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「ママの言葉、子どもに伝わってる?」イライラしない声がけ【あなたは大丈夫? 話し方で得する人・損する人 第2回】

Woman.excite / 2018年10月25日 20時0分

「ママの言葉、子どもに伝わってる?」イライラしない声がけ【あなたは大丈夫? 話し方で得する人・損する人 第2回】


©PR Image Factory- stock.adobe.com


「いつも笑顔で子どもと対話していたいのに、気づくとガミガミ言っている」「子どもが親の言うことを聞かず、いつもイライラ…」。

子育ての理想と現実に悩んでいるママも少なくないのでは? 冷静にならなければと頭では分かっているのに、なかなか思うようにいかないのが育児ですよね。

「子どもも大人と同じ、ひとりの人間です。だから相手が子どもだからと、コミュニケーションをサボらないで。ピュアな人間だからこそ、丁寧な会話が必要なのです」と語るのは、『話し方で損する人 得する人』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)を出したばかりの作家・心理カウンセラーで五百田達成さん。

前回は夫と円満な関係をキープするためのコミュニケーション術を教えていただきましたが、連載2回目は育児に効果的な会話の仕方を伝授していただきます。




五百田達成さん プロフィール


作家・カウンセラー。東京大学教養学部卒業後、角川書店、博報堂を経て独立。鋭い視点から「コミュニケーション」「人間関係」を分析し、そこから導き出す実践的なアドバイスは高い評価を受けている。「コミュニケーションのプロ」としてメディア出演多数。著書にベストセラーとなった『察しない男 説明しない女』『不機嫌な長男・長女 無責任な末っ子たち』(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)、『特定の人としかうまく付き合えないのは、結局、あなたの心が冷めているからだ』(新潮文庫)など。米国CCE,Inc.認定 GCDFキャリアカウンセラー。
HP:五百田達成オフィシャルサイト



■「あなたのためを思って」は単なる親のエゴ

――育児をしていると、つい感情的になって子どもに当たってしまいます。親子が健やかな関係でいるために、日頃からどんな心持ちでいるべきでしょう?

五百田達成さん(以下、五百田さん):まず言えるのが、子育て中のお母さんは、「子どもには、自分の思うように行動してほしいと思っている」という考えが根底にあることを自覚しましょう。よく、「◯◯ちゃんのことを思って言ってるんだよ」なんて子どもを叱っているお母さんを見かけますが、あれは完全に親のエゴ。

例えば、お風呂に入りたがらない子どもに「入らないとバイキンがつくよ」などと言ってなんとか入らせようと必死になりますが、冷静に考えれば、単にお母さんが子どもにお風呂へ入って欲しいだけで、あれこれ話を盛る必要はないのです。

――なるほど。「親がそうして欲しい」のだと、割りきることが必要なのですね。

五百田さん:そうです。子どもがかわいいうえに将来のことを案じ過ぎて、ついついお母さんは感情的になってしまいますが、残念ながら子どもに親の気持ちはそこまで理解できていません。「ママ、そんなに怖い顔をしてなにを言っているのだろう?」ぐらいしか思っていないのです。

だから、子どもになにかしてもらいたいのであれば、「私がそうして欲しい」と自覚して割り切ったうえで、子どもに対して効果的な話し方をすべきです。

同時に、ここでポイントになってくるのが、お母さんが明るく、表情豊かに振る舞うこと。第1回目でも話しましたが、人はネガティブな発言よりもポジティブな会話を好みます。これは子どもも同じで、お母さんがニコニコ笑顔で楽しく話してくれれば、子どもも機嫌よく聞く耳をもつはず。

また、子どもになにか言い分があるのであれば、最後までしっかり聞いてあげることも大事。些細なことでもいいのです。まずは意識して「そうなんだ」と共感してあげることで、子どもはお母さんに対して安心感を抱き、素直に行動するようになるのです。




■片付けも勉強もやらない「子どもなら当たり前!」


©hanack- stock.adobe.com


――お母さんの悩みで多いのが、遊んだおもちゃを片付けなかったり、学校の宿題になかなか手をつけなかったり、やるべきことをやらない子どもに対する不満。このような状況にはどのように対処すればよいでしょう?

