年末のごちそう続きに!お粥で胃腸ケア「炊飯器で簡単 鶏だし玄米粥」【金丸利恵のダイエットレッスン Vol.51】
Woman.excite / 2024年12月26日 6時0分
自分にあう痩せ方を見つける『マイダイエットメソッド』を主宰しています、管理栄養士で、おうちごはん研究家の金丸利恵です。
忘年会、クリスマス、年末年始と楽しい会食が続くこの時期。連日続く飲み食いで、胃が重い、お腹が張るなど胃腸のトラブルを感じていませんか?
楽しむ時間に我慢や制限は不要ですが、ごちそうの翌日は胃腸をケアして、体調をリセットしたいですね。今回は古くから健康食として親しまれてきた「玄米粥」をご紹介します。現代の栄養学や薬膳の視点からも、その効果が見直されています。胃腸にやさしく、体を内側から整える玄米粥の魅力を詳しくご紹介します。
■玄米に含まれる栄養素
・玄米と精白米の比較
<玄米の栄養成分表示(炊いた状態100g)>
エネルギー 156kcal
たんぱく質 2.8g
脂質 1.0g
炭水化物 35.6g
カリウム 95mg
マグネシウム 49mg
ビタミン B1 0.16mg
ビタミン B6 0.21mg
<精白米の栄養成分表示(炊いた状態100g)>
エネルギー 152kcal
たんぱく質 2.5g
脂質 0.3g
炭水化物 37.1g
カリウム 29mg
マグネシウム 7mg
ビタミン B1 0.02mg
ビタミン B6 0.02mg
玄米は米粒の外皮(ぬか)と胚芽が残っているため、精白米よりもカリウムやマグネシウムなどのミネラル、ビタミンB群、そして食物繊維が豊富です。
カリウム
血圧を下げる効果が期待できる。浮腫みの解消に。
マグネシウム
細胞の酵素反応に多く関わる。神経系をリラックスさせ、ストレス軽減、筋肉のこわばりを緩和。
ビタミンB1
糖質をエネルギーに変えるのを助け、疲労回復に重要。
ビタミンB6
たんぱく質の代謝に関わる。脳機能や免疫機能をサポート。
食物繊維
腸を掃除し、体内の老廃物を排出。血糖値の急上昇を抑える。余分な脂質の吸収を抑える。
また、これ以外にも注目されている成分にγ-オリザノールがあります。米ぬか油や玄米、ぬかに多く含まれる強力な抗酸化物質で、体内の活性酸素を抑える働きがあります。コレステロールの吸収を抑制し、血中のコレステロール値を低下させる、胃粘膜の保護など、多くの健康効果がありますが、精米過程で失われるため、白米にはほとんど含まれません。
■玄米を食べる際の注意点
米ぬかは栄養豊富ですが、外皮に含まれる農薬などの有害物質が気になる方も多いのでは。また、外皮が固く、消化機能の弱い高齢者や子どもには不向きと言われます。そこで、玄米の扱いをマスターし、安心して召し上がれる方法について、お伝えします。
・ヒ素や農薬
ヒ素や農薬は主に外皮部分に蓄積するため、精米された白米より濃度が高くなります。また農薬や土壌の状況によってもヒ素の含有量は変化します。ですが、人間の体は不要なものは対外に排出するシステムが備わっており、健康であれば、自然とデトックスできるものです。どんな食品にもメリットとデメリットがありますが、デメリットを排除することに集中すると、食べるものが少なくなり、結果的にバランスを乱すことにも。睡眠や運動、精神状態などトータルで健康を考えてみましょう。
玄米を6~8時間以上浸水することで、水にヒ素が溶けだし、排出することができます。気になる方は、一晩くらい置くと良いです。浸水した水は捨て、新しい水で炊くようにしましょう。また、有機栽培のお米を選ぶことで、農薬の心配は軽減されます。
・消化が悪い
玄米の外皮(ぬか層)は硬く、消化に時間がかかるため胃腸が弱い人や消化機能が低下している人には負担がかかることがあります。そこで、粥にすることで玄米の硬い外皮が柔らかくなり、消化が難しい人や体調が優れないときでも食べやすくなります。そもそも栄養豊富なので、回復期の食事としても適しています。
