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【医師監修】子どもの便秘を治すには?「3つの食生活、3つの食材」

Woman.excite / 2018年8月29日 20時0分

【医師監修】子どもの便秘を治すには?「3つの食生活、3つの食材」


©Maria Sbytova- stock.adobe.com


子どもの便秘を「この子の体質だから」とあきらめていませんか?

医学博士・松生恒夫先生によれば、がんこな便秘でも病院にかかる前に家庭で食生活に気をつければ、あるていど解消が期待できるとか。松生先生の新刊「子どもの便秘は今すぐなおせ」(主婦の友社)から、今日から始められる快便のための食事法を紹介してもらいました。もちろん、子どもだけでなく、ママ自身の便秘解消にも役立つはず!

お話をうかがったのは…
松生クリニック院長 松生恒夫(まついけ つねお)先生
医学博士。大腸内視鏡検査や生活習慣病としての大腸疾患等を専門とする。30年間で4万人の腸を見てきた腸のエキスパート。なるべく薬に頼らない便秘解消のための食生活指導などを行っている。新刊に「子どもの便秘は今すぐなおせ」(主婦の友社)がある。


■子どもの便秘「快便のサイクルを完成させる」3つの生活習慣

松生先生のクリニックには、3、4日どころか1週間も便が出ないような便秘体質の患者さんが相談に来ています。

「子どもを含め、あらゆる年代の人が来ますが、20歳ぐらいの若い人も多いですね。いつから便秘なのですか? と質問すると、『ものごころついたときから』と答える。

腸内細菌のバランスは子どものうちにある程度決まるので、お母さんたちにはできるだけ早いタイミングで“腸育”を心がけてほしい。やはり幼少期に快便の習慣をつけることが大事です」(松生先生)

“腸育”にはどんな方法があるのでしょうか? 「子どもの便秘は今すぐなおせ」で紹介されている生活習慣として気をつけるべきことは次の3つです。

1)寝起きに1杯の水を飲み、1日3食きちんととる

腸がうんちを送り出す“ぜん動運動”は、からっぽの胃に朝食が入ってくる朝が最も強く、消化に時間のかかる固形物よりまず水を飲むのがベストだそうです。

「水で腸に刺激を送り込みましょう。子どもの寝起きに、コップ1杯の水を出してあげるといいと思いますよ。朝昼夕の3食をとるといいのは、規則的な食事をすれば、腸の動きも規則的になるから。決まった時間に排便できるようにするために、心がけてください」(松生先生)

2)寝る3時間前は食べない

大人のダイエットでも寝る前は食べないというのは鉄則ですが、子どもを快便に導くためにも、寝る3時間前からはものを食べさせないよう注意すべきとか。

「就寝前に食事をすると、うんちのリズムをつかさどる自律神経が乱れてしまいます。また、朝の“大ぜん動”が起こりにくくなりますね」(松生先生)

3)便意をがまんさせない

オムツをしている間はだいじょうぶですが、トイレトレーニングが終わってから出てくる問題が、子どもがうんちをがまんしてしまうということ。かたいうんちを出すと痛いので怖がってしまったり、友だちと遊ぶのに夢中になってトイレに行かなかったり。まだ就学前の子どもでも、そういう傾向があります。

「がまんすることが続くと、『うんちがたまった』と直腸が認識しにくくなり、便意が起こらなくなります。『したくなったらすぐ出す』習慣をつけることが大事です」(松生先生)

具体的には、朝、時間にゆとりをもってトイレにすわり、便を出す習慣をつけること。また、おけいこごとや塾の時間などに「便意をがまんせざるをえない」状況を減らすこと。ママがこまめに「うんち? トイレへ行こう」などと声をかけるといいかもしれません。





■子どもの便秘「便秘解消に効く食べ物ベスト3はこれ!」


©Paylessimages- stock.adobe.com


一般的なイメージとして、胃腸の働きを良くする食材というと、ヨーグルトや食物繊維いっぱいのキャベツなどを思い浮かべますが、松生先生によれば、便秘解消に効く食べ物は「キウイ」「植物性乳酸菌」「オリーブオイル」とちょっと意外なもの。

