1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

【私、子ども欲しいかもしれない。 第19話 】一番大事なのはお母さんの笑顔

Woman.excite / 2019年6月10日 7時0分

写真

「子ども欲しいけど、実際どうなの?」人気コラムニスト犬山紙子が育児体験者の話を聞いて考える「出産・育児」のリアル。
保活、育児分担、二人目問題…母親の本音炸裂! 『私、子ども欲しいかもしれない。』より(全19話 連載)



© miya227 - stock.adobe.com


もしかすると私の中に、「私があなたの面倒を見るから、子よ、お前も私の老後の面倒を見てください」って気持ちがあったのかもしれない。

そもそも私が母の介護をしたのは、「自分がしたかった」からであり、強制されたものではない。

母が病院を退院する前に先生から「本当に大変ですよ」と言われたけど、その場で姉弟3人とも自宅介護をすることを決めた。そのくらい「自分たちでお母さんを介護したい」という気持ちが強かった。

なのに、介護をしていくうちに、ストレスやフラストレーションが溜まって、「自分で決めてやっている」ことを忘れ、「介護をしなければいけない」「私もこれだけやったんだ、もし私に子どもができたら同じくらいやってくれるだろう」なんて思うようになっていた気がする。

あんなに「年長者が自分の理論を押し付けるのは言語道断」とか、いろんな本に書いてたくせに……。私にもそういうところがあった……。

だからMちゃんの「1人の人間としてサポートしようと思った」という言葉が、本当に本当に私にしっくりときた。

大げさじゃなくこの言葉を聞いて、目の前の霧がさっと晴れた感じがした。そして また一つ、子どもを産むことへの怖さが少なくなった。

いまは生まれてくるのが本当に楽しみ


© underdogstudios - stock.adobe.com


「世の中にはDVに耐えてるお母さんがいるけど、子どものために別れないとか、子どものために逃げられないのって絶対良くないって思う。

友人に言われて一番心に残ってるのが、『一番大事なのはお母さんの笑顔だよ、笑顔でいられる環境にしな』っ てこと。いまは子どもが生まれてくるのが本当に楽しみだし、周りのみんなも楽しみにしてくれてるのがすごく嬉しい」



© yamasan - stock.adobe.com


Mちゃん、無事に元気な女の子を出産した。

彼女から嬉しそうなメールがくるたびに、私もすごく嬉しい気持ちになる。温かい友人に囲まれて、家族も応援してくれていて、すごく幸せそうなのがメールの文章から伝わってきた。

Mちゃんが友人の言葉で勇気が出たように、Mちゃんの経験はまた誰かを勇気づけるだろう。実際私も大事なことに気がついて、強くなれたような気がする。

おわり

私、子ども欲しいかもしれない。:妊娠・出産・育児の〝どうしよう〟をとことん考えてみました』犬山紙子著(平凡社)

(犬山紙子)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください