夫も逃げ出す“やりすぎ断捨離妻”あなたの「モラハラ妻」度をチェック【リアル・モンスターワイフ、再び 第38回】
Woman.excite / 2018年11月11日 21時0分
「セクハラ」「パワハラ」に続き、「モラハラ」に注目が集まる今日この頃。
「モラハラ」と聞くと、夫が妻に「俺の稼ぎのほうが多いよな!」とすごむような光景を思い浮かべがちですが、モラハラの加害者はいつも夫とは限りません。実は、強力なモラハラ系モンスターワイフも、そこかしこで暗躍しているのです。
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モラハラの恐ろしいところは、DVなどと違って、加害者に加害者意識がない場合が多いこと。前回ご紹介した友梨佳さんのケースではどうでしょう。
夫の裕貴さんの目に映る友梨佳さんは、完全なモラハラモンスター。しかし、当の友梨佳さんには何の悪気もなく、まさか自分がモラハラをしているなどとは夢にも思っていません。それどころか、「自分は家族のためにしている。家族を正しい方向へ導いている」という気でいるのです。
夫と妻、それぞれに見える現実が完全に乖離(かいり)したまま、ついに夫は「妻を断舎離する」というところまで追いつめられてしまいました。
その後、友梨佳さんと裕貴さんはどうなったのでしょうか。
離婚も辞さない覚悟の裕貴さんに対して、友梨佳さんは夫がなぜ自分を捨てたがるのか、まったく理解できずに大混乱。
「離婚だとか、そんなこと考えられません。私は夫を愛しているんですから。愛しているからこそ、夫にも消費社会の呪縛や物欲から解放された、本当に自由で健全な生き方をして欲しくて…。一体、夫はどうしたら、私の思いを理解してくれるのでしょうか?」
「悪気がないからタチが悪い」というケースの典型例です。この期に及んでまだ、友梨佳さんは自分がモラハラの加害者であると認識できずにいるのです。このままではいつまでたっても、2人の主張は平行線をたどるだけでしょう。
あなたも知らず知らずのうちに、モラハラ妻になりつつありませんか? 自分の中に危険な傾向を見つけたら、早め早めにリスクを摘み取ることが重要。
早速、以下のチェックテストをどうぞ。
■「モラハラ系モンスター 暴走ダンシャリアン」度チェック
ここでは、あなたの「モラハラ系モンスター 暴走ダンシャリアン」度をチェックしてみましょう。以下の質問で、〇はいくつありますか?
2. 自分がいいと思ったものは、人にすすめずにはいられない。
3. 自分のやり方が受け入れられないとイラっとする。
4. 善意と熱意を持って接すれば、相手を変えることはきっとできる。
5. 家族が効率の悪いことやムダなことをしていると、すぐに口出ししてしまう。
6. 不必要と思えば、人もモノも遠ざけたくなる。
7. 自分のことを道徳的、常識的な人間だと信じている。
8. 夫に直して欲しいところ、変えて欲しいことが即座に5つは思い浮かぶ。
9. 夫婦けんかの中で、相手の癖や生活習慣を否定したことがある。
10. 子どもたちの前で夫を「悪い大人の見本」扱いしてしまったことがある。
■あなたの「モラハラ系モンスター 暴走ダンシャリアン」度は何レベル? 「モンスターワイフ」判定結果
「モラハラ系モンスター 暴走ダンシャリアン」」度をチェックする質問に、あなたはいくつ〇がありましたか? 下の判定結果と照らし合わせて、自分のモンスターワイフ度を確認しましょう。
○の数が6個以上8個未満は、暴走ダンシャリアン度「B」(自分のスタイルを夫にゴリ押しすることが多いのでは? 要注意!)
○の数が8個以上は、暴走ダンシャリアン度「A」(夫もあなたと同じ、個性を尊重されるべき個人です。夫の気持ちやポリシーを切り捨てないで!))
■モラハラモンスターにならないための「2つの心得」
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「セクハラやパワハラの定義は難しいが、被害者がセクハラだ、パワハラだと感じたなら、それはセクハラであり、パワハラである」と言いますね。
モラハラも同じです。妻にどれほど悪気がなかろうと、善意しかないと言っても、夫が妻の言動をモラハラだと感じたなら、それはモラハラ以外の何物でもないのです。
「それじゃあモラハラを避けるために、具体的に妻はどうしたらいいんですか?」
そんな声が聞こえてきそうです。
大丈夫。モラハラモンスターワイフ化を防止するための心得が、ちゃんとあります。どんな時も妻たちに心に留めておいて欲しいのは、以下の2つの点。
一つ目は、「他人が操作して人を変えることはできない」ということです。これは、夫婦関係のみならず、あらゆる人間関係の基本です。
大の大人が、それもプライドを傷つけられるのが大嫌いな男性たちが、「あなたのここがよくない」「こうしなくちゃダメよ」などと妻から言われると、気持ちよくはありません。
誰しも大人になるまでに、さまざまな経験をして、たくさんの選択を重ねて、今の自分があります。本人にしか分からない心の傷があり、本人にしかわからないこだわりがある。そうしたことが、各人の「個性」を形成しています。
それなのに、いくら妻だからといって、自分ではない別の人間が「ああしろ、こうしろ」と指図してきたのでは、それは夫にとってストレスにしかなりません。
「自分なりのこだわり」を単なる「ムダ」と切り捨てられた時にも、夫のプライドは傷つきます。夫独自のやり方があるのに「そんなんじゃダメ。もっとこうして」とダメ出しされたり、個人の好みの問題にまで口を出されて、自分のスタイル、自分の趣味を否定されたり…。それが続くと、夫は妻に自分の人格や人間性を否定されていると感じるようになります。
それを子どもの前でやるなどというのは、言語道断。夫の自尊心をひどく傷つける行為です。
「自分と夫は別の人間」「夫を自分の思い通りに変えることなどできない」という事実が見えていない、あるいは事実に目をつむっている妻が多いのです。だから、それと気づかぬまま夫にモラハラ攻撃を続けてしまう。
さらに、自分の善意のアドバイスや指示が夫に受け入れられないと、妻たちは傷つき、腹を立てます。そして「アドバイス」はいつしか「命令」になり、夫に自分の要望を飲ませよう、夫を自分の望み通りに変えようと躍起になります。こうなると、もはや夫にとって妻はモラハラモンスターでしかありません。
夫がしていることや持っているものが、ムダか否か。それを決めるのは妻ではなく、夫本人です。
「でも、相手はほかの誰でもない、私の夫なんだもの。自分の夫だからこそ、自分がいいと思うものはすすめたいし、よりよく変わってもらいたいんです」
そんな妻の気持ちも分かります。では、どうすればいいのか?
