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子どもの失敗に激しく動揺…わが子以上に落ち込んでしまうのはどうして?

Woman.excite / 2018年11月27日 20時0分

子どもの失敗に激しく動揺…わが子以上に落ち込んでしまうのはどうして?


ⓒhchmh-stock.adobe.com


子どもが好きなこと、やりたいことをやっていたら、親としてはぜひ応援してあげたいものですよね。たとえ失敗して、できなかったとしても「大丈夫だよ」「次はできる!」と声をかけ、見守ってあげることが大切です。

けれどなかには、子どもが失敗したとき「どうして?」「こんなにがんばったのに!」と本人以上に親が動揺してしまうケースがあるようです。子どもはすぐに立ち直りケロッとしているのに、親である自分が気にしてしまう。

今回は「子どもの失敗。必要以上に動揺してしまう親」について考えていきましょう。

■わが子以上に落ち込んでしまう「子どもの失敗」とは?

親、特にママが落ち込みやすい子どもの失敗には、どんなものがあるでしょうか?

例えば、幼稚園や小学校の受験。もしお子さんが合格できなかったとしたら、親子一丸となって取り組んできたことがすべて無にされてしまったような、自分の子育てそのものが否定されてしまったような、そんな絶望感を感じてしまうかもしれません。

あるいは「園のお遊戯会で希望した役に選ばれなかった」「仲良しの子が、ある日急に、わが子に冷たくなった」というようなことから「バレンタインデーのチョコレートの数がいつもよりも少なかった」というものまで。ささいなことに思える出来事にも、子ども以上に親が傷ついてしまうことがあるようです。

■子どもより親が落ち込んでしまうのはなぜ?

失敗して落ち込んでも翌日には案外ケロッとしている子どもに対し、いつまでも悲しい気持ちを引きずってしまう自分。このような状態になってしまうのは、なぜなのでしょうか?

その理由に「子どもと自分が同化している」ということが考えられます。子どもがしてしまった失敗は、自分の失敗。だから、自分が悲しくなってしまうのです。

子どもと同化している親は、自分が子どものときにやりたかったこと、こうでありたいと思ったことがあったけれどかなわなかったことを「子どもを通してやり直している」状態です。わが子の置かれた状況に自分を重ね合わせ、「子どもと同じ世界で生き直している」感覚があるんですね。

わが子の失敗=自分の失敗だから、子どもの失敗を目にすると「またできなかった…」と深く失望してしまうのです。悲しくなるのは、わが子に「あの日の自分」を重ね合わせているからといえるでしょう。

また「良い母親はこうあるべき」」という思い込みが強すぎるケースもあります。

例えば、小学校受験で「希望校に縁があるのは正しい子育てをしている証拠」など、1つの視点で物事をとらえている可能性があります。自分のなかの「良き母」像が偏りすぎていることも、子どもの失敗に動揺してしまう理由のひとつといえるかもしれません。





■子どもは「別人格」、切り離すための“心のスイッチ”


ⓒY's harmony-stock.adobe.com


子どもの失敗に気持ちが乱れてしまうなら「子どもと私は別の人間だ」と認識する必要があります。

けれど、「子どもと自分は別」とすぐに頭を切り替えられる程度なら、そもそも苦労はありません。うまく感情がコントロールできないからこそママは悩むのです。

そこで、子どもを「別人格」と思えるようになるための練習を少しずつしていきましょう。

まず、気持ちの面でやってみてほしいのは、自分の抱く思いを「それは本当?」と別の角度から問いかけてみることです。

例えば、子どもの学芸会の役決めが投票制でおこなわれたとしましょう。そこで、わが子は主役に選ばれず、「選ばれないのはわが子に人気や人望がないせいだ」「うちの子はダメなんだ」と落ち込んでしまったとします。

それは自分のなかに「主役になれる子=人気者=自分にとって望ましい子」という思いがあるからでしょう。では、その自分の思いを、別の角度から分析・解釈してみます。

「わが子が選ばれないのは、大勢に良い顔するのではなく、自分と合う友だちを選んで付き合っているから。つまり、自分の考えが明確にある子なんだ」

「選ばれないのは、わが子が『やりたい!』という意欲をアピールしなかったから。いつもまわりに愛されている実感を持っている子だから、大勢の人に注目されたい承認欲求がないのね」

「選ばれないのは、演技がうまくなかったからじゃない。表舞台に立つより、大道具をつくるなど裏方仕事で力を発揮できる子なんだ」

子どもが主役になれなかったという事実は変わりませんが、とらえ方を変えるだけでいろいろな解釈ができ、決してネガティブなことばかりではないことに気づきますね。

落ち込んだときには一旦、外側から自分をのぞきこむようなイメージで「それは事実なの?」と自分に問いかける習慣をつけてみましょう。そうすることで、子どもと同化してしまった自分の気持ちを徐々に切り離すことができるようになります。

■子どもの人格を認める「書く、聞く、努力する」

実際、行動することによって、子どもと自分の人格を切り離す作業もできます。

・子どもと自分の性格をそれぞれ紙に書き出し、違いを見つけてみる。

・普段から「どう思った?」など子どもの意見を聞くようにし、自分とは考えや感想が異なることを知る機会を持つ。

・落ち込んでいる事実に対し、親としてできる限りの努力をしてみる。


上記の行動があげられます。

3つ目の「できる限りのこと」とは、例えば、運動会でビリになったら一緒に走る練習をしたり、かけっこ教室を探したりする。小学校受験がうまくいかなかったら、中学受験を見据えて学習を始めさせるといったことです。

そうしているうちに「自分ができること」の限界に気づく人もいるかもしれません。結局のところ、子ども本人の行動や意欲がともなわなければ親の思い描く結果を導くことはなかなか難しいのです。

「私ができることには限りがある」と気づけば「自分と子どもは別の人間なんだ」と実感できるようになるのではないでしょうか。





■「何事も100%の失敗などない」そこから得られるのは?

「こんな子どもに育てたい」という思いを抱くのは自然なことです。小さなうちは興味を示すものや好きなことが分かりにくいため、親主導でさまざまな経験を与えてあげることもあるでしょう。

ただ、親のコントロールがきく小さな子どもでも、持って生まれた性格や能力と合致しないことがたくさんあるでしょう。そこで無理強いをしてしまうと、いつかその反動がやってくるのではないかと思います。

子どもが興味を抱く波は、突然やってきて、過ぎ去っていくものです。様子を見守りながら、その都度、軌道修正をかけて進んでいくのが親の役割でしょう。

もちろん、いきなり発想を変えるのは難しいですよね。でも「何事も100%の失敗などない」と思うのです。子どもが失敗したからといって、すべてがダメだったわけではありません。その失敗から得られたものが、必ずあるはずです。

子どもの失敗で「もっとフィットする道があるのでは?」という気付きになった、そう思うことでママの動揺も少なくなるのではないかと思います。



(佐藤栄子)

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