1人っ子はかわいそう? 性格に見る「あるあるメリット・デメリット」
Woman.excite / 2018年9月4日 16時0分
![1人っ子はかわいそう? 性格に見る「あるあるメリット・デメリット」](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/womanexcite/womanexcite_E1534745604219_0-small.jpeg)
ⓒhiroshiteshigawara-stock.adobe.com
きょうだいの形はそれぞれ。長子、中間子、末っ子といった位置づけには多くの人が見るイメージがあるものですね。
例えば、長子は弟や妹など下の子の面倒を見る機会が多そうだから「しっかりもの」、反対に末っ子は上の兄姉たちにくっついてまわる「甘えんぼ」など、多くの人が想像する共通のイメージがあるものではないでしょうか。
一方、きょうだいのいない1人っ子のイメージもさまざまにありますが、「かわいそう」と思われたり、言われたりすることが多いように感じます。では、なぜ1人っ子だとかわいそうというイメージを持たれやすいのでしょうか?
今回は1人っ子について抱かれがちなイメージとその実態について考えていきましょう。
■1人っ子が言われがちな「もやもやワード」は?
1人っ子というと、どんなイメージがわきますか? よく耳にするのが「わがまま」「自己中」「マイペース」といったイメージです。
あまり良いイメージの言葉ではないせいか「かわいそう」という言葉がよく上がるのかもしれません。きょうだいがいる子と比べ、なぜ 1 人っ子だと「かわいそう」と思われてしまうのでしょうか?
それはおそらく「子どもは多ければ多いほど良い」という昔からの「多産が良し」とされてきた考え方が残っているからでしょう。家族は少ないより多いほうが良いに決まっている。そんな古い考えをずっと持ち続けている人が「かわいそう」という発想に行き着くのかもしれません。
実際、1人っ子に対して「かわいそう」という言葉をかけるのは、 50 代以上の年配者が多いように私も感じています。
また、将来きょうだいがいないと周りに身寄りがいなくなるので心配…といった思いもあるのでしょう。子ども自身のことを気づかう気持ちから出た「かわいそう」である可能性もあります。
医者であり、ウィーンで教育改革に従事し児童相談所を設けるなど、子どもの精神成長に関心の高かった心理学者のアルフレッド・アドラー。
日本では「嫌われる勇気」(岸見一郎著)で紹介されたことでも有名ですが、この中で「アドラーは1人っ子家庭について、 1人しか子どもが持てない経済背景があり、親がその自分の状況にビクビクしていて、子ども本人ではなく親自身のそうした状況が1 人っ子の成長に影響を及ぼしていると考えていた」とあります。
確かに、アドラーがそう考えていた20世紀初頭は、 1 人っ子となった背景は貧困と深く結びつき、「かわいそう」と思われていた部分があったのかもしれません。
しかし、今は昔と状況が大きく異なります。考え方も生き方も多様で、必ずしも「1人っ子=かわいそう」ではありません。
■1人っ子の子育て「メリット・デメリット」
イメージされがちな「わがまま」「自己中」「マイペース」といった特性は、本当に 1 人っ子に当てはまるのでしょうか?
