板谷由夏&ともさかりえ、子育てトーク。「あのときを集めてやり直したい」
Woman.excite / 2018年8月31日 6時0分
![板谷由夏&ともさかりえ、子育てトーク。「あのときを集めてやり直したい」](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/womanexcite/womanexcite_E1533116384224_0-small.jpg)
板谷由夏&ともさかりえインタビュー
『SUNNY 強い気持ち・強い愛』に出演する板谷由夏さん(右)、ともさかりえさん(左)
8月31日公開の映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』(以下:『SUNNY』)に出演する板谷由夏さん、ともさかりえさん。
韓国映画『サニー 永遠の仲間たち』をリメイクした本作で、板谷さんは、ビジネスで成功を収めるも、病に倒れ余命1ヶ月の独身女性・芹香役。一方ともさかさんは、女子高時代には青春を謳歌(おうか)していたものの、いまではアルコールに溺れ、夜の仕事で生計を立てる心を演じています。
ウーマンエキサイトでは、プライベートでも交流があるというお2人にインタビュー。和気あいあいとしたムードのなか、映画撮影時のエピソード、そして “ママと仕事の両立”について語っていただきました!
■生身の人間に切り込んだ強烈な名シーンとは
![『SUNNY 強い気持ち・強い愛』](https://s.eximg.jp/expub/feed/Woman_woman/2018/E1533116384224/1533194338_15.jpg)
©2018「SUNNY」製作委員会
映画は、入院中の芹香が、偶然再会した奈美(篠原涼子)に高校時代の仲良しメンバー「サニー」の再集結を頼むところから幕を開けます。
あれほど仲がよかった仲間たちも、20年以上経ったいまではバラバラ。なかでも心は、きらびやかだった高校時代とはかけ離れた人生を送っており、奈美との再会時には、互いの感情を激しくぶつけ合います。
――初めて脚本を読んだときの感想はいかがでしたか?
ともさかりえさん(以下、ともさか):大根さん(大根仁監督)が原作をすごくリスペクトしていて、愛情を持って作ろうとしてるんだなということが伝わってきました。原作に忠実に作られているシーンも多いですし、大根さんの思いを感じましたね。
板谷由夏さん(以下、板谷):私も原作が好きだったので、情景は浮かびやすかったですね。でも今回、あらためて台本を読んですごく感動して、「うわー」って涙が出るくらい、いい物語だなって思いました。
――なかでも印象に残っているシーンは?
板谷:私は、りえちゃんのシーンが好きです。スナックで、心が奈美にビンタされるところ。すごくリアリティがあって、本当に好き。
![](https://s.eximg.jp/expub/feed/Woman_woman/2018/E1533116384224/1534221338_6.jpg)
「20年前といえば、私はちょうど上京してきた頃。『こうなりたい』という理想の女性像について考える余裕もないくらい、毎日が必死だった気がします。」と板谷さん
ともさか:あそこは、いままでのシーンと流れが変わるところだったよね。
板谷:それまでは、暗さもひっくるめて“大根ワールド”があるんだけれど、あのシーンだけは描き方がすごく強烈。これまでの大根さんにはないような、生身の人間にグッと切り込んだ撮り方をされていた気がします。
――ともさかさんは、演じられていかがでしたか?
