運動が苦手、姿勢が悪い、集中力がない…それって足が原因?【いつから? どうやって? 疑問だらけの子どもの足育 第1回】
Woman.excite / 2019年4月21日 21時0分
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年を取っても一生自分の足で歩きたいとは誰もが願うもの。そんな大事な足は、小さいころから気を付けていないといけないというのは知っていましたか?
なぜ子どもの時期が大切なのか、足育アドバイザーの高階貴子さんにうかがいました。
お話をうかがったのは…
高階貴子(たかしな・たかこ)さん
日本足育プロジェクト協会認定足育アドバイザー。自身の足のトラブルをきっかけに若石リフレクソロジストに。正しい知識で足を守ってほしいと足育講座を開催している。
・若石リフレ・足育 KICO
・日本足育プロジェクト協会
■足育って何? 6歳までの刺激が「足を育てる」
――足育とはどのようなことでしょうか?
高階貴子さん(以下、高階さん):文字通り「足を育てる」ことです。子どもの足は大人のものとは異なります。
赤ちゃんの足はプクプクしていますよね。大人のようにつながっていないバラバラの小さく柔らかい骨があり、脂肪が守っているからなのです。赤ちゃんはみんな扁平足なので、それをアーチのある足に育てていかなくてはなりません。
足は大事と思っていても、どういうことか具体的には知らない方も多いので、「育てていく」ものだとお伝えする活動をしています。「育てる」という意識や知識を毎日の生活習慣のなかで取り入れていただければと思っています。
足を育てるには、足を使って、足裏を刺激することが大事です。歩いたり、遊んだりして足の指をしっかり使うことで、小さく柔らかい骨がつながって強く硬い大人の骨へと成長し、アーチが形成されます。また、感覚神経も刺激されます。神経は刺激で育つので、完成する6歳ごろまでに刺激をするのがいいでしょう。
成長するにつれて大人の足の形に近くなっていく。左から、年少、3年生、5年生の足(写真提供:若石リフレ・足育 KICO)
■運動が苦手…それって足が原因かも
内側縦アーチが形成されないと扁平足になってしまう
――足育をすることでどのようなメリットがありますか?
高階さん:足裏を刺激するのには、具体的には歩くこと、自由に遊ぶこと。そうすることで全身運動になり、足だけではなく体がしっかり育ちます。すると、自然にいい姿勢が取れる体になる、つまり、姿勢がよくなるのです。
そうすれば集中力の持続につながっていきます。最近は、学校でもずっと座っていられなかったり、だんだん姿勢が悪くなる子が多いと聞きますが、その理由のひとつは、正しい座り姿勢を保つのがつらいためなのです。
また、足の大事なポイントは、足の指とアーチといわれていています。内側(内側縦アーチ)、外側(外側縦アーチ)、指の付け根(横アーチ)の3点アーチをつなぐと、バネのような形になります。アーチ構造といって強い足になるのです。
しっかりアーチができると、衝撃を受けたときにもクッションになり、たくさん歩いても足が疲れにくくなります。また、俊敏性、瞬発力が高まり、思ったように動けるようになります。
逆に、足のアーチも指の動きもしっかりしていないと、すぐに疲れてしまいます。そうすると、子どもは歩くのが苦手、運動が嫌いとなってしまいます。
足のトラブルのために、本来の運動能力の50%くらいの力しか出せないこともあります。運動が苦手という子でも、足育を意識的に進めれば、その子のもっている能力の100%に近づけることができるかもしれません。
みんながスーパースターのようにはなれませんが、足が自由に動く感覚がわかるだけで、苦手意識は減ると思うのです。
■足育はいつから、いつまで? 後悔しない足育て
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――足育は何歳から何歳まで気にすべきでしょうか?
高階さん:0歳からの足育をおすすめしています。また、高齢の方にお話を聞くと、寝たきりにならずに最期まで歩きたいという目標が多いので、足育は生涯続くものだと思っています。
私は足育アドバイザーの養成講座を受けたとき、とてもショックを受けたのを覚えています。自分自身、いろいろと気にして子どもを育てたつもりだったのですが、足育に関しては知らないことがたくさんあって。
これを早く知っていたらもっとできたことがあったのに…と、とても役立つ知識を得たと感動した反面、もっと早く知っておきたかったと悲しい気持ちになりました。
私の講座にいらしたお母さんで、下のお子さんは3歳で来たけれど、お姉ちゃんはもう小学生という方がいました。でも、足は18歳まで育つといわれていますし、靴選びや履き方に気を付けるなど、大きくなってからでもできることがたくさんあるとお伝えしています。
足育の基本がわかり、計測の記録が記入できる「足育手帳」(写真提供:日本足育プロジェクト協会)
第1回は、子どもの足育の大切さをうかがいました。
それでは、実際にどのように足を育てていけばいいのでしょうか? 次回は、具体的な足育法についてうかがいます。
取材・文/河部紀子
(ライターチーム123)
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