「放課後トラブル5割」の実態。子どもが困難を“学び”に変えるには?【パパママの本音調査】 Vol.335
Woman.excite / 2019年6月2日 10時0分
「放課後トラブル5割」の実態。子どもが困難を“学び”に変えるには?
イラスト:ふるえるとり
小学生の子を持つ親にとっては、子どもたちが放課後をどう過ごすか、気がかりな人も多いことでしょう。また、これから小学生になる未就学の子を持つ親にとっても気になるところかもしれません。
今回は、放課後にどんなトラブルが起こるのか、またパパママがしている対策について考えてみたいと思います。
■放課後トラブル経験ありは5割
アンケートでは、放課後トラブルを経験したことがあるか聞くと、「よくある」、「たまにある」、そして「以前はあった」と答えた人があわせて49.5%。約半数の親たちが放課後トラブルを経験したことがあることがわかりました。
一方、「ほとんどない」、「全くない」と答えた人も46.9%と、同じく約半数程度という結果でした。
よくある 5.1%
たまにある 18.5%
以前はあった 25.9%
ほとんどない 29.1%
全くない 17.8%
その他 3.6%"
■親がみていないところで起きる子ども同士トラブル
イラスト:ふるえるとり
放課後トラブルとは、具体的にどのような内容なのか、いくつかのテーマに分けて見ていきたいと思います。まずは親が関与していないところで起こる、子ども同士の間でのささいなやり取りからトラブルにつながってしまったケースを紹介します。
「目の上を傘でたたかれば、あと1センチずれていたら失明していたかもしれない」という親としても気が気ではないトラブルの体験談も寄せられていました。
ほかにも「クラスの男の子二人につけ回されて、『学校に行きたくない』と娘が言い出した」といったトラブルは、学校生活自体に黄信号がともりかねない深刻なトラブルといえそうです。
また低学年であるほど、きちんとした“待ち合わせ”ができないことから起こるトラブルは多いようです。時間、場所をお互いにきちんと把握しているか、親が許可しているかなど、意外に待ち合わせは高度なテクニックが必要といえそうです。
■「勝手に食べる」遊びに来た子が引き起こすトラブル
© milatas - stock.adobe.com
また、家に招待したり、招待されたりといった自宅への「お呼ばれ」にまつわるトラブルも多いようです。
ほかにも「毎回夕飯を食べていく子」「毎週土日に遊びに来る」「『家に帰っても1人だから帰りたくない』と泣かれる」などの声が。
パパママにとっても子どもの友だちにどこまで厳しいことを言っていいものか、また大人として放り出せないジレンマもあります。
さらにこれからますます両親ともに働く家庭が増え、大人の目が届きづらくなっていく世の中で、子どもが放課後をどう過ごしているのかが把握しきれないという悩みが増えていくのが現状かもしれません。
■「帰ってこない」放課後の子どもの行方
© mamefotolia - stock.adobe.com
さらに、放課後に子どもが家になかなか帰ってこないという不安の気持ちを抱える親も多いようです。
帰宅時間に子どもが帰ってこないと、親としては本当に心配してしまいますよね。もしかしたら事故にあったか事件に巻き込まれたか、迷子かもしれないと、さまざまな可能性を思い浮かべてしまうこともあるでしょう。
筆者もこの春小学校に入学した長男が、「友だちと子どもだけで公園に行きたい」と言ってきました。ただ、その公園までの経路は車が多く、子どもの足で10分程度かかるため、「まだもうちょっとしてからね」と我慢させてしまったのですが…。いつから許そうか、もし許可したらきちんと時間どおりに帰ってこれるのか、心配は尽きません。
■「ゲームソフトがない!?」物やお金を巡るトラブル
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物やお金を巡っては、子どもだけでなく親も巻き込んだトラブルに発展します。子どもたちにとって、もっとも大事なことは「持っているか」「持っていないか」になりがち。だからこそ「持っている」差がトラブルを生んでしまうのかもしれません。
■放課後トラブルは、子どもにとって自立の1歩
それでは、こうした放課後のトラブルを回避するためにはどうすればいいのでしょうか。いくつか、参考になるコメントがありました。
▼親の責任とは
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誰かを傷つけたり、何かを壊したり迷惑をかけるようなことがあれば、一緒に頭を下げにいく。逆にわが子が困っているなら本人がどうしたいのか、そのためには何が必要か一緒に考えてやってみる」(北海道 40代女性)
▼子どもは信じる。でも本質を見極めるには?
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子どもの言うことを信じるのは基本。だけど、うちでは『あなたの話だけでは決められないから相手の話も聞かないと。もし自分がなにもしていないのに、相手があなたを悪く言っていて、その親がそれを信じて、あなたが悪者にされたらイヤでしょう?』と言っていました」(神奈川県 40代女性)
もちろん、仕事で放課後の子どもの様子がわからないという親も多いと思います。でも、帰宅後に話を聞いたり、ちょっとした変化に気づけるようによく子どもを見たりなど、子どものSOSに気づけるような体制づくりは、日ごろから親としては意識したいところですね。
▼家庭で約束事を話し合う
今回寄せていただいたアンケートから、家庭で話しあって決められそうな約束事もありそうです。
・遊ぶ場所、相手、帰る時間の確認
・移動するときの対応
・約束した時間を守る対策
●家に遊びにくる(遊びに行く)ときの約束事(一例)
・家で遊べる日、時間
・ゲームなどの貸し借り
・おやつなどをどうするか
現代は、学校の連絡網がないこともあって、同じクラスでも親の連絡先がわからないことが多々あります。そうした状況で起こる「すれ違い」も、家庭での話し合うことで少しは防げる部分もあるように思います。また話し合うことで、子どもの意見の食い違いなども見つけることができるのではないでしょうか?
最後にこんな意見をご紹介します。
© TAGSTOCK2 - stock.adobe.com
ここまで、子どもの放課後トラブルへの対処の仕方について考えてきました。さまざまな体験談と、対処法を紹介してきましたが、最後にご紹介した「親が子どもをほったらかしにしない」というのはとても大切なことに感じます。
子どもが成長する過程において、トラブルがまったくないということはないでしょう。「トラブルをどう解決するか?」は子どもたちが自立していくために大切な力となっていくはず。
もちろん、その内容や程度によっては、親が介入した方がいい可能性もあるでしょう。そして、いつでも相談できるように受け止める体制を親自身が作っておくと、子どもの安心にもつながるかもかもしれません。
放課後は、子どもたちにとっては、初めてひとりで判断して動く時間。そこで起こったトラブルをどう乗り越えるかは、子ども自身の学びにつながるといいですね。
Q.放課後トラブル経験ある?
アンケート回答数:5154件
ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
(高村由佳)
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