ともさか:その場面は、“心がいまどんな状態なのか”をすべて見せなければいけないという難しいシーンでした。じつは、あのシーンはクランクアップの日に撮影したので、後半のシーンとちゃんとつながるんだろうかという心配もありました。
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「20年前は、『早く大人になりたい』と思っていました。大人っぽいものに憧れてたし、大人になったら『もっと自由になれるんじゃないか』って…いまになると、まったく逆だったなと思いますけどね(笑)」とともさかさん
でも、(篠原)涼子さんとは別のドラマでご一緒させていただいた機会もあったので、ある意味リラックスして演じることができました。感情をぶつけるシーンは相手の役者さんを信頼していないとできない。だから、涼子さんに身を委ねるかたちで演じられたので、よかったなと思っています。
板谷:あれは、本当にいいシーンだったよ。
ともさか:本当に? ありがとう。あのシーンは何回も撮ったんだよ~。死ぬほど撮った(笑)。でも、大根さんって粘らない? 由夏ちゃんも結構、感情的なシーンが多かったし…。
板谷:うん、私のシーンでも粘ってた(笑)
■希望に満ちた高校時代と大人になった現在とのギャップ
キャリアウーマンでありながら、ひとり病に倒れた芹香。一方、夫と離婚し、アルコール依存で娘とも離れて暮らす心。2人はまったく別の道を歩んできます。
![『SUNNY 強い気持ち・強い愛』](https://s.eximg.jp/expub/feed/Woman_woman/2018/E1533116384224/1533120443_2.jpg)
©2018「SUNNY」製作委員会
――芹香と心は、ある意味で真逆といえるキャラクターですが、演じた役柄に共感できるところはありますか?
板谷:高校時代の芹香は「結婚もしないで、バリバリ仕事をしたい」と言っていたけれど、あの頃の芹香には家族も友だちもいたんですよね。
でも、みんなと別れてから、家族もなくして一人ぼっちで働いていたことを思うと、すごく孤独だったんだろうなと思います。だからこそ「サニー」に会いたいと思ったんだろうし。彼女の背負ってきたものは大きいですよね。
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私はあの役を演じて、「なにより健康が一番!」と本当に思いました。いまは役から離れて、俯瞰(ふかん)して見られるようになったけれど、彼女のことを考えるとすごく胸が苦しくなります。
ともさか:みんな、それぞれの苦しさがあるんだよね。
板谷:そうそう。20年、みんな生きてきた苦しさがあるからこそ、再会したときの重みが増すんでしょうね。
![『SUNNY 強い気持ち・強い愛』](https://s.eximg.jp/expub/feed/Woman_woman/2018/E1533116384224/1533174617_3.jpg)
©2018「SUNNY」製作委員会
ともさか:私は、原作を見たときに「この役をやりたい」と思ったのが 、心(オリジナル版ではポッキ)という役柄だったので、演じられてうれしかったですね。
スナックのシーンを撮る直前に、大根さんが高校生サニーの映像を見せてくださって、それだけで胸がいっぱいになっちゃって。「こんなにキラキラしていたのに、うらぶれちゃってごめんね」って思いました。
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でも、若い頃に思い描いていた未来や希望と、大人になってからの「全然こんなつもりじゃなかったな」というギャップは、大なり小なりみんなあるんじゃないかな。「大人になったからといって、大人になれるわけじゃない」という気持ちとか(笑)。
板谷:本当にね(笑)。
■板谷由夏がともさかりえに出産で相談!?
女優として輝き続ける一方で、板谷さんは10歳・6歳、ともさかさんは12歳の男の子を持つママ。そんなお2人の知られざる母の顔とは!?
――仕事をしながらの妊娠。当時の心境など覚えていらっしゃいますか?
ともさか・板谷:(目を合わせつつ、首を傾けて)う~ん…(笑)。
ともさか:由夏ちゃんが妊娠してるときに、私、会ったよね!?
板谷:会った、会った。りえちゃん家に遊びに行ったんだよね。おいしいスパゲッティ作ってくれたの! 懐かしいね。
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ともさか:ね、懐かしい!
板谷:出産のことをりえちゃんに相談しに行ったんだよね。あの子がいまは10歳だから…、もう11年くらい前になるんだね。
ともさか:早いね~、怖い怖い!
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板谷:恐ろしいよね。だってりえちゃん家の息子くん、中学生でしょ?
ともさか:もう、中2だよ~。
板谷:ひゃ~、信じられない…。
ともさか:由夏ちゃんも、そのうち息子にすっごいキツいこと言われるようになるよ(笑)。
板谷:うそ!? 言われる?
