(以下:五百田さん):「一人っ子」の性格をひと言でいったら、“マイペースな帰国子女”です。

きょうだいがいないという点では、ほかの「長子」「末子」「中間子」グループとはまったく異なる価値観を持って育ち、独自のルールで行動します。なので、「きょうだいがいる人たち」から見たら「一人っ子」は未知の存在。同じ人種だけど理解不能な行動に驚かされる、まるで帰国子女のような存在なのです。

―― 確かに、一般的に「一人っ子」には個性的な人が多いように感じます。

五百田さん:「一人っ子」はそもそも「長子」と同じく、初めての子どもとして生まれ、親からたっぷりと愛情を注がれて育ちます。ですが、「一人っ子」の場合は下の子が生まれないので、自分が守るべき存在がいないことから責任感が育ちません。

また、親の愛情がほかのきょうだいに分散されることなく一身に注がれるので、とても素直な性格に育ちます。しかし、その分、親との関係が密接になるので、不思議と大人びた子どもに育ちます。

―― 先ほどの“マイペースな帰国子女”という言葉を聞いて、「一人っ子」の著名人に、宇多田ヒカルさんを思いつきました。

五百田さん:「一人っ子」は、アートや芸術の世界で活躍される方が多いですね。例えば、宇多田ヒカルさんのほかに、村上春樹さんや坂本龍一さんなどもいます。

きょうだいがいる家庭では、一緒に遊んだりケンカしたりと、子ども同士もまれながら育つわけですが、「一人っ子」は家で一人で過ごす時間が多いので、絵を描いたり本を読んだりして感受性が磨かれるのでしょう。また、きょうだいがいない分、親のサポートも惜しみないので、自分のやりたいことを貫ける環境もあると思います。
 
 

■「一人っ子」のママは“積極的に放置する勇気”が大切


―― 5歳の男の子の「一人っ子」ママで、息子さんがあまりお友だちに関心を持たないと心配している方がいました。何か良いアドバイスはありますか?

五百田さん:「一人っ子」は、基本的に「人間関係オンチ」なのです。小さい頃からきょうだいとおもちゃを奪い合ったりケンカをしたりせず、人間関係の細かなニュアンスを体得せずに育つので、人付き合いが苦手です。こういった悩みがある場合は、積極的に家族以外のコミュニティに子どもを入れてはいかがでしょうか?

例えば、「ちょっとくらいのケンカは放置しよう」とルールを作ったうえで、「一人っ子」の子ども同士で集い、お互いに学ぶ機会をつくるとか。…で、今度の相談者のお母さんは、きっと、きょうだいがいる方ですよね?

―― 最後も当てられてしまいましたね(笑)。おっしゃる通り、相談者のお母さんにはきょうだいがいます。やはり、お母さん自身にきょうだいがいて、もまれて育った経験があるからこそ、「一人っ子」のマイペースぶりが理解できず、不安に思ってしまうのでしょう。逆に、「一人っ子」のお母さんであれば、「自分もお友だち関係はそんなものだった」と、それほど気にならないのでしょうね。

五百田さん:親は結局、自分が経験してきたことしか、子どもに教えられません。だからこそ、子どものことを理解するツールとして、この「きょうだい型」を役立ててほしいと思っています。

また、「一人っ子」に関してお母さんは“積極的に放置する勇気”を持つことが大切だと思います。150%子どもに関心を注いでいると、転ぶ前に守ってしまいがちですが、これでは子ども自身の学びの機会が失われてしまいます。

というのは、インタビューをした中で、こんな夫婦の話がありました。その女性の夫は「一人っ子」で、料理にまずそうな顔をするのに、何も言わないそうなんです。

そこで、妻が「まずいと思っているならちゃんと言葉で言って!」とキレたところ、初めて夫は「言わないと通じないんだ」とわかったそうです。小さい頃から、何も言わなくてもお母さんが察してくれる環境に慣れていたのでしょうね。


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―― 快適すぎる環境も考えものですね。さて、そんなユニークなコミュニケーションが特徴の「一人っ子」のやる気を引き出すような、ほめ言葉はありますか?

五百田さん:「さすが!」「〇〇ちゃんらしいね!」などです。「一人っ子」には、その子らしさにフォーカスしてほめる言葉が心に刺さります。

逆に、人間関係に関心の薄い「一人っ子」には、「助かったよ」と感謝を述べたり、「うらやましい」などとあこがれをアピールする言葉はあまり効果がありません。

―― 逆に、叱る時はどうでしょう?

五百田さん:叱るというより、「何がダメだったと思う?」などと言って相手が納得するまで考えさせることです。納得できれば素直に行動を改めるのも、「一人っ子」の良い特徴。

逆に、「しっかりしなさい! あなたならきっとできるから!」などという期待やプレッシャーをかける言葉は、マイペースな彼らにはスルーされてしまうことでしょう。


 
人間関係にドライでマイペースな「一人っ子」。お母さんは“積極的に放置する勇気”を持ち、子ども同士のちょっとしたケンカには口を出さず、自分で学ばせることも大切なようです。


5回にわたって連載してきた連載「“生まれ順”で子育てまるわかり!」、いかがだったでしょうか? 「あるある!」と思った方、あるいは「必ずしもそうとは言えないな」と思った方、いろんな感想を持った方がいることでしょう。

今回の連載では、特に、子どもやお母さんとの関係にフォーカスして「きょうだい型」のお話をうかがいました。お母さんにとって子どもは、あまりに距離が近すぎて、客観的にみることが難しい存在です。こういった新しい視点を取り入れることにより、謎だったわが子の特性を理解するきっかけが得られたり、短所だと思っていたことが長所に思えてきたり、そんな新しい発見があったらステキですね!

取材・文/まちとこ出版社N




(まちとこ出版社)

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