【医師監修】妊娠初期症状はいつから・どんな症状が出るの?
Woman.excite / 2019年10月25日 20時0分
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妊娠の初期症状は、人によってさまざま。超初期から敏感に体の変化を感じる人もいれば、おなかがふくらんできても「便秘かな?」と気づかない人も。
妊娠の初期症状はいつから始まり、主にどんな症状があるのか、くわしくご紹介しましょう。
【監修】
イシハラクリニック副院長 石原新菜 先生
小学校は2年生までスイスで過ごし、その後、高校卒業まで静岡県伊東市で育つ。2000年4月帝京大学医学部に入学。2006年3月卒業、同大学病院で2年間の研修医を経て、現在父、石原結實のクリニックで主に漢方医学、自然療法、食事療法により、種々の病気の治療にあたっている。クリニックでの診察の他、わかりやすい医学解説と、親しみやすい人柄で、講演、テレビ、ラジオ、執筆活動と幅広く活躍中。
著書に、13万部を超えるベストセラーとなった『病気にならない蒸し生姜健康法』(アスコム健康BOOKS)をはじめ、『「体を温める」と子どもは病気にならない』(PHP研究所)等30冊を数える。
■妊娠初期症状は、性交後いつから出るの?
妊娠期間は妊娠初期、中期、後期と3つの期間に大きく分けられます。
妊娠初期とは
妊娠初期とは一般的に妊娠15週まで、つまり妊娠4カ月の終わりまでをさします。この間は、まだ安定期には入っていません。
そもそも妊娠周数の計算方法をご存じでしょうか?
性交した日、受精卵が子宮に着床した日と勘違いしやすいのですが、実はすぐ前の生理開始日を妊娠0週0日と数えます。
そのため本来、次の生理がくるはずの頃にはすでに妊娠4週くらいになっており、「あれ? 生理が遅れている…もしかして、妊娠?」と自覚する頃には妊娠2カ月目に入っていることが多いのです。
・妊娠超初期とは
妊娠初期の中でも、いわゆる「妊娠超初期」と俗に呼ばれているのが、妊娠0週〜4週の期間です。この時期は受精卵がまだ子宮に着床していなかったり、着床していてもわずか1〜2週間ということで、ほとんどの場合、体の変化や自覚はありません。ただ妊娠4週に入ると、日頃から生理周期が一定の人なら遅れに気づき「もしかしたら?」と思い始めるでしょう。
妊娠初期症状が出始める時期
妊娠初期にはいつから、どんな症状が始まるのでしょうか。
ドラマで妊娠が発覚するシーンで、よくあるのが「うっ」ともどしそうになってトイレに駆け込む…というのがありますが、妊娠4週までの妊娠超初期にはまだこういった症状が出ることは珍しいでしょう。
性交後、卵子が受精して、子宮に着床するまでに約1週間かかるといわれています。最後の生理初日を妊娠0週0日としたら、妊娠2周目に排卵、妊娠3週目に着床となるわけです。
妊娠超初期に妊娠の兆候としてあらわれる症状に、「着床出血」があります。受精卵が子宮内膜にもぐり込む際、傷がつくことから少し出血します。その出血がおりものに混じったり、うっすらと出血したりするので、生理と間違える人が多いようです。
いつもより早い生理と思ったら、たった1日〜数日で終わってしまった、出血の感じが違ったようなら着床出血かもしれません。この頃から、少しずつ体調の変化が始まり、予定日が過ぎても生理が始まらない場合は「もしかして、妊娠?」と思い始めるでしょう。そのためか、ネットで「生理 遅れ」と検索すると、上位に「3日」「4日」「5日」などのキーワードが続いて上がってきます。
生理は遅れているけれど、まだはっきりした自覚症状もなく、一般的な妊娠検査薬では判定がつかない時期に検索する人が多いことがわかりますね。
妊娠がはっきりとわかるのはいつ?