ともさか:言われる、言われる。心折れそうになるもん。
板谷:ちょっと…いま泣きそうになっちゃった(笑)。
ともさか:まだ赤ちゃんのときは、もう一生ひとりで外には出かけられないんじゃないかと思ってたし、「ママ、ママ」って言われていたときには、それが一生続くんじゃないかくらいの気持ちでいたんだけど。
意外と過ぎちゃえばあっという間だったのかも。で、そうなると矛盾したことばかり考えちゃう。あのとき大変だと思っていたすべてのことを集めて、もう一回やり直したいって思っちゃう(笑)。
板谷:わかるー! うちはまだ下の子がいるけれど、大きくならないで、時間が止まってほしいって思ってしまうもの。
ともさか:ほんと、そうだよね(笑)
■働く母を子どもはどう思っているのか?
――ママが働いていることについて、お子さんはどう思っていらっしゃいますか?
板谷:おもしろいなと思うのは、私が母親役を演じるときに、すごく気になるみたいで、「今回は、女の子のママなんだぁ」と言うところ(笑)。
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ともさか:ちょっとヤキモチやいているのかな?
板谷:ヤキモチやいているのかはわからないけれど、それはよく言ってる。舞台も観に来てくれるから、すごく応援してくれていると思います。
ともさか:うちも、働くことは理解はしてくれている気がします。
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板谷:ママが出てる作品とか、見せてる?
ともさか:あんまり見せてないかな。でも、舞台は観に来てくれているよ。
一度カーテンコールで息子を発見したことがあって、拍手もせずにじーっと私のことを見てて、ちょっと泣きそうになっちゃった。楽屋で会ったら、「みんな喜んでくれてよかったね」って言われて。
板谷:オトナ~っ!
――ステキなエピソードをありがとうございます! それでは最後に、働くママへのメッセージをお願いします。
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板谷:世のお母さんたちはみんな忙しい! それは、私たちも変わらないと思います。だから、「一緒にがんばりましょう」って言いたいかな。
私にとっても、同じように子育てをしていて、同じように仕事しているお母さんが一番励みになるから。「私だけじゃない、みんなこうやってがんばってるんだ!」と。
ともさか:どうしても、大変大変って時間に追われてしまうけれど、過ぎたことに対しては「なんで、あの時間をもっと楽しめなかったんだろう」と思うんですよね。
子どもはどんどん成長しちゃうから、この瞬間は“今”しかない。私も日々をなるべく楽しんで、感謝して過ごしていきたいなと思っています。世のお母さんたちも少しでも笑顔でいられる時間がたくさんあるといいなぁ。
板谷:ね! 母ちゃんが笑顔だと、おうちが笑顔になるもんね。
ともさか:そうそう。ご飯を作らない日があってもいいんだよね。適当でも大丈夫なんだよ。
板谷:うん、適当でいいと思う!
――すごく励まされます(笑)。そして、時間を作って映画を観に行くのもいいですね!
板谷:そうですね! 息抜きにぜひ映画『SUNNY』を。
ともさか:うん、ぜひぜひ!
![『SUNNY 強い気持ち・強い愛』](https://s.eximg.jp/expub/feed/Woman_woman/2018/E1533116384224/1533174276_4.jpg)
©2018「SUNNY」製作委員会
90年代に青春を謳歌した女子高生グループ「サニー」の6人。20年以上の時を経て、彼女たちはそれぞれ問題を抱える大人になっていた。メンバーのひとりだった専業主婦の奈美は、ある日、久しぶりにかつての親友・芹香と再会するが、彼女は末期ガンに冒されていた…。「死ぬ前にもう一度だけ、みんなに会いたい」芹香の願いをかなえるため、止まっていた時が動き出す―
監督・脚本:大根仁
音楽:小室哲哉
企画・プロデュース:川村元気
出演:篠原涼子、広瀬すず、小池栄子、ともさかりえ、渡辺直美、池田エライザ、山本舞香、野田美桜、田辺桃子、富田望生、三浦春馬、 リリー・フランキー、板谷由夏
配給:東宝
公式サイト:http://sunny-movie.jp/
(nakamura omame)
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