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【医師監修】アーモンドは食べ過ぎると危険!? 体への影響とは

Woman.excite / 2019年11月22日 20時0分

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© Daisy Daisy- stock.adobe.com


ヘルシーなおやつとして人気のアーモンド。ダイエットのほか、美容のためにアーモンドに注目している女性も多いことでしょう。

しかし、アーモンドが体によくない影響を与えるというウワサも……。果たして本当なのでしょうか? アーモンドがもたらす体への意外な影響をご紹介します。


【監修】
イシハラクリニック副院長 石原新菜 先生


小学校は2年生までスイスで過ごし、その後、高校卒業まで静岡県伊東市で育つ。2000年4月帝京大学医学部に入学。2006年3月卒業、同大学病院で2年間の研修医を経て、現在父、石原結實のクリニックで主に漢方医学、自然療法、食事療法により、種々の病気の治療にあたっている。クリニックでの診察の他、わかりやすい医学解説と、親しみやすい人柄で、講演、テレビ、ラジオ、執筆活動と幅広く活躍中。

著書に、13万部を超えるベストセラーとなった『病気にならない蒸し生姜健康法』(アスコム健康BOOKS)をはじめ、『「体を温める」と子どもは病気にならない』(PHP研究所)等30冊を数える。


■そもそもアーモンドにはどんな栄養があるの?
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© lily_rocha- stock.adobe.com


アーモンドに含まれる栄養素


アーモンドには活性酸素から体を守り、アンチエイジング効果のあるビタミンEが豊富に含まれていることが有名です。その量は、アーモンド100gあたり30.3mg。実は、これほど多くビタミンEを含む食品はなかなかありません。
ビタミンE(a-トコフェロール)含有量トップ5(100gあたり)

1位 せん茶(茶葉) 64.9mg
2位 ひまわり油 38.7mg
3位 アーモンド 30.3mg
4位 とうがらし 29.8mg
5位 綿実油 28.3mg

参考サイト:文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」




美容のためにビタミンEを多くとろうと思っても、お茶の葉をそのまま食べたり、油を飲んだり、唐辛子をつまんだりできるものではありませんよね。ビタミンEを手軽に摂取したいなら、アーモンドに並ぶ食品はないといっても過言ではありません。

また、アーモンドには食物繊維も多く含まれており、その量は100g中に約10g。これは、食物繊維が多く含まれているというイメージを持つレタスの約9倍にもあたるというのには驚きです。

このほかにも、女性に不足しがちな鉄分やカルシウム、塩分の排出をうながすカリウムやマグネシウムといったミネラル類もバランスよく含まれています。妊活中や妊娠中の女性に必要な葉酸も豊富。アーモンドは特に女性にとってうれしい食べ物だといえそうです。
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© あんみつ姫- stock.adobe.com


アーモンドを食べることで得られるメリット


アーモンドに多く含まれるビタミンEが老化の原因にもなる活性酸素を除去し、良質な脂質が肌にうるおいをもたらします。その効果のおかげか、カリフォルニアのアーモンド農家の人たちは厳しい紫外線にさらされながらも肌がツヤツヤなのだとか! 

美肌だけでなく、アーモンドはダイエットにも効果的があるといわれています。オレイン酸という不飽和脂肪酸が悪玉コレステロールを減少。腸からのカロリー吸収を抑え、食物繊維が便秘解消の手助けをするそうです。アーモンドを食べ続ける実験では、開始3カ月目から体重が減り始め他という結果も。

このほか、アーモンドは骨を強くしたり、動脈硬化や高血圧の予防、認知症の改善や記憶力向上などの効果が期待されています。







■アーモンドは食べ過ぎると危険? 起こりうる副作用とは
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© taka- stock.adobe.com


副作用1:アーモンドで痩せた! はウソ?


ダイエットをしているとき、太りにくいおやつとして勧められることも多いアーモンド。最近では糖質を抑えた「ロカボ」なおやつとして店頭に並んでおり、パッケージには一袋あたりの糖質量が表示されています。

いかにもダイエットにぴったりだと感じてしまいますが、カロリーは別。アーモンドはカロリーがとても高い食品なのです。アーモンド100gあたりのエネルギーは587kcal。農林水産省では、間食は1日あたり200kcalまでに抑えることを推奨しています。

いくらダイエットにいいからといって、アーモンドを食べ過ぎてはあっという間にカロリーオーバーになってしまいます。ついついつまんでしまうという人は、大袋ではなく小分けにされたものを選ぶといいかもしれませんね。

参考サイト:
文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)」



副作用2:頭痛や便秘・下痢を引き起こすことも


未だ原因は解明されていないのですが、アーモンドが原因で頭痛が起きることがあるのだそう。アーモンドだけではなく、ベーコンやソーセージなどの加工肉やチーズ、ナッツ類も同様です。

