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幼稚園ママの詮索についていけない…夫があきれるママ友つきあい【わたしの糸をたぐりよせて 第4話】

Woman.excite / 2020年1月14日 16時0分

幼稚園ママの詮索についていけない…夫があきれるママ友つきあい【わたしの糸をたぐりよせて 第4話】

幼稚園ママの詮索についていけない

前回からのあらすじ
幼稚園の保護者会で感じた、ある違和感。その不安は、ある幼稚園ママに誘われたお茶会でさらに膨らんでいく…。
「ママ友とのLINE交換が闇に落ちる始まり!切れない糸に巻き付かれていく」

●登場人物●
友里:都会で就職し結婚したが、夫・亮の転勤で地元の街に戻ってくる
:友里の夫。友里から告白してつきあうように。息子の悠斗を妊娠して以来、夜の生活がない
マキ:悠斗と同じ幼稚園に通うママ友
カオル:悠斗と同じ幼稚園に通うママ友

※このお話はフィクションです


■ママ友とのお茶会の行方

結局、その日のお茶会は1時間も経たないうちに解散になった。

みんな一緒に家を出て、まとまって幼稚園に子どもを引き取りに行くけれど、上機嫌なのはカオルさんだけ。
マキちゃんも口を開かないし、もちろん私も話をしたくない気分。

お邪魔させてもらった家は、同じうざぎ組のママさんの家だった。何もわからず連れてこられてしまったが、その人は今日のお茶会のためにカオルさんから準備をするように言われ、用意して私たちを待っていたらしい。

そのママさんは、カオルさんに部屋の中をジロジロ見られていろいろと詮索されて、かわいそうになるくらいだった。

これが独身のころの付き合いだったらカオルさんに対して怒ってるところだけど、声を荒げて肝心の子どもの関係がこじれたらと思うと何もできなくなってしまう。

(こんなこと、いつまで続くんだろう……)





夜、夕食の支度をしているとマキちゃんからLINEが入ってきた。

『友里ちゃん、こんばんは。お疲れさま。
あれから、今日お邪魔した人のところにLINE打ってみたのね。
すごく大変だったんじゃないかなって。

そうしたら、“あれくらいのことは全然平気です。タンスの中身を見られたわけじゃないし、本棚の本が増えたのと、テレビと冷蔵庫を買い替えたのを気づかれただけだから。
なので、佐々木さんも気にしないでくださいね”って返事来たけど、やっぱり大変だと思うんだよね。この童話はつまんなかったとか、DVD買うならCATV加入した方がいいとか言われちゃうとか』

(マキちゃん、今日のママさんに労いのメッセージ送ったんだ……気が利くよね……)

そう思いながら、私は“大変だよね”と送信した。

次になに言おうかと言葉の糸を探っていると、横から転がる毛糸玉みたいな勢いでクラスLINEの通知が来た。

『お疲れ様です。上田です。今日、一部の保護者の方からとあるお方のお宅にお邪魔したという話を聞きました。
子どもを園に送り届けたあと、引き取りまでの間、皆さんがどんなことをなさっているか私としても詮索するつもりはありません。
しかし、一部の方に過重な負担がかかるような行為を確認した以上、私としても放置するわけにいきません。
今後は、そのようなことは慎んでいただけると幸いです。どうぞよろしくお願いいたします』

(これ……今日のことだよね。誰かが教えたのかな)

上田さんがこうやって釘を刺してきた以上、明日以降は目立つ行動はとれなくなる。
ホッと胸をなでおろした次の瞬間。またしてもLINEの通知音が鳴った。

ため息をひとついたところで、通知音よりはるかにけたたましい声がした。
「ママぁ、おなかすいたぁ!!」



■LINE通知音が鳴りやまない


食事が終わって悠斗を寝かしつけ、改めてLINEを見て見ると今日行ったお茶会メンバーでグループが組まれているのに気がついた。
ママ友からの恐怖のLINE

「今日のこと上田さんに言った人、誰?」

口調から怒っているのがありありとわかるカオルさんからのメッセージ。

それに対してやってないですとメンバーからのレスが続く。
私も、やってないものはやってないのでありのままを返信した。すると、また通知音が。

「もう、今日だけでいったい何通やりとりしてるんだろ……」

と思ったら亮からのカエルのスタンプだった。


■夫に理解されないママ友つきあい

帰ってきた亮に、今日の顛末を話そうとしたけれど、話なんてできる雰囲気じゃないくらい疲れてる様子だった。

「どうしたの?」と声を掛けても、不機嫌そうな声で「なんでもないよ」と返される。

そっかと呟いて、私は軽めの夕飯を出したのだけど、「主婦って楽だよなぁ。家事して子どもの面倒見てるだけで一日終わるんだもんなぁ」
夫があきれるママ友つきあい

なんて急に言われてついカチンと来てしまった私は、「結構、人間関係大変なんだよ」と返してしまった。すると、亮はテレビのスイッチを入れながら、

「どうせ、幼稚園の保護者関係なんでしょ。ニコニコ笑って心であっかんべしてればいいのに」

それが出来れば苦労はしないよと言い返そうと思ったけど、やめた。どうしてだろう…。これまでお気に入りだった洋服のはずがチクチクするような不快な感情がこみ上げてくる。





朝起きて気がついたら、ほうぼうからのLINE通知が合わせて10件以上も入っていた。開こうかと思ったけれど、今日はこれから園を休んで予防接種を受けに行くことになっているので帰ってきてからにしようと思いなおした。

(こういう時、個別接種って楽だよね…誰にも会わなくていいし)

悠斗を自転車に乗せた病院の帰りに、ちょっと買い物して帰ろうと近くのスーパーに立ち寄った。すると……。

なんとなく物陰から視線を感じる。誰かいるのかなと思い振り返っても知ってる人は誰もいない。

気を取り直して、私は自転車で坂道を駆け上がった。

このとき、もっとちゃんと後ろを確認していれば、少しでも歩くなりしゃがむなりして視点を変えて見ておけば、あんなことにはならなかったのに…。

次回更新は1月21日(火)を予定しています。
イラスト・ぺぷり
(宇野未悠)

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