「私ってモンスターペアレント?」子どもを溺愛してしまうママが注意すべきこと
Woman.excite / 2018年6月30日 18時0分
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わが子には、可能な限りできることはしてあげたい。惜しみなく愛情をそそぎたい…。子どもをたくさん愛することはとっても良いことですよね。
ただ、まれにその愛情が「行き過ぎている」としたら? 過剰な愛は、子どもはもちろん、その周囲にも良からぬ影響を与えてしまうことがあるようです。
今回は「過剰に子どもを溺愛しすぎてる?」と心配なママパパのために、成長の妨げにならない“子どもを受け止める愛し方”について考えていきましょう。
■子どもへの愛、どこからが過剰?
愛情が「行き過ぎている」とはどういう状態を指すのでしょうか?
子どもへの愛情が過剰なのかどうかを、自分で判断するのはすごく難しいと思います。「たくさん物を買い与えたり、子どもの行動を1日中監視したりしているわけではないから、私は大丈夫」と思っている人も多いでしょう。
しかし、愛情が過剰かどうかは、行動に表れている・いないで判断できないのが難しいところ。見極める方法として、「子どもの身に起きたことを、まるで自分の身に起きたことのように感じてしまっているかどうか」がひとつの判断基準となり、愛情過多のボーダーラインとなります。
例えば「わが子と仲良かった子が、最近は、ほかの子とよく遊ぶようになった」という話を耳にしたとします。すると、わが子は意外にケロリとしているのに、親である自分が傷つき、仲良かった子や相手の子を憎らしく感じて目の敵に感じてしまう…。そういった経験があるとしたら、黄信号がともっているといえるでしょう。
子どもに起きた出来事をまるで自分に起きたことのように受け止めて落ち込んでしまう。子ども自身は立ち直っているのに自分はまだ苦しい。そんな状態になっているとすれば、それは愛情過多に陥り始めているかもしれません。
■ 「過剰な愛」は周囲を巻き込んだ迷惑行動に…
子どもへの愛が強すぎるあまり、自分の人生と子どもの人生を重ね合わせてしまっているのは愛情過多のサインです。それが、時には周囲を巻き込む迷惑行動になって表れることも…。
例えば、園の発表会で「わが子のセリフや出番を増やせ」と先生に詰め寄る。「わが子にはこれがぴったり」と子どもの意見を聞かずに習い事を勝手に決めてしまう。所属しているスポーツチームのコーチに「個別に練習メニューを増やしてほしい」と頼む。逆に、「体が弱いので負担の少ないメニューにしてほしい」と注文する。そんな行動をしてしまうママパパは、周囲にいませんか?
これは、親自身が子どもの頃「やりたいことをさせてもらえなかった」「スポーツチームのメンバーに選ばれなかった」など悲しい思いをしたことがあることから、「わが子にはそんな思いをさせたくない」という強い思いで、先回りして障害を排除してしまうのです。子どもに頼まれてもいないのに、自覚のないまま周囲を巻き込んで、迷惑モンスターペアレント化してしまう現象です。
行き過ぎた愛情は「子どものため」という大義名分をかさに、このような身勝手な行動を引き起こしてしまう恐れがあります。こうした行動は、周囲はもちろん子ども本人にも、少なからず迷惑をかけてしまうことになるでしょう。
■失敗の数だけ強くなる「ありのままを受け止める愛」
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では、過剰になりすぎず子どもを愛するにはどうしたら良いのでしょうか?
まず最初に、自分が過去に失敗した時のことを思い出してみてください。その時、悲しくて辛い思いをたくさんしたと思います。自分のなかでさまざまな葛藤もあったことでしょう。けれど、時間をかけて自身の力で立ち直ったのではないでしょうか。
「悲しいことがあっても立ち直れる力を自分は持っている」。まずは、それを思い出し、自分自身を信頼することから始めてみましょう。そうすれば、わが子が失敗した時でも、必要以上に落ち込まないように気持ちをコントロールできるようになります。
子どもを適切に愛するには、「先を見越した悲観的な目」ではなく「今のありのままを受け止める目」が必要です。その視点を持てるようになると、子どもの挫折や失敗を自然と恐れなくなっていくはずです。先を見越して障害物を取り除くのではなく、そのままのわが子自身を受け止めてあげましょう。そのうえで、これからどうしたら良いかを一緒に考えてみてはいかがでしょうか。
失敗は、なるべく小さいうちに、たくさん経験させてあげましょう。少し大きくなると「笑われるかも」「恥ずかしいな」という感情が子どもに芽生えてしまい、失敗を恐れずに挑戦する機会が減っていきます。小さい時期の失敗経験こそが、子ども自身のチャレンジ精神を育むチャンスです。
そのためにも、「なるべく失敗しないように」「できれば悲しい思いはさせたくない」という、ママパパのあふれ出る「愛情に変換されている不安」と先回り行動はいったん封印。
もし、わが子が何らかの理由で悲しい思いをしてしょげていたり泣いていたら、あなたも一緒に落ち込むのではなく、「いやだったね」「悲しかったね」と気持ちを受け止め、ぎゅっと抱きしめてあげてください。そして「大丈夫だよ。何があってもママはあなたの味方だからね。」と言って安心感を与え、子どもが自ら気持ちを立て直していく力を信じましょう。
失敗してもしなくても、子どもの「ありのままを受け止める」。これこそが、一番の愛情表現といえるのではないでしょうか。
(佐藤栄子)
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