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・着床=妊娠となる
着床とは、受精した卵子が約1週間かけて移動し、子宮に接着することです。妊娠するために必要な過程で、着床した約1週間後に妊娠反応が陽性となります。参考サイト:東京大学医学部附属病院「着床とは」
・検査薬で判明するのは、生理予定日○日目から
妊娠超初期期間はまだ妊娠診断補助試薬、いわゆる妊娠検査薬が使えません。妊娠検査薬は、尿中のhCG(受精卵が子宮へ着床後に分泌されるホルモン)に反応して、妊娠しているかどうかを調べます。しかし、妊娠超初期ではまだhCGが分泌されていない、もしくは分泌量が非常に少ないことから、判定できないそうです。
そのため、妊娠検査薬は、生理予定日当日から検査できる検出感度が高いものと、生理予定日の約1週間後から検査できるものがあります。
妊娠初期に起こること
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妊娠初期の中でも、妊娠4週に入ったばかりの「もしかして?」と思い始める時期の自覚症状としては、次の4つが挙げられます。
1.月経が遅れる
受精卵が着床しなかった、つまり妊娠しなかったためにはがれ落ちた子宮内膜が、体外へ出血として排出されたものを月経、いわゆる生理といいます。
生理が規則正しくあるタイプの人は、予定日が過ぎても生理がこない場合、早めに「妊娠かも」と意識できるでしょう。
2.基礎体温が高いまま
基礎体温とは、朝、目が覚めてすぐ、体を動かさずに安静なままの姿勢で計測する体温のことをさします。
女性は、ホルモンバランスの変化や排卵によって、通常、25日〜38日の周期で基礎体温が上下します。通常、生理前の約2週間は高温が続きますが、生理が始まるタイミングで体温が下がります。
そのため、基礎体温が下がらないというのも、妊娠の一つの目安となります。
3.月経以外の出血がある
先に紹介した着床した際の出血がこれに当たります。
ただし、着床出血は必ずするものではありませんし、残念ながら「胞状奇胎」「子宮外妊娠」や、別の病気などが原因の場合もあります。
どちらにしろ、早めに産婦人科を受診されることをおすすめします。
4.おりものが増える
おりものとは、子宮や子宮けい部、膣(ちつ)からの分泌物と古い細胞が混じり合って排出された液体です。
外部から細菌が入ってくるのを予防したり、排卵期に受精のサポートをしてくれるなどの役割を持っています。
妊娠すると体内のホルモンバランスの変化により、おりものの量が増えたり、色の変化があることも。これも妊娠の一つの目安になるかもしれません。
ただし、かゆみやにおいを伴う場合は、病気のサインである可能性もあります。「 3.月経以外の出血がある」と同様に、産婦人科を受診されることをおすすめします。
■妊娠超初期・初期に起こりやすい15の症状
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妊娠4週までの超初期を含む妊娠初期に起こりやすいものとして、次の15の症状が主に挙げられるでしょう。
妊娠初期症状2:食べ物の好みが変わる
妊娠初期症状3:眠気、だるさがある
妊娠初期症状4:吐き気がする
妊娠初期症状5:食欲がなくなる、増える
妊娠初期症状6:トイレに行く回数が増える
妊娠初期症状7:便秘になる、ガスが溜まる
妊娠初期症状8:動悸がする
妊娠初期症状9:足のむくみを感じる、足が痛い
妊娠初期症状10:頭痛
妊娠初期症状11:めまい
妊娠初期症状12:歯痛
妊娠初期症状13:腰痛
妊娠初期症状14:口内炎ができる
妊娠初期症状15:情緒不安定になる
妊娠初期の症状としては、頭痛やだるさといった「風邪に似た症状」と、腰痛や眠気、便秘になるといった「生理の時の症状」、そして吐き気がする、食欲がなくなる、逆に増す、食べ物の好みが変わる「つわり」を挙げる人が多いでしょう。
ただし、妊婦さん全員が同じの症状となるわけではありません。人によって、妊娠初期の症状はさまざま。「症状がほとんどなかった」という人もいれば、「はきどおしで、しばらく寝たきりだった」という人もいます。
■みんなの妊娠初期症状はいつから出た? 体験談を見るとわかる?
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妊娠初期症状が出る時期は人によって変わる
妊娠初期の症状は、妊婦さんによってさまざまです。ここで、いくつか妊娠初期の自覚症状について、ウーマンエキサイトユーザーの体験談をご紹介しましょう。
(28歳 2歳の女の子ママ)
(39歳 1歳の男の子ママ)
(32歳 5歳の女の子ママ)
(40歳 10歳と4歳の男の子ママ)
「妊娠の数だけ妊娠症状がある」というのがわかりますね。
それだけに、「自分のこの症状は妊娠によるものなのか、それとも…」と不安になる方も多いのでしょう。その証拠に、Yahoo!知恵袋で「妊娠初期症状」と検索すると3万7000件以上のQ&Aが上がってきます。
体験談を見ても「いつから出るか」も「症状」も十人十色
体験談を読む限り、どんな初期症状だったのか、いつ頃始まったかなどは、十人十色といえるでしょう。
一人目の子と二人目の子とでも、症状が全く違ったケースもあるので、母胎によってというよりも妊娠の数だけ症状が違うといえるかもしれません。
また、一年のうちどの時期に妊娠したかによっても、感じる症状は違うようです。私の場合、第一子を冬、第二子を夏に妊娠しましたが、妊娠によって体温が上がっているせいか夏バテがひどく、第二子の方がつらかった記憶があります。
■まとめ
自覚症状は薄いけれど、「もしかして、妊娠?」と気づき始める妊娠0〜4週間の超初期。そして、生理の遅れや体調の変化、はき気や食べつわりが始まったりと、妊娠16週までの初期の主な症状をご紹介しました。
ただし、その症状や内容、軽い・重いなどもさまざまなので、体や気持ちの変化に折り合いをつけながら、あなたらしい妊娠初期を過ごしてくださいね。
参考資料
・日本産科婦人科学会の健康手帳「HUMAN+」
・国立成育医療研究センター「出産に際して知っておきたいこと」
(山本知美)
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