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引っ込み思案な子どもに自信を持たせる親のひと言 

Woman.excite / 2018年5月15日 12時0分

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「この子、人と関わるのが苦手なのかな?」わが子の消極的な姿を見ると、それが個性とわかっていても不安になることがあります。

©mannpuku - stock.adobe.com



世界No2の営業ウーマンに上り詰め、現在は作家・営業コンサルタントとして活躍する和田裕美さんも、幼い頃は引っ込み思案な性格だったそう。そんな和田さんを強くしてくれたものとは? 和田さんの著書で、道徳の教科書(※)に掲載されて話題になった絵本のリニューアル版『ぼくは ちいさくて しろい(クラーケン刊)』からご紹介します。

■短所を長所に変える思考術

絵本の主人公は小さくて白い、ひとりぼっちのペンギン。仲間と違う容姿や能力に悩みます。そんなときにどこからともなく聞こえて来たのが、心の中に宿る今は亡き母ペンギンの声。


「おかあさん おかあさん どうして ぼくは
ほかのこよりも はしるのがおそいの?」
「それはね まえをはしっていたら
うしろのこがころんでも きがつかないでしょう。
あなたは ほかのだれかが ころんだら おこしてあげるやくめなの」






「でも ぼくは いまたったひとりで さびしいよ」
「さびしいのは ほかのひとの さびしさを まなぶためなの」




そう、母ペンギンは容姿はもちろん、環境や状況も決して否定することなくポジティブに捉えて子ペンギンに語りかけるのです。

これがまさに和田さんが実際に亡きお母さんから受け継いだ教え。見方をちょっと変えて短所を長所に変えていく思考は、和田さんが現在でも「陽転思考」としてセミナーや著書で広く伝えているものです。その教えがこの絵本には踏襲されています。

何をするのも遅くてノロマだった和田さんにお母さんは「ゆっくりなのは大物になる証拠だね」「なんでもゆっくり、遅いことも余裕があっていいことだ」と、自信をなくしているときこそ「それがあなたの良いところ」と認めてくれたのだといいます。

そのたったひと言が和田さんの心に小さな明かりを灯し、その後の人生を支え続けます。


「ダメな私にもちょっとはいいところがあるんだ」と気づいて強くなれました。それが私の素となり、いまの私につながっています。







■勇気をもって進む力を身につけるには…

その後も子ペンギンは一人で歩んでいくことに不安を抱きますが、母ペンギンはとにかく前を向いて歩んでいくことで“勇気”と“夢”に出会えると説きます。


「さいしょに ゆうきにであうから 
いっしょに あるいていきなさい。きっとゆめにであえるから。
かぜもふくし あらしもくる。 
でも かぜは あなたに つよさをおしえて
あらしは あなたに いのちをおしえる。
あたたかいたいように かんしゃをまなび
おいしいおさかなに よろこびをまなぶ。
そして ころんだら おきあがることをまなびなさい」




子どもが何かにチャレンジすることを恐れていたら、それはひ弱な心のせいではないかもしれません。誰しも初めてのことや苦手なことには不安をいだくもの。そんなときに、ほんの些細なことでいいので自分を好きになれるひと言をかけてみてはどうでしょうか。

そうして一歩を踏み出せたら、あとはやり続けていくことで、いつの間にか自分に自信がつき、勇気が持てるようになる。きっと勇気があるから前に進めるのではなく、前に進み続けたことで勇気が後からついてくるのかもしれません。

その後子ペンギンは心の中に生き続ける母ペンギンに支えられながら、太陽に向かって歩み始めます。


「おかあさん おかあさん…
ぼくは ひとりぼっちじゃないんだね。
おかあさんは ぼくの こころのなかにいきているんだ…」




忙しい毎日の中でついガミガミ怒鳴ってしまったり、子どもの欠点ばかりに目を向けてしまったり…。でもひと言でいいので、本人が欠点や悩みに思っていることがじつは素晴らしい長所であることを伝えてみてください。親に見守られているという安心感と自信が、きっとその後の人生を明るく照らしてくれるに違いません。

『ぼくは ちいさくて しろい』(クラーケン刊)

※平成30年度版『いきるちから』日本文教出版刊
(佐々木彩子)

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