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30代と40代、家を購入するならどっちが得? 住宅購入ギモン一挙解決!【子育て世帯にピッタリな住宅の選び方 第3回】

Woman.excite / 2019年8月28日 18時0分

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イラスト:koyome


人生100年時代、「一生涯の家賃を支払い続けるのが大変と、退職前の完済を目指して住宅購入に踏み切った人も多く見かけます」と教えてくれたのは住宅購入に詳しいファイナンシャルプランナーの竹下さくらさんです。

仮に家を買うと決めたとしても、購入するタイミング、「マンション or 戸建て」「中古 or 新築」「戸建て or マンション」など、迷う点はたくさんあります。そんな素朴な疑問を、竹下さんに一気に質問してきました! 

「住宅購入を考えるだけでメリット!? 学区問題は本当に大切か」
「中学受験と住宅購入、両立できる? 老後資金問題を解決するには」の続きです。

■家を購入するときに得なのは、30代? 40代?


© buritora- stock.adobe.com


Q、30代と40代。家を購入するなら、得なのはどっち?
<竹下さんの回答>
試算をしてみると、30代のようです。

竹下さんに、試算の前提条件(※)を同じにして、「30歳」「40歳」「50歳」それぞれの時期に住宅を購入した場合に支払うことになる住居費の総額を試算してもらいました。

●90歳までの住居費の例


『書けばわかる! わが家にピッタリな住宅の選び方・買い方』 (竹下さくら著/翔泳社)より抜粋


※前提条件:
23歳から賃貸。家賃10万円。更新料2年ごとに家賃の1か月分。購入する新築マンションの物件価格は3800万円。頭金300万円 住宅ローン3,500万円(35年返済、金利1.5%、元利均等返済) 維持費 年間30万円(固定資産税・都市計画税、マンションの管理費・修繕積立金) 


「大都市圏などで家賃が高い地域に住みながら、住宅の購入物件もその周辺を希望している場合は、購入する時期が遅くなればなるほど、もったいないお金(総額が多くなる)が発生する可能性があると言えそうです」(竹下さん) 

■「マンション」と「戸建て」どっちが得?


© metamorworks- stock.adobe.com


Q、「マンション」 vs 「戸建て」買うならどっち?

<竹下さんの回答①>
資産価値や立地の良さを追求するなら駅近マンションです

個々の立地や物件にもよりますが、駅から近い土地は一般に地価が高いため、戸建てよりもマンションが造られるケースが多いです。そのため、駅近で便利な立地にこだわるなら、マンション物件が豊富です。

なお、戸建て(木造)よりマンション(鉄筋コンクリート造)のほうが、建物の耐用年数が長いため、築年数が進んだ際の資産価値はマンションのほうが比較的維持されやすいのが通常です。

ただし、駅から遠いなどアクセスが悪い物件の場合は、マンションも戸建ても資産価値は期待できにくいという点は念頭においておきましょう。

<竹下さんの回答②>
暮らしの自由度の高さは、戸建てに分があります

子どもがいる場合、子どもが走り回ってもピリピリしなくて済むようにと戸建てをチョイスする方もいます。またマンションの場合であれば、階下が店舗である物件など、音が響くのを気にせずに済む物件を探すという方法もあります。

<竹下さんの回答③>
固定資産税は戸建てとマンションのどちらが高いかは一概には言えません

固定資産税は、新築マンションは5年間、木造2階建ての戸建てなら3年間、建物部分の減額措置があります。

本来の固定資産税は土地が多い分だけ戸建ての負担が多いと思われがちですが、マンションでは全体の敷地面積を按分したり駅近で地価が高いこともあり、戸建てとマンションのどちらが高いかは一概にはいえません。


■「新築マンション」と「中古マンション」どっちが得?


© japolia - stock.adobe.com


Q、「新築マンション」 vs 「中古マンション」買うならどっち?

<竹下さんの回答①>
立地を重視するなら「中古マンション」が豊富です

住みたい地域や沿線、駅まで決まっているなら、「新築マンション」だけでなく「中古マンション」まで視野にいれたほうが、物件数は圧倒的に豊富になります。

<竹下さんの回答②>
購入時のコストは「新築マンション」が有利

購入時に用意すべきお金は、中古マンションのほうが多くなりがちです。なぜなら、新築であれば売り主からの直接購入が主流ですが、中古となると不動産仲介業者を挟むため、仲介手数料が発生します。

たとえば、3,800万円の物件であれば、132万円(※)を不動産仲介業者に現金で支払うことになります。

※消費税10%の場合。物件価格の3%+6万円に消費税を加算


固定資産税や不動産取得税の減免措置は新築には用意されていますが、中古では基本的に受けられません。また、「住宅ローン控除」を受けるための要件も事前にチェックしておいた方が良さそうです。あまり古すぎる物件を選ぶと、要件を満たせない可能性もあるので要注意です

ちなみに筆者は、中古住宅を購入しましたが、要件を満たせず住宅ローン控除を受けることができませんでした。

■「住居費」の負担、重くないですか?


© naka- stock.adobe.com


本連載も、そろそろ終わりです。連載の最初に書いたとおり、多くのご家庭にとって、家計費のいちばんの支出である住居費。これだけ大きな額の支出ですから、少し見通しを立てるだけでもっと効率的に、もっと合理的になるはずです。住居費節約の奥義は、ライフプラン全体の中で住居費を位置付けてみることです。

「先のことなんてわからない」と放置しておくのは、もったいなさすぎです。なぜなら、今、ライフプラン表を書いて、ちょっと考えてみることが、数百万~数千万単位の住居費の節約に繋がるかもしれないからです。

筆者自身、30代で家を購入したことで、数千万円の住居費が節約できました。本連載が、人生100年時代の暮らし方を考える一助となれば幸いです。

■今回のお話を伺った竹下さくら先生のご著書
『書けばわかる! わが家にピッタリな住宅の選び方・買い方』
(竹下さくら著/翔泳社 本体1,500円(税抜き))



竹下さくらさん
CFP®(国際ライセンス)。1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。
自らの生活者としての経験を踏まえた、家計の見直しや、教育資金設計のご相談のほか、講演、執筆活動等を行っている。2児の母。

(楢戸ひかる)

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