根菜でカロリー抑えても食べ応えあり「ごぼうの和風キーマカレー」【金丸利恵のダイエットレッスン Vol.50】
Woman.excite / 2024年11月20日 6時0分
自分にあう痩せ方を見つける『マイダイエットメソッド』を主宰しています、管理栄養士で、おうちごはん研究家の金丸利恵です。
秋が深まり、きのこ類や、ごぼう、にんじん、玉ねぎ、さつまいもなどの根菜が旬を迎えていますね。しかしダイエットのカウンセリングで「糖質が気になるので根菜は控えてます」と言う方が多いのには、驚かされます。
確かに、葉物と比較すれば糖質は多いですが、根菜は食物繊維やミネラルはじめ、腸内環境をよくする成分が豊富で、糖質の量を上回るメリットがあります。
特に秋は根菜が美味しい季節。根菜ならではの食感を活かし、カロリーを抑えながらも食べ応えのあるお料理をご紹介いたします。
■根菜の糖質って多いの?糖質多い野菜ランキング(100g中)
日常的に使用する糖質を多く含む野菜(※乾物、冷凍や加熱済みの食品、香辛料、加工品を除く)
1位 さつまいも(皮つき)31.0g
2位 むらさきいも(皮なし)29.9g
3位 やまといも 26.9g
4位 西洋カボチャ 22.8g
5位 やつがしら 20.2g
6位 じゃがいも(皮つき)15.5g
7位 れんこん 14.2g
8位 ながいも 14.1g
9位 そらまめ 13.2g
10位 グリンピース 12.8g
11位 さといも 11.2g
12位 日本かぼちゃ 8.3g
13位 赤たまねぎ 7.3g
14位 にんじん(皮つき) 5.9g
15位 スナップエンドウ 5.9g
さつまいも、ながいも、じゃがいもなどの芋類は、炭水化物が主体で、主食に近いため、ダイエット中はご飯やパンと同じ位置づけで食べると良さそうです。ちなみに白米の糖質は100gあたり38.1g。さつまいもを置き換えた場合は、ほぼ同量で、カボチャやじゃがいもなら、ごはんより多めに食べることができますね。
このように、秋が旬の玉ねぎやにんじん、かぶや大根、ごぼうなどは、ごはんのおかずに取り入れても糖質量が過剰になる、ということは考えにくいです。そもそも、根菜を食べ過ぎて太った、という経験をしたことがありますか?ご飯や根菜など、腹持ちが良いものを避けすぎて、かえってスイーツや甘いドリンクを欲するようになってしまった、なんてことはありませんか?ぜひ食生活を振り返ってみてくださいね。
・腸活やダイエットにおすすめ ゴボウの栄養について
ダイエット中に頻繁に取り入れて欲しい食材のひとつにゴボウがあります。ゴボウは不溶性、水溶性両方の食物繊維が豊富で、腸内環境を整えるのに効果の高い野菜です。また、歯ごたえのある食感と、独特の風味で、食欲を満たす満足度が高く、ダイエットに役立ちます。
■ゴボウの栄養的なメリット
・豊富な食物繊維
ごぼうには水溶性と不溶性の食物繊維が豊富で、腸内環境の改善や便秘解消に役立ちます。
・ポリフェノールの含有
抗酸化作用を持つクロロゲン酸などのポリフェノールが含まれ、老化や病気の原因となる酸化ストレスから体を守ります。
・血糖値の上昇を抑える
クロロゲン酸には血糖値の急上昇を抑える効果があり、高血糖からくる肥満の対策に役立ちます。
・腸内の善玉菌のエサになる
ごぼうに含まれるイヌリンという食物繊維は腸内の善玉菌を増やし、腸内フローラを整える働きがあります。
・低カロリーで満腹感を得やすい
食物繊維が豊富で咀嚼回数も多くなるため、少量でも満腹感を得やすく、ダイエットに役立ちます。
・カリウムが多く含まれる
カリウムは体内のナトリウムを調整し、むくみの予防に効果があります。
・デトックス効果
ごぼうにはサポニンなどの成分も含まれ、体内の毒素を排出するデトックス効果が期待できます。
・免疫力の向上
抗酸化物質であるポリフェノールや、腸内環境の改善により、体の免疫力を高める効果があるとされています。
・疲労回復効果
ごぼうのイヌリンはエネルギーの効率的な利用を助け、疲労回復にも役立つと考えられています。
・多くのビタミンやミネラルが含まれる
ビタミンB群やマグネシウム、鉄、カルシウムなど、体の代謝効率を上げるビタミン・ミネラルが多く含まれています。
■水にさらす?酢水につける?皮はどうする? 栄養を逃さないゴボウの調理法
ゴボウはアクが強く、切ってしばらく置くと茶色く変色していきますが、これはポリフェノールの作用によるもの。水でさらすと旨味やポリフェノール、ミネラルも流れ出てしまいます。ちょっとした工夫で、美味しさと栄養を逃がさずいただける下調理のコツをお伝えします。
・皮は剥かずタワシで汚れを洗い落とす
泥付きのゴボウは、タワシで洗いながら汚れを落としましょう。皮をむいたり、水に浸けると、せっかくの風味や栄養成分を洗い流してしまいます。タワシがない場合は、アルミホイルをくしゃくしゃにして、タワシにようにこすって使いましょう。
・カットしたらすぐに加熱調理する
空気に触れる時間が長いと、どんどん色が変わり、エグミが出てきます。カットしたらすぐに加熱することで、褐変を抑えることができます。
・油と一緒に炒める
ポリフェノールは油と相性が良く、油で炒めると吸収率が上がるとされています。また、ミネラルの損失も少なく抑えられるため、ごぼうのきんぴらのような炒め物は、栄養を活かす調理法です。
・酢水で茹でる
酢ゴボウやピクルス、お正月の煮物など、ゴボウの色を白く美しく仕上げたい場合は、酢水で茹でると良いです。水で茹でるとポリフェノールが溶け出しやすくなりますが、酢水だと溶出が抑えられます。
・ゴボウとえのきでカサ&風味増し!秋食材で美味しくダイエット
カレールウを使わず、スパイスだけをブレンドしたカレー粉は、ダイエット料理に役立ちます。今回は、みじん切りにしたゴボウとえのきを混ぜ、ひき肉量控えめでも満足できる和風のキーマカレーをご紹介します。ゴボウやえのきのみじん切りが大変、という場合は、フードプロセッサーを使ってもOK。みそのコクと旨味が隠し味となり、化学調味料を使わずシンプルな材料で仕上げます。ごはんは120gとやや小盛りに抑えているので、具沢山のスープと組み合わせるのがおすすめ。野菜たっぷりのヘルシーごはん、ぜひ作ってみてください。
■「ごぼうの和風キーマカレー」の作り方
【材料】2人分 調理時間25分(炊飯時間は除く) レシピ制作:金丸利恵
ゴボウの和風キーマカレー
【材料】(2人分)
鶏ひき肉 140g
ゴボウ 100g(1/3本程度)
玉ネギ 1/4個
エノキ 50g(1/4~1/3袋程度)
トマト 中 1個
ニンニク 1/2かけ
ショウガ 1/2かけ
オリーブ油 小さじ 1
カレー粉 大さじ 1
みそ 大さじ 1
しょうゆ 小さじ 1
塩 小さじ 1/2
ご飯(炊き立て) 240g
ゆで卵 1個
パセリ(あれば)
【下準備】
1、ゴボウは皮を洗い、みじん切りにする。
2、えのきは石突きを切り落とし、みじん切りにする。
3、トマトはヘタを取り、さいの目切りに切る。
4、玉ねぎ、ニンニク、ショウガはみじん切りにする。
5、ゆで卵は殻をむき、輪切りにする。パセリはみじん切りにする。
【作り方】
1、フライパンにオリーブ油、玉ねぎ、ニンニク、ショウガを入れて、中火にかける。玉ねぎが透き通るまで炒める。
2、ゴボウを入れて、油が回るように炒める。
3、トマトを入れ、形が崩れるくらい柔らかくなるまで炒める。
4、鶏ひき肉、えのきを入れ、鶏ひき肉の色が変わるまで炒める。
5、鶏ひき肉に8割くらい火が通ったら、<a>を加えて味を調える。香りが良く、全体に味が馴染むまで炒め合わせる。
6、器にご飯を盛り、(5)をかける。ゆで卵1/2を飾り、パセリを散らす。
栄養成分(1人分)
エネルギー 469kcal
タンパク質 22.6g
脂質 16.6g
炭水化物 65.4g
食塩相当量 3.2g
▶参考文献 ごぼう中のポリフェノールとミネラル量に与える調理操作の影響
▶食品成分データベース
(金丸 利恵)
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