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ママの腸はボロボロ!? 女性に便秘が多い理由とは?【きれいなママは腸が違う? ママのための美腸活 第1回】

Woman.excite / 2019年3月29日 21時0分

ママの腸はボロボロ!? 女性に便秘が多い理由とは?【きれいなママは腸が違う? ママのための美腸活 第1回】


ⓒtorwaiphoto-stock.adobe.com


毎日子育てや家事に追われて、ついつい自分の食事や健康管理は後回し…ということはありませんか? 

「ママの腸は悲鳴をあげています」というのは日本美腸協会で代表理事を務める小野咲さん。ママの腸の状態や悩んでいる方も多い便秘について、小野さんに教えていただきました。


お話をうかがったのは…
小野 咲(おの・さき)さん


一般社団法人日本美腸協会 代表理事。美腸ナース。国立成育医療研究センターで看護師として子どもに接する中で腸の大切さを痛感。幼いころから自身が極度の便秘だったこともあり、便秘外来で腸の研究に没頭する。薬を使わずにおなかの悩みを改善する腸のマッサージを開発。その後、美腸エステ®「GENIE」を立ち上げ、日本美腸協会を設立。美腸エステで1万人以上を施術。現在は全国で腸の知識やセルフケアを伝えるセミナーを行う。著書に『腸が変われば、人生変わる 美腸の教科書』(主婦の友社)、『下がらないカラダ』(サンマーク出版)など。1児の母。



■ママの腸「実はピンチの状態!?」3つの理由

――そもそも、ママの腸はどんな傾向があるのでしょうか?

小野咲さん(以下、小野さん):個人差はありますが、ママの腸は決していい状態とはいえません。なぜかというと、3つの原因が考えられます。

まず一つ目は、「骨盤のゆがみ」です。

出産後は、骨盤がひらいているため腸が下がってしまい、骨盤が元に戻りにくい状態です。ひらいているだけならまだしも、ゆがんでしまうことがあり、これが問題です。出産の回数を経るほど、ひらきやゆがみが生じやすくなるといえます。




――たしかに、産後は骨盤がひらく、ゆがむことははよく聞きますが、腸にも影響があるんですね…!

小野さん:腸はそもそも体の中であまり固定されずに浮いているような臓器なんですね。腸の位置が下がったり骨盤のゆがみによって偏ったりすると、腸の動きが鈍くなります。ですので、本来あるべき場所に戻すことが大切です。

やはり腸の動きに関係することですが、原因の二つ目は「おなかの筋力の低下」です。

産後は動けなかったりして、もともと運動好きなママでも出産前ほど動けないことってあると思うのです。そのため、どうしても筋力が低下しがちです。

股関節の深い部分にある「腸腰筋(ちょうようきん)」は、腸に近い筋肉で、腸が下がらないように支えてくれます。この腸腰筋をはじめ、腸を保護する横隔膜や腹横筋、骨盤低筋群などのインナーマッスルを鍛えることが大切になってきます。

――骨盤のゆがみ、おなかの筋力ダウン…腸の状態が悪くなる原因はいろいろとあるのですね。

小野さん:さらに、三つ目の原因として、「自分のケアがおそろかになりがちなこと」があげられます。

小さな子どもがいると、どうしても子ども優先になりますよね。食事でも子どもにはきちんと食べさせなきゃと思って与えても、自分は適当なものですませてしまったり、食べる量も少なかったり…ということはありませんか? 結果として、栄養バランスが偏った食事になっているのかもしれません。

また、トイレをがまんするママもけっこういるのではないでしょうか。朝急いでいるから、子どもを寝かせるところだからといって、便をがまんすると、腸にもよくありません。






■女性の便秘、実は男性の2倍! そして大腸がんリスクも…

――ママにはあるあるな気もしますが、そういう積み重ねが腸を痛めつけているのですね。便秘とも関係あるのでしょうか?

小野さん:ママに限らず、女性のほうが男性と比べて便秘になりやすいと言われています。働く女性の調査によると、「便秘・便秘ぎみ」が約半数、「3日以上お通じがない」が7割近くに上りました。

理由は、先ほどのママの体の状態や生活習慣だけではなく、さまざまなことが絡み合っています。

女性の便秘は、男性の2倍と言われています。女性は男性と比べて、骨盤内に臓器が多いため、骨盤が開きやすく、腸のまわりの筋肉もゆるみやすくなるからです。


<女性が便秘になりやすい要因>

・女性ホルモンの影響を受けやすい。

・筋肉量が少ない。

・トイレをがまんしやすい。

・食事量が少ない。

・社会環境的にストレスを受けやすい。

・骨盤が開きやすく、男性よりも臓器が多い。


――なるほど。便秘の原因にあげられている女性ホルモンの影響とはどういうことでしょうか?

小野さん:便秘にはプロゲステロン(黄体ホルモン)とエストロゲン(卵胞ホルモン)が大きく関わっています。排卵後にプロゲステロンは増えますが、妊娠に備えて体内の水分をためこもうと働きかけるため、大腸の水分吸収がうながされて腸の壁がむくんでしまい、腸の運動(ぜん動運動)が弱くなります。

そのため、経験のあるママも多いと思いますが、月経前は便秘になりやすくなるんです。

ここでいう便秘とは、毎日お通じがあっても、1回の量が少なかったり、便がかたかったりする状態、あるいは残便感がある状態を指しています。

――毎日出ていても便秘ということがあるんですね…!

小野さん:逆に、週に3回以上、スッキリ出ていれば、腸は元気といえますよ。

ちなみに、便秘だけではなく、大腸がんも深刻です。大腸がんは男女ともに年々増えていて、女性のがん死亡率1位は大腸がんになっています。

今の時代、腸が弱る原因はいろいろとあります。大きくいうと食生活の変化、具体的には糖質・脂質の割合が増えて、食物繊維の摂取量が減っていること。ストレスが増えていること。運動量が減っていることです。




■小児科での看護師経験が「美腸活のきっかけ」

――ママの腸がマズイ状態にあって、便秘にもなりやすい、さらには将来的に大腸がんのリスクも…。今のままではいけない気がしてきました。そもそも、小野さんが「美腸活」に目覚められたきっかけは何だったのでしょうか?

小野さん:私自身、もともと小学生くらいから便秘で悩んでいて、1~2週間お通じがないときもあり、とてもつらい思いをしました。それが大人になるまで続きました。

小児科の看護師をしていたときに、手術がうまくいっても腸が原因で亡くなる子どもを目の当たりにして、「腸は大事」だと実感したんです。

その後、便秘外来にうつって、腸の研究に没頭する中で、薬に頼らずに、食事や運動、マッサージなど日常の生活を改めることで、便秘が改善したんです。

便秘で悩んでいる多くの人を救いたい! 薬に頼らない方法を広めたいと思い、今にいたっています。

――ご自身の経験が生ているわけですね。

小野さん:はい。中には自分が便秘だと気づいていないケースもあります。忙しいとは思いますが、まずは毎日の食生活を見直し、自分のケアをおろそかにしないで、ママ自身も腸の健康に気を配ってほしいなと思います!


次回は、忙しいママでもできる美腸習慣について教えていただきます。

参考図書:
『腸が変われば、人生変わる 美腸の教科書』(主婦の友社)


腸のしくみから、美腸になるための5つのステップ、美腸をつくる毎日の習慣、腸もみ&腸ストレッチまで網羅した「美腸ケア」大全。美腸に役立つ食材の情報も収録。監修は小林メディカルクリニック東京院長 小林暁子先生。




(コバヤシカヨ)

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