成功する子は「食べ物」が9割!? 子どもの20年後のために知っておきたい食事のヒント
Woman.excite / 2019年3月16日 19時0分
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平日の夕方以降はママにとって一日で一番忙しい時間帯。夕食を作って子どもに食べさせて、子どもをお風呂に入れて寝かしつけて…という一連の流れは本当にバタバタですよね。料理もスピード勝負なので、とりあえず子どもの好きなものやよく食べるものばかり作ってしまうというママも少なくないのでは?
でも体は食べたものでできているし、今食べているものが子どもの将来に影響を与えるそう。話題の書籍『成功する子は食べ物が9割』は、そんなことを改めてわかりやすく教えてくれる1冊。予防医療コンサルタントの細川モモさんと管理栄養士の宇野薫さんが監修しています。
予防医療コンサルタント、一般社団法人ラブテリ代表理事。両親のがん闘病を機に予防医療を志し、渡米後に最先端の栄養学に出会う。栄養アドバイザーの資格を取得したのち、09年に医師・博士・管理栄養士などの13種の専門家が所属する「ラブテリ トーキョー&ニューヨーク」を発足。母子健康向上を活動目的とし、食と母子の健康に関する共同研究を複数手がける。1児の母。
Luvtelli: http://www.luvtelli.com/
blog: https://ameblo.jp/momo-nutrism/
管理栄養士。女子栄養大学卒。管理栄養士として予防医療に携わる。現在は女子栄養大学大学院にて母子健康の研究を行うかたわら、「ラブテリ トーキョー&ニューヨーク」での妊婦栄養研究や、妊娠・母子健康に関する最新データをもとに栄養カウンセリング教育活動を行っている。保育士養成課程での「子どもの食と栄養」担当。2児の母。
いくらカロリーを満たしていても、量を食べていても、栄養のあるものを食べさせていなければ子どもが育たないのは当然のこと。とくに0~6歳までに爆発的に成長するのが“脳”で、この時期の食事が脳を育てることにもつながるそう。
「えっ、うちの子6歳過ぎちゃった!」と思ったママも遅くはないのでご安心を。本の中からいつ始めても遅くない子どもの一生の健康や人生の成功につながる食事のヒントを紹介します。
■魚だけが脳にDHAを供給できる!
「頭がいい」とか「運動神経がいい」というのは、いいかえれば脳の神経回路のネットワークがよく働いているということ。その脳の神経回路は6歳までに約9割が完成するそうで、この時期に脳をつくる材料になる食材や脳の働きをよくする食材を十分にとることがとても大事だそうです。また、脳を刺激する運動や脳の記憶を定着させる睡眠も、とても大切とのこと。
ちなみに6歳を過ぎても、何歳になっても、脳はゆるやかに成長しつづけるそうなので、遅すぎることはないというから小学生ママの筆者も一安心。
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具体的に脳をつくる材料になるのが、DHA(ドコサヘキサエン酸)。DHAは、魚の脂に多く含まれる必須脂肪酸で、脳の神経細胞のおもな成分となって神経伝達をスムーズに行い、記憶や学習などの脳の働きを高めてくれるといいます。よく「魚を食べると頭がよくなる」といいますが、これはホントのことなんです。
まぐろユッケビビンバ
そのDHAが豊富に含まれているのが「魚」。とくに、まぐろ、かつお、ぶり、さば、さんま、いわしなどの青背の魚や、鮭、うなぎなどに多く含まれます。魚料理は調理がマンネリ化しがちですが、焼き魚や煮魚以外に、刺身を利用して「のっけるだけ」のアレンジもカンタンでおすすめ。
さばみそ煮缶の炊き込みごはん
ツナ缶やさば缶などの缶詰にもDHAは豊富。味つけの手間もなく、日持ちもするので、うまく活用すれば料理の幅が広がります。「サラダにツナ缶をプラスする」「さば缶をスープに入れる」などの手軽なアレンジで毎日魚を食べるようにしたいですね。
■生活習慣病予備軍の子どもが増加中!?
見た目には太っていなくても、「小児生活習慣病予防検診」では血糖値やコレステロール値でひっかかる子どもが約40%もいるのだとか。
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とくに気をつけたいのが、血液中のブドウ糖が増えて高血糖になってしまう「糖尿病」。また、「尿酸値異常」の子どもも増えているそう。尿酸値が高くなると「高尿酸血症」になり、痛風発作や腎機能障害を引き起こすこともあります。
これらの原因になりうるものの1つが、子どもが大好きなジュースや清涼飲料水。糖分がたっぷり含まれているので、飲めば飲むほどのどが渇き、血糖値や尿酸値も上昇させてしまうのだとか。
生活習慣病はなにげない習慣の積み重ねでおこり、「がん」「心臓病」「脳卒中」などにもつながってしまうというからこわいですよね。とはいえ、やみくもにこわがる必要はなく、「栄養バランスのとれた食事を、1日3食、適量を守って食べ過ぎないようにすること」が生活習慣病の予防につながるのだといいます。
■お菓子ばかりの「おやつ」リスクとは?
おやつイコール「甘いお菓子」と思っている子も多いかもしれませんが、お菓子は“エンプティー・カロリー”。つまり、カロリーは高いのに、成長に必要な栄養はからっぽ。それどころか、不要なファット(油脂)とシュガー(砂糖)を過剰にとりすぎてしまいます。
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たとえば甘い炭酸飲料は1缶350mlになんと角砂糖10個分もの糖分を含んでいます。しかも糖質はビタミンB1が足りないとうまく代謝されず、体に「尿酸」がたまってだるくなってしまうそう。甘いものを食べると体が糖質を排出しようと水分を欲しますが、そこでまたジュースを与えると、「だるくなる→だるいから甘いものがほしい(血糖値をあげたい)」と悪循環に陥ってしまうというから要注意。
「焼きいもチーズおやき」。スーパーで売っている焼きいもも、少しアレンジするだけで子どもが喜ぶおやつに
本来おやつは食事の一部。朝ごはんと昼ごはんの間や、昼ごはんと晩ごはんの間に、食事に影響しないように与えて、食事で不足してしまう栄養を補うのが理想だそう。手作りおやつというとハードルが高く感じるかもしれませんが、ヨーグルトや果物、おにぎり、小魚などであればサッと出せますね。
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よく夕食の前にお腹が空いてお菓子を食べたいとぐずる子がいますが、食事の前にお菓子をあげるのはNG。待ちきれないなら調理に参加させて、ちょっとだけ“味見”をしてもらうのも手だとか。夕食が遅くなってしまうなら、おにぎりなどの補食を与えて、夕食を2回に分けるようにするとよいそうです。
■20年後に後悔しないための食事を今日から
本ではこのほかにも、「骨を強化できるのは思春期だけ」「女の子は貯蔵鉄がないと出産で貧血になる」「糖をとりすぎると妊娠力が低下する」「腸内をメンテナンスできるのは腸内細菌」など、今知らないと20年先に後悔することと、後悔しないために必要な解決策が紹介されています。また、日々の食事にすぐに取り入れられるカンタンレシピもたくさん!
忙しいママにとって食事作りは大変で、手を抜きたくなることもあると思いますが、子どもはどんどん成長していくので、待ったなし。「食の豊かな時代だからこそ、子どもが本当に必要な食べ物を“親が選ぶ力”が問われている」と細川さん。あのとき手抜きをしなければ…と後から後悔しないためにもこの機会に食習慣を見直したいですね。毎日しっかり食べれば、子どもはもちろん、忙しいママも元気に過ごせそうです。
監修:細川モモ 、宇野薫 (主婦の友社)1300円+税
「疲れたという」「集中力がない」「やる気がない」。子どものプチ不調は、隠れ栄養不足、糖や脂のとりすぎが原因。食べたもので子どもの体がどうできるのかをわかりやすく解説し、知らないと20年先に後悔すること、将来に後悔しないための解決策を掲載しています。年齢別の1日の食事の目安量や「偏食」「大食い」などお母さんたちの「困った」にも答えてくれる1冊です。
(古屋江美子)
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