実際、 1 人っ子は親の愛情を 1 人占めできるので、わがままや自己中心的になりがちではあります。きょうだいがいないことで、多少のわがままは許してしまっているかも…と振り返る1人っ子ママも少なくないでしょう。
親の立場から見ても、子どもが 1 人だけだと、気持ちも注意も集中してしまいがちです。親自身が気をつけていても、ついつい子どもの生活に必要以上に干渉してしまう恐れもあるでしょう。
こういったデメリットもある一方で、 1 人っ子だからこその大きなメリットがあるのも確かです。そのひとつに、「自己理解が深まる」ということが上げられるでしょう。
1人っ子はふだん、同世代で会話する相手が近くにいません。すると、自然に自分自身と対話する機会が増えます。お人形ごっこも絵を描くのも常に 1 人なので、自分のなかだけで像をつくったり、さまざまな役を演じ分けたりします。
そうした遊びを通じて、自分がどう感じなにを考えているかが理解しやすくなるのです。このように1人っ子は自己理解を深めやすくなるだけでなく、創造力、想像力といった力も養われていくといえるでしょう。
■1人っ子は増加「実は5分の1が1人っ子家庭」の現実
![](https://s.eximg.jp/expub/feed/Woman_woman/2018/E1534745604219/1535527496_2.jpeg)
ⓒucchie79-stock.adobe.com
厚生労働省が設置した国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、夫婦の完結出生児数(最終的な出生子ども数とみなされる値)の平均値 は、前回調査に続いて 2 人を下回った( 前回 1.96 → 1.94 人 ) ことが分かりました( 2015 年実施調査)。
また、一人っ子の割合が前回(2010年)の調査で15.9%だったものが、今回18.6%に上昇しています。このデータと照らし合わせれば、5組のうち1組は一人っ子家庭ということになりますから、決して「珍しい」ことではないといえますよね。今後、1人っ子の持つ稀少性が薄れれば「かわいそう」というワードも出てこなくなるのではないかと思います。
1 人っ子はきょうだい間でもまれることがないため、他人の気持ちをおもんばかる機会は少ないかもしれません。逆に言えば、きょうだい間でよく起こる理不尽な扱いや、我慢をしたりさせられたりといった経験も少ないため、劣等感や卑屈な気持ちを持ちにくいというメリットもあります。
もし親が、他人にもまれる機会の少なさをデメリットと感じるようであれば、なるべくたくさんの子どもたちと接する機会をつくればいいのです。
例えば、保育園や児童館、習い事など、子ども同士の交流の場はいくらでもあります。1人っ子の持つ特性を尊重しながら、デメリットと感じる部分を解消するのは難しくありません。
1 人っ子は孤独に強く、小さいころから内省の習慣がつきやすいともいわれています。少子高齢化が進み、大家族が少なくなっている現代。1 人っ子はむしろ、この時代に生きやすいメンタルの持ち主と考えられるのではないでしょうか。
参考:国立社会保障・人口問題研究所「第15回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)」
(佐藤栄子)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
子のない資産家伯母の相続人は、きょうだい+甥姪の総勢10名…目をかけられた姪1人、養子縁組の申し出に歓喜も、相続対策の「恐ろしい落とし穴」に危機一髪
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年8月5日 11時15分
-
メチャクチャしんどい…相続問題が長引く4つのパターン「相続人同士が疎遠・遺留分に問題あり・遺言書が疑わしい・資産の使い込みあり」【弁護士も警戒】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月23日 11時15分
-
不動産会社の経営者が教える! 家族とコミュニケーションが取りにくい「よくあるNG間取り」
ananweb / 2024年7月13日 20時10分
-
親子関係における過保護に潜む落とし穴2つ
KOIGAKU / 2024年7月11日 18時43分
-
パートもやめたのに…80歳父の介護をした50代夫婦、「遺産分割」できょうだいから受けた“冷酷な仕打ち”【FPが解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月9日 11時30分
ランキング
-
1航行中の機内で女性をペンで突く 客の男を現行犯逮捕
産経ニュース / 2024年8月6日 10時39分
-
2「うつ防止」脳科学的にお勧めの「テレビの見方」 見ているだけだと「脳の老化促進マシーン」に
東洋経済オンライン / 2024年8月6日 15時0分
-
3【驚愕事実】宇宙人&UFOは実在する可能性大 存在を確かめるためNASAが本格調査に乗り出す
東洋経済オンライン / 2024年8月6日 11時0分
-
4“あおり運転”してきたセダンの運転手が顔面蒼白で立ち尽くしたワケ「相手の顔をよく見てみると…」
日刊SPA! / 2024年8月6日 8時53分
-
5過去最大の下落幅に投資家はパニック売りだが…円高・株安でも「慌てる必要なし」とエコノミストが説く根拠
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月6日 11時12分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)