食べ合わせにもよるそうなので、頭痛が起きたときにはアーモンドといっしょにどんなものを食べたかを思い出し、自分には合わなかった組み合わせを探ってみましょう。

アーモンドには腸の働きを整えてくれる食物繊維も多く含まれています。便秘に悩む人は積極的にとっている栄養素ですよね。しかし、食物繊維を多く含む加工食品のパッケージには「おなかがゆるくなることがあります」と書かれているのを目にすることが多いように、大量にとるとおなかを壊して下痢をすることも。

反対に便秘になる場合は、食物繊維の消化に時間がかかっているのが原因です。体質によるそうなので、自分の体に合った分だけを食べるようにしましょう。

副作用3:アレルギーの原因に


加工食品のパッケージによく見られる「アレルギー特定原材料」。エビやカニなど表示の義務がある特定原材料7品目に加え、表示が推奨されている食品があります。2019年9月からアーモンドも追加され、表示推奨品目は21品目となりました。

つまり、人によってはアーモンドがアレルギーを引き起こす原因となる可能性があること。木の実類によるアレルギーは年々増加しています。アーモンドを食べてアレルギー症状が出た人は、ほかの木の実類にも注意したほうがよさそうです。

参考サイト:消費者庁「平成30年度 食物アレルギーに関連する食品表示に関する調査研究事業報告書」


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© puhhha- stock.adobe.com


副作用4:肌荒れの原因に


抗酸化作用を持つビタミンEが注目されるアーモンドですが、実は脂質が多いのを忘れてはいけません。食べ過ぎるとニキビや吹き出物ができてしまうことも。

しかし、アーモンドには脂質だけでなく、ニキビができるのを予防したり、皮脂をコントロールしてくれるビタミンB2も含まれています。適量であれば大丈夫でしょう。

また、アーモンドを食べるときには油であげたものではなく、素焼きのものを選びましょう。お肌だけでなく摂取カロリーの面でも、素焼きのアーモンドのほうがヘルシーですね。

副作用5:ヘルペスになる


成長ホルモンの分泌を促し、新陳代謝をあげて美肌にしてくれるアルギニン。こちらもアーモンドに多く含まれる成分です。

しかし、このアルギニンは人や体調によってはヘルペスができる原因にもなってしまいます。ヘルペスや口内炎ができたら、アーモンドを食べるのを控え、まずは様子をみましょう。

■アーモンドを含めたナッツ類の1日の適正量は?
“副作用”なんていうとおそろしいもののように感じますが、そのほとんどがアーモンドの食べ過ぎによるもの。適切な量であれば、イメージ通りアーモンドは健康的な食べ物であるといえそうです。それでは、適切量とはどのくらいなのでしょう?
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© Looker_Studio- stock.adobe.com


アーモンドは何粒食べられる?


アーモンドにはビタミンEの主成分であるα-トコフェロールが100gあたり30.3mg含まれています。18~49歳の女性が1日に摂取するビタミンEの摂取目安量は、1日あたり6.0mg。つまり、1日に20gのアーモンドを食べればまかなえることに。アーモンドは1粒あたり約1gなので、1日に食べるアーモンドは20粒までを目安にしましょう。

しかし、これは目安量のビタミンEをすべてアーモンドからとった場合です。あくまでも足りない分をアーモンドで補うようにして、食事のバランスにも気を配りましょう。

参考サイト:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)」



ナッツ類としてはどのくらい食べてOK?


アーモンドに限らず、ナッツ類は栄養価の高い食べ物です。そして、アーモンドと同様にカロリーが高い食べ物でもあります。

ナッツ類のカロリー(100gあたり)
・カシューナッツ(フライ、味付け)576kcal
・ピスタチオ(いり、味付け)615 kcal
・くるみ(いり)674 kcal
・マカダミアナッツ(いり、味付け)720 kcal


間食は1日あたり200kcalまでというデータをもとに計算すると、上記のナッツ類を食べる量の上限は約30~35g。ナッツ類のほかにも間食することを考えると、食べる量はさらに抑えておいたほうがよさそうですね。

■まとめ

栄養価が高く、女性にとってうれしい成分がたくさん含まれているアーモンド。その一方でおそろしくなってしまう副作用も話題に上りますが、適切な量を食べていれば多くは問題がないことがわかりました。

いくら健康にいいとはいっても、ほどほどがいちばん! 適正量を守って、美容や健康のためにも「おいしいとこどり」をしましょう。

参考資料:
文部科学省
厚生労働省
消費者庁
・『50代でも30代の肌が手に入る アーモンドを食べるだけでみるみる若返る!』(扶桑社)著者 井上浩義





(河野能子)

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