この3つにはどんな働きがあるのか、聞きました。

1)キウイ

オリゴ糖がたっぷり含まれていて、食物繊維のバランスが理想的なフルーツ。便をやわらかくし、カサも増してくれます。

「私の調査によれば、便秘ぎみの中学生・高校生とその母親に1日1個のキウイを2週間食べてもらったところ、その約7割が1日1回以上の便通になったということ。キウイがきらいな子なら、バナナでも同じような効果が期待できます」(松生先生)

2)植物性乳酸菌

乳酸菌といえばヨーグルトを思い浮かべますが、松生先生によれば、「残念ながら、ヨーグルトに含まれる動物性乳酸菌(通称)は、胃で死んでしまう場合が多い。植物性乳酸菌(通称)をとるように心がけてください」とのこと。

「植物性乳酸菌とは、漬物、甘酒、みそなどの発酵食品に含まれるもの。生きて大腸に届き、善玉菌を増やしてくれます」(松生先生)

3)オリーブオイル

体に良い油として知られるオリーブオイルは、便通も良くするのでしょうか。

「小腸で吸収されにくいので、腸をやさしく刺激してくれる天然の下剤ともいえます。また、それこそ潤滑油として、うんちのすべりをスムーズにしてくれます」(松生先生)


ほかにも、海藻やきのこ、もち麦なども便秘解消に役立つそうです。どれもスーパーで買える食物で、日常の食事にとり入れやすいものばかり。子どもが便秘ぎみというママは、料理するとき、この3つを積極的にとり入れてみることをおすすめします。




■子どもの便秘に効果的! 腸元気レシピ「キウイシャベーット」

「子どもの便秘は今すぐなおせ」には腸が元気になる具体的なレシピがたくさん紹介されています。その中から、火を使わずにできる夏場にピッタリのかんたんメニューをピックアップ。

子どもが喜ぶキウイのシャーベットデザートです。食べやすいので、食欲がないときにも試してみては?

「キウイシャーベット」(レシピ:荻田尚子)


「子どもの便秘は今すぐなおせ」(主婦の友社)より


【材料】
キウイ 2個
砂糖 40g

【作り方】
1. キウイは皮をむいて5mm厚さの輪切りにする。冷凍用保存袋に入れて砂糖を加え、袋の口を閉じる。上から軽くもみ、砂糖をとかす。

2. 平らにならし、袋の空気を抜いて口を閉じ直し、バットなどにのせて冷凍室で冷やしかためる。

3. かたまったら取り出し、室温で少しやわらかくする。めん棒でたたいてあらくつぶし、さらにめん棒を押しつけて転がす。やわらかくなったら、軍手をして袋の上からもんでつぶす。


キウイをそのまま食べると、すっぱさが強い場合があり、子どもは敬遠しがちですよね。このレシピなら簡単なうえ、砂糖で甘みが増し、キウイもたくさん食べられるので、暑い季節にぴったりですね。

「子どもの便秘解消のために、食事指導に一番力を入れています」と語る松生先生。うちの子、ちょっとうんちがかたいな、便通がないのにおなかを痛がるなど、便秘が疑われるときは、まず食事や食生活を見直してみましょう。

参考図書:
「子どもの便秘は今すぐなおせ」
(主婦の友社)
松生 恒夫著 1,200円(税別)



子どもの腹痛・イライラ・学校嫌い…それ、「便秘のせい」かも! ?  「母親が便秘なら子どもも便秘の可能性大! 子どもは約5割が便秘ともいわれているのに、気づかない親が多いのです」。便秘外来で多くの子どもを診療してきた松生恒夫医師が、子どもの隠れ便秘のチェック方法、改善法を紹介します。新生児〜6カ月、6カ月〜3歳まで、3〜12歳、12歳以降ではつまる場所、原因、対策などが違う子どもの便秘。特に幼児~小学生ママ必見の1冊です。



(小田慶子)

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