また、白米と同じように炊飯器で炊くと、皮が固くパサつくので、しっかり浸水した後、圧力鍋で炊くか、玄米炊きコースがある炊飯器で炊くことをお勧めします。玄米に古代米炊を混ぜ、数日間一定の温度で保温した酵素玄米も美容&健康効果が高いと注目されています。
■玄米粥のススメ
柔らかく炊き上げた玄米粥は、どなたでも美味しく召し上がれます。玄米粥の健康的な効能について、お伝えします。
・消化を助ける
粥状にすることで、玄米の硬さが解消され、胃腸への負担が軽減。ごちそう後のリセットはもちろん、 胃腸が弱っているときや体調不良時にも食べやすいです。玄米の4~5倍の水分で炊くので、1合の玄米で4人分のお粥ができ、カロリーがかなり抑えられます。
・エネルギーを穏やかに供給
玄米は白米にくらべ、GI値が低い主食で血糖値の急上昇を防ぎます。ダイエット中や安定したエネルギー供給が必要な人に最適です。
・冷え性改善
温かいお粥は食べるとお腹の内側からポカポカして、身体が温まりますね。生姜やネギをプラスすると、さらに温め効果アップ。また、鶏肉や貝類と煮込むと、タンパク質が補給でき、食事誘発性熱産生が高まります。
・デトックス効果
豊富な食物繊維が腸を掃除し、体内の老廃物を排出してくれます。食べ過ぎたときや、疲れているときこそ、玄米のデトックス力を活用しましょう。
■骨付き鶏肉がホロホロに 鶏出汁が美味しい玄米がゆ
朝ごはんにも、食べ過ぎた翌日のリセット食としてもおすすめです。骨付きの鶏肉を一緒に炊くことで、旨味が出て、適度にたんぱく質も摂取できます。浸水や炊飯に時間はかかりますが、お粥モードがある炊飯器で、スイッチ入れるだけで簡単にできあがります。小松菜の即席漬物や梅干しで、味と栄養のバランスを。お好みで塩をパラリとかけてください。
お粥は水分が多い分、カロリーは少ないので、腹持ちを良くしたいなら、脂肪燃焼をサポートするMCTオイルをかけていただいても良いでしょう。胃腸をケアしながら、美味しく食べられる玄米粥、ぜひお試しください。
■「鶏だしの玄米がゆ」の作り方
【材料】4人分 調理時間80分(浸水時間を除く) レシピ制作:金丸利恵
鶏だしの玄米がゆ
【材料】(4人分)
玄米 1合(150g)
鶏手羽元 3本
ショウガ 1片
塩 小さじ 1/2
水 750~800ml
<トッピング>
小松菜 2本(80g)
砂糖 小さじ 2
塩 小さじ 1
梅干し 2個
【下準備】
1、玄米は洗い、1時間以上浸水させる。
小松菜は1cmの粗みじん切りにする。
生姜は皮つきのまま薄切りにする。
【作り方】
1、1時間以上浸水した玄米を、ざるにあけ、水気を切る。炊飯器の釜に入れ、手羽元、生姜、塩、分量の水を入れ、「おかゆモード」で炊飯する。
炊飯器におかゆの目盛りがあれば、水分は材料をいれたあとに、おかゆの目盛りに合わせて注ぐ。
2、小松菜をビニール袋に入れ、塩と砂糖を入れて揉みこむ。空気を抜いて、密封し、1時間程度置く。
3、炊き上がったら、手羽元と生姜を取り出し、混ぜ合わせる。
4、粗熱が冷めたら、鶏肉の骨を取り除き、ほぐす。梅干しは種を除いてちぎる。小松菜はビニールの上から水分をしっかり切る。
5、玄米がゆを器に注ぎ、鶏肉、梅干し、小松菜をのせる。味を見ながらお好みで塩をかける。
【このレシピのポイント・コツ】
小松菜の漬物は、絞って水気をしぼるので、砂糖と塩の分量を半分量で計算してあります。
栄養成分(1人分)
エネルギー 198kcal
タンパク質 8.6g
脂質 5.6g
炭水化物 29.5g
食塩相当量 2.2g
▶食品成分データベース
(金丸 利恵)
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