人を変えることはできないし、変えようとしてはいけません。人というのは自ら変わりたいと思った時に、初めて変わることができるのです。
「あなたにこうして欲しい」「あなたにこう変わって欲しい」を上から目線で押しつけない。夫を変えようとするのではなく、夫が自ら「変わろう」と思うような機会を提供するのです。
例えば、「夫のファッションセンスが理解不能。もういい大人なんだから、もっとちゃんとした格好をしてよ。一緒に外出するのも恥ずかしいから、私が選んだものを着てちょうだい」というのが、妻のホンネだとします。
それをそのまま伝えたら、夫は自分の趣味を否定された気持ちになって傷ついたり、腹を立てたりするでしょう。では、「夫の着るものを変える」というゴールは同じであっても、伝え方を変えてみたら?
「もっと正統派のおしゃれのほうが、あなたの魅力が引き立つと思うのよね。ちょっとあなたに着てみて欲しいお洋服があるんだけど…」
まずは、相手の好みや趣味を否定しない。そして、妻の好み(夫自身の趣味ではない)を受け入れるか否かの選択権を、あくまで夫に委ねてみるのです。
この後者の方法であれば、夫が「自分を否定された」と思うことも、「自分を曲げるよう強要されている」と感じることもないでしょう。このやり方であれば、妻の「要望」が夫に対する「モラハラ」になることもないのです。
■妻のモラハラ行為「実は自信のなさの裏返し?」
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モラハラモンスター化防止のため、そして夫と幸せで安定した関係を築くために大切なポイントの二つ目は「自信」です。
「モラハラモンスターって、自分や自分のやり方に自信過剰な人がなるんじゃないの? それなのに、モラハラモンスター化防止に大切なのは自信…?」
そう思った方もいるでしょう。
確かにモラハラ系モンスターは一見、「我が道に自信満々」というタイプに見えます。けれども、最近急増中なのは「自信満々に見えて、実は本当の意味での自信をまったく持てずにいるタイプ」のモラハラモンスターワイフです。
「私の人生、これでいいのかしら?」などと、自分の生き方に漠然とした不安を抱いている妻。彼女たちは「新しいライフスタイル」や「洗練」といった言葉に弱く、常に「よりよい暮らし」を目指さなければならないような気がしています。
これまでにも何度かお話ししてきましたが、ある種の妻たちにとって現代社会は非常に危険な社会です。自分自身のことをしっかり理解できず、自分のスタイルを確立できていないと、情報に流されてしまいます。
インターネットによって無限の情報にアクセスすることができるようになりましたし、SNSの普及で人の暮らしをのぞき見ること、自分のライフスタイルを発信することが可能になりました。
人の暮らしぶりや持ち物にいちいち嫉妬して張り合いたがる。自分だって幸せだと、見えを張りくなる。自分のスタイルが確立できていないから、ちょっとおしゃれに見える他人のスタイルをすぐにまねしたくなる。新しいもの、話題のものにすぐに飛びついて夢中になる。
けれど、それが本当に自分が求めているものなのか、自分に合ったものなのか確信が持てないから、不安をかき消すために周りの人まで巻き込もうとするのです。
本当に自分のこと、自分の求めるものを知っていて、自分の生き方に満足している人の心は安定し、落ち着いています。そんな妻は、以下のようなこととは無縁です。
「没頭できるものがないと、不安で落ち着かない」
「よさそうなものを目にすると、とりあえず片っ端から飛びつかずにはいられない」
「何かが『マイブーム』になると、周囲の人にも加わって欲しくて仕方がない」
自分の信条がしっかりしている人ほど、人の生き方も尊重できます。そして、人に押しつけられたライフスタイルや人にねじ曲げられたテイストでは、結局うまくいかないことも分かっています。自分に自信を持ち、自分の生き方に満足している妻は、「私もOK、あなたもOK、みんなOK!」と考えられるのです。
そんな妻の心には、モラハラモンスターも侵入できません。
知らず知らずのうちに、夫を全否定してその心を荒ませるモンスターワイフと化さないように。「私は私、夫は夫」という冷静な線引きができ、「私は私の生き方に満足」と思える、理性的なハッピーワイフを目指してください。
(三松真由美)
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