五百田さん:子どもがおもちゃを片付けないのも、学校の宿題をやらないのも当然です。だってやりたくないから(笑)。親がどんなにわが子の将来を思ってガミガミ言っても、子どもにはほとんど通じていませんよ。

自主的にやってもらいたいのであれば、まずはお母さんが一呼吸して。そして笑顔で声をかけてみましょう。「◯◯くん、大切なおもちゃが散らかっているね〜」と。

ここで相手が話をしてきたら、最後までしっかり聞いてあげます。そして、子どもが片付けたくなるような声がけをしてみましょう。「◯◯くんとママ、どっちがおもちゃを片付けるのが早いか競争だよ〜」というのはどうですか。

これで動くかどうかは子どもの気分次第です。毎回、同じ声がけではなく、その時々の相手の様子をうかがいながら、やる気になる言葉を適宜選んでくださいね。

――子どもの食べ物の好き嫌いで悩むお母さんもいます。苦手な食べ物が好きになる、魔法の言葉なんて…ないですよね?

五百田さん:はい、ありません(笑)。お母さんが一言発しただけで子どもが心を入れ替える、そんな理想的な言葉はないですよ。ただ、ポジティブな言葉を継続的に発することで、子どもの自己肯定感が高まり改善されることはあります。

もし、苦手な食べ物で悩んでいるのであれば、ポジティブな声がけテクニックを応用すればいいのです。例えば、ピーマンが嫌いならば、まずはほんの少量からトライ。この時、お母さんは身構えずにリラックスして、明るく笑顔で話しかけましょう。

子どもが少しでも食べられたら、ウソでもいいから大喜びしてほめてあげてください。大げさなくらいのオーバーリアクションがいいですね。そんなお母さんの姿を見て、子どもは「そんなにすごいのか」「もうちょっと食べてみよう」と思うようになり、ストレスなく苦手を克服できるはずです。

■子どもと関係悪化「上から目線で理づめの説教」

――最近はゲームやスマホに依存してしまう子どもも少なくありません。ほどほどの付き合いをしてもらいたいのが親の心情です。

五百田さん:その通りですよね。 ただ子どもとしては、こんなに楽しいのにどうしてセーブしなくてはいけないのか、意味が分からないわけです。

子どもにゲームやスマホに執着してほしくない時、それを上から目線で理路整然と説得するのは“損な言い方”です。親から理づめで追いつめられたら、子どもはますますゲームやスマホの世界に逃げ込んでしまいますからね。

こんな時は、まず子どもの話を聞いてあげましょう。どうしてゲームやスマホがそこまで好きなのか、とことん聞き共感してあげることで、お母さんは信頼され、子どもとの距離も縮まります。

子どもの心の内を聞いた後は、ゲームやスマホ依存から脱するための効果的な会話の実践です。

まずは雰囲気作り。お母さんは笑顔で朗らかムードで、「◯時まで楽しんだらやめようね」「(遊ぶ時間を守れたら)ちゃんと約束守れてえらいね」などの声がけをして、子どもがゲームやスマホにハマる手前でやめられるようなクセづけをします。ストレートに言ったり、ほめちぎったり、相手の反応や変化を見ながら、その都度、使う言葉を選んでくださいね。

ただ、忙しい毎日、そこまで言葉に凝れない日もあるでしょう。つい感情的になって「いいからやって!」と怒鳴ってしまうこともあるかもしれませんが、そんな時も自分を責めないで。お母さんだって人間なのですから。いつも完璧である必要はありません。日頃から使う言葉を“意識”するだけで、子どもとのコミュニケーションの質は十分高くなるはずです。


子どもになにかをさせたい時、ポジティブな会話を心がけることが“得する言い方”だと語る五百田さん。子どもは気分よく能動的に行動でき、結果としてお母さんの眉間にシワも寄らず、健やかな親子関係が築けるようになるのかもしれませんね。

子どもの前では、イラっとしても、まずは笑顔をキープ。ここから始めてみましょう。

参考図書:
『話し方で損する人 得する人』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)


ベストセラー著者であり、話し方のプロフェッショナルである五百田氏渾身の話し方の決定版。話し方のちょっとした違いで、「損する人」にも「得する人」にもなる。よかれと思ってやっていたこと、ダメだなと思いつつ言ってしまっていること、その「損する話し方」を「得する話し方に」変えるだけで、こじれていた人間関係が改善したり、あたらしい出会いが広がる!? 本書では、各項目で「損」「得」2つの話し方を紹介。


取材・文/長谷部美佐


(ライターチーム123)

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