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子どもの「考える力」を伸ばすには? 絵本『いごってなあに?』の著者に聞く、親子で始める囲碁の魅力

Woman.excite / 2019年7月30日 9時0分

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『いごってなあに?』より


碁盤に白と黒の碁石を置き、囲った陣地の広さを争う競技、「囲碁」。

「囲碁は思考力や集中力、判断力を養うのにいい…」なんて耳にすることはあっても、「ルールが複雑で難しそう…」というイメージから、気軽に始めるには敷居の高さを感じる方も多いかもしれませんね。

しかし、そんな囲碁の難解なイメージを一新し、その魅力と面白さを子どもたちにわかりやすく伝えてくれるのが、現役の囲碁棋士によって手がけられた絵本『いごってなあに?』(ぶんしん社)。

本書は、女流棋士、小林泉美六段が内容を、そしてウーマンエキサイトでもおなじみのコミックライター荻並トシコさんが作画を担当し、さらに小林六段の夫であり現「名人」の張栩(ちょう う)九段の全面協力のもと制作された1冊です!

ママ友同士である小林六段と荻並トシコさんの何気ない会話から生まれたという本書の内容ともに、母親の立場から語られる、親子で楽しむ囲碁の魅力についてを紹介します。

■ママ友同士のつながりが生んだ! 「いごってなあに?」誕生秘話
コミックライターである荻並さんが、そもそもなぜ囲碁棋士である小林六段と本書を手がけるに至ったのか?

その答えの根本には、荻並さんより先に囲碁にハマっていた息子さんの存在があったといいます。

息子さんと一緒に、囲碁を覚えようとしていた荻並さんですが、初歩のルールを覚えるのに、やはりそれなりに苦戦をしたそう。

しかし、一度ルールを理解してしまえば「なーんだ、そんなことか」「あ、なるほど、面白いかも!!」と最終的には、囲碁の持つ奥深さに魅力を感じたと言います。

そんなエピソードをご近所のママ友である小林六段に話してみたところ、「絵本とか、わらべ歌とか…自然に囲碁が分かるツールが何かあったらいいね」という話になり、このやりとりが本書誕生のきっかけに!

お互いに育児と仕事の隙間時間を見つけて3年近くやりとりをしていくうちに、ちょっとずつ絵本として形になり、ようやく完成したのが本書「いごってなあに?」なのです。

■3歳から楽しめる! 囲碁の面白さに触れられる絵本の世界


『いごってなあに?』より


イラストや漫画を用いて囲碁の魅力やルールをわかりやすく伝えてくれる本書の魅力のひとつといえば、荻並さんが描くゆるくてかわいい猫のイラスト

囲碁のルールがまだ理解できない小さなお子さんであっても、猫たちの愛らしい姿に心奪われ、ページを開くのがワクワクするような1冊に仕上がっています。

さらに猫をモチーフに碁石を描くという表現方法は、囲碁が持つ堅いイメージを一新し、囲碁の世界をより親しみやすいものに感じさせてくれます!

この碁石を猫で表現するというアイデアは、そもそも小林六段から生まれたもので、絵本の主人公であるシマシマの猫ちゃんも、実際に小林六段が飼っていた猫をモデルに描かれたものなのだそう。

温もりを感じるイラストに添えられた文章も軽快でリズムよく、まるで歌うように楽しく読み聞かせができるのもポイントです!

■ルールをわかりやすく解説! 子どもの“面白そう”を引き出す
本書には、囲碁の基本を子どもたちによりわかりやすく伝えられるよう、囲碁の道具のイラストやルールを解説した4コマ漫画が収録されています。

さまざまな碁盤の種類や黒白それぞれの碁石の数、碁盤のつくりなど、道具の基礎知識を身につけることができたり…



『いごってなあに?』より


囲碁の基本ルールを解説する四コマ漫画では、囲碁の基本的な考え方から碁石の置き方などのルールを猫ならではの目線を織り交ぜながら、楽しくわかりやすく解説してくれます。


『いごってなあに?』より


子どもの時から本書で囲碁に触れることで、「難しそう」という囲碁のイメージにとらわれず、「これなら僕も私もやってみたい!」と囲碁に対するポジティブな気持ちを引き出せるのも魅力の一つと言えるでしょう。

■親として完璧でなくていい! 囲碁を通して学んだ親子関係
先に囲碁にハマっていた息子さんの影響で、自身も囲碁に興味を持った荻並さん。

今回、親子で楽しむ囲碁の魅力を聞いてみたところ、そこには親子関係を見直す考え方のヒントがあったと言います。

そのきっかけとなったのが、囲碁をともに楽しむことで「親と子という縦のつながりだけではなく、同じ競技を楽しむ横のつながりができたこと」でした。

子育て中、つい子どもに対して上から目線の接し方になってしまいがちななかで、囲碁を通して「これはどうすればいいのだろう?」と子どもと同じ目線、同じ立場に立って一緒に考える機会が持てるようになったことが大きかったと言います。

そして囲碁という新しい体験を通して、萩並さんも「自分もまだまだ伸びしろがあるなぁ」と感じられ、「これから学んでいけばいいんだ、親として完成品の完璧な人間ではなくてもいい」と、子育てに対しても気持ちの余裕が持てるようになったのだそう。

親子で囲碁を学ぶことは、ある意味子ども自身の成長だけでなく、親自身も不完全な自分を認めながらも、人としての成長を楽しめる貴重な機会になるのかもしれませんね!

■作画担当 荻並トシコさんのスペシャルメッセージ!


最後に「いごってなあに?」の作画を担当された荻並トシコさんから本書に込めた想いをお伺いしました!

最初はよくわからないけど、1度覚えれば面白くて、一生使える囲碁!


私がふだん連載している育児漫画とは少し違うジャンルですが、囲碁を知らない子どもたちにも興味を持ってもらい、囲碁のルールを知ってもらえるよう、育児の経験を生かしながらエネルギーを注ぎました!

囲碁は、考える力を養う教材とも言われていますので、大人から子どもまで幅広い世代に親しんでもらいたいと考えています。

ぜひご一読いただき、囲碁の世界の入り口に立つきっかけにしていただけたらうれしいです!

<絵本『いごってなあに?』出版記念イベント>

本書の出版を記念し、作者の小林泉美六段を講師に迎え、囲碁未経験の小学生と保護者の方向けの体験イベント「夏休み!プロに学ぶ楽しい囲碁 〜考える力を身につけよう!〜」が開催がされます! 詳細はコチラ
日時:8月4日(日)10:00〜12:00
会場:三鷹ネットワーク大学
対象及び定員:囲碁未経験の小学生とその保護者30組(先着制)
受講料:2,500円(絵本『いごってなあに?』1冊付き)

※お申込み1 組「お子さま1 名+保護者1 名」での価格です


『いごってなあに?』
作:小林泉美 画:荻並トシコ 協力:張 栩(ぶんしん出版)1,400円(税抜)


思考力、集中力、記憶力、忍耐力、大局観などを養うのに最適な囲碁の魅力を子どもたちに伝える一冊! ネコをモチーフにした碁石が、つながったり、かこんだり、とられたり…囲碁のルールをかわいらしいイラストでわかりやすく解説。親子で楽しめる囲碁入門者にぴったりの絵本です。


 
 
(倉沢れい)

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