夫に子どもを預けて夢の「ひとりビジホステイ」…しかし、そこに驚きの電話が!【たんこんちは ボロボロゆかい Vol.31】
Woman.excite / 2024年5月28日 9時0分
夫に子どもを預けて夢の「ひとりビジホ」ステイ…しかし、そこに驚きの電話が!【たんこんちは ボロボロゆかい Vol.31】
それはまだ息子が幼稚園にも入っていなかった頃…。
連日のワンオペ育児に、子どもの成長を喜びながらもクタクタの毎日でした。
たまに夫に子どもを任せて休んでも、結局、夕飯を作るのは私しかいません。
なかなか疲れが取れない中で、次第に心も疲弊していきました。
■義実家帰省…夫のまさかの提案
そんなある日、義実家への泊りがけの帰省が決まります。
夫の実家となると、お酒を飲み親戚兄弟と談笑に励む夫に幼い息子を任せるわけにもいかず、私は必ずついていき、台所仕事を手伝いながら親戚の子どもたちを見ていなければいけないという、疲れた体にはなかなかハードな行事となっていました。
正直、キツイ…。
でも、行かなければ…。
そんな思いでいると、夫が…。
「その日は俺が子どもたち見てるから、どこかでゆっくりしてきていいよ!」
まさかの、ひとり時間の提案!!
「ほ、本当に…!?」
やったーーーーーー!!
…とガッツポーズをしたいところですが、私は心配性。
本当に大丈夫だろうか…。
談笑に花が咲いて、子どもが取り残されないだろうか…と、すぐに不安でいっぱいになりました。
大人の数は多くても、未就学児は息子ひとりだけ。
集まる家族はみんな楽しくて優しい方ばかりだけど、子どもは自由に遊んでてー! といういつもの空気に息子を放り込むには、まだ少しの…いや、結構な不安がつきまといます。
しかし、夫はなぜか自信満々。
若干やらかし王の傾向があるにせよ、ここまで言ってくれる夫を信頼しないのは、悪いことです。
ここは夫に子どもたちを任せ、ひとり時間で体と心を休ませることにしました。
そんなこんなで義実家帰省当日。
私はドキドキでビジネスホテルの予約を取り、息子としばしの別れ…。
「本当に本当に気を付けてね! 目、離さないでね!!」
必死に夫に注意事項をぶち込み、義実家を離れました。
■自由時間! しかし脳裏に浮かぶのは…?
久しぶりのひとり時間…!!
私は近くのショッピングモールに行き、久しぶりに喫茶店に入りました。
子どものトイレやぐずりを気にせずに、ゆっくりコーヒーを飲む…。
久しぶりの、信じられないくらい静かな時間でした。
しかし…。
「大丈夫かな…」
脳裏に浮かぶのは、子どもたちのことばかり。
仲良くやってるかな…泣いてないかな…ケガしてないかな…。
ソワソワしながらも、私はひとりの時間を静かに味わいました。
そして、ホテルのチェックインの時間。
私はスーパーで大量の総菜とお菓子、そして一本の缶チューハイを買い込み、ホテルに突入。
念願の、ひとりビジホ…!!
ベッドが置いてあるだけの小さい部屋でも、ひとりきりなら十分でした。
パソコンでの仕事はひとまずあとにして…大画面のテレビをつけ、ベッドに飛び込み、私はスナック菓子の封を開けました。
そのとき….。
スマホが鳴りました。
■夫からのまさかの着信は…
ひとり時間に水を差す着信音。
しかし、そんなことどうでもよかった。
「こ…子どもたちに何かあった…!?」
私は急いで電話に出ました。
「もしもし…!?」
『あの…』
『飲みすぎて吐き気が止まらなくて…』
『みーちゃんはひとりでもなんとかできるらしいけど、そうまは迎えにきてほしくて…』
は…、はぁ…!?
まさかの夫からの電話は、息子を引き取りに来てほしいという泣き言でした。
日も暮れた暗闇の中、私は車を走らせ義実家へと舞い戻ります。
いろいろと言いたいことはあるが…お酒を飲む前でよかった。それだけ。
義実家の門をたたくと、中からは困り顔の義弟と子どもたちが出てきました。
「パパね! トイレでずっとゲーしてるの!」
うん、想像はつく。家でも何回もやらかしてる。
ごめんね~と苦笑いのみんなを前に、私は荷物をまとめ、迷惑をかけてしまったことを謝罪して回りながら、息子の手を引きます。
いとこたちとのお泊まりにノリノリな娘と、いとこたちと楽しく遊べたとはいえ、父親の異変に不安顔の息子。
奥からのそのそやってきて「ごめん…」とつぶやく夫にいろいろな感情は沸き立つものの、ここは義実家。
私は早々に息子を連れホテルへと戻りました。
「(何が俺が子どもを見てるから~だ…見てないじゃん…!!)」
怒りはふつふつと沸き続けます。
しかし、ホテルに到着すると…。
「わ~!! きれい~!!」
ひさしぶりのホテルに、目をキラキラと輝かせる息子…!
「おふとんすごいーーー!!」
ふかふかのベッドに大喜びの息子。
ホテルに大はしゃぎの息子に、怒りはあっという間に消え去り、初めてのふたりビジホを、存分に満喫するのでした。
この日のことは今も重大インシデントとしてわが家に刻まれ、夫も義実家帰省で深酒をすることはなくなりました。
しかし、これは娘の心にも深く刻まれた出来事らしく、ことあるごとに「パパあのとき、ずっとゲーしてたよね!」と夫をつついています。
楽しいけれど、アクシデントも起こりやすい帰省。
少し手は離れたとはいえまだまだ危なっかしい子どもたちを守るために、これからも目を光らせていこうと思います。
そして何より…子どもとビジホ、なかなか楽しいのでオススメです。
(たんこ)
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