向田邦子、川端康成…おいしいものを知り尽くした作家が愛した「昭和のおやつ」5選

Woman Insight / 2015年5月22日 11時30分

『和樂』6月号の大特集は、文士、文化人が愛した懐かしい! 「昭和の味」。

なかでも、おいしいものを知り尽くした作家たちが愛した「昭和のおやつ」には、昔ながらのオーソドックスな味の背景に、老舗の心意気や、その菓子にまつわる物語まで見えてきそうな感覚さえ覚えます。

向田邦子さん、中里恒子さん、獅子文六さん、沢村貞子さん、川端康成さん……と、5人の文化人たちと菓子のエピソードも添えて、ご紹介します。

●向田邦子さんが愛した「菊家」の水羊羹

自らを“水羊羹評論家”と称した向田邦子さんが、毎年心待ちにしていたのは、東京・青山「菊家(きくや)」の水羊羹。上質な小豆の香りを生かした水羊羹は、店の奥の小さな工房で手づくりされています。毎年5月上~中旬の、桜の青葉が出る時期のみ店頭に並ぶのだそう。短期間だけの味だからこそ、美学をもって楽しめたのかもしれませんね。

1個350円。美しい箱に入った進物用は、6個入り2,350円。きくや 東京都港区南青山5-13-2/03・3400・3856/9時30分~17時(土曜 ~15時)、日曜・祝日休

●中里恒子さんが愛した「長門」の久寿もち

「日持ちのする菓子は飽きる」と綴った作家・中里恒子さんが愛したのは、日本橋の老舗「長門」の“久寿もち”。葛ではなく、わらび粉と砂糖で練り上げ、優しい甘みのわらび餅と甘さのないたっぷりのきな粉は、冷蔵庫で冷やすとおいしさも増すそう。包装紙には葵(あおい)の紋が。「長門」が代々徳川家の菓子司(かしつかさ)だった印です。

12切れ890円。ながと 東京都中央区日本橋3-1-3/03・3271・8662/10時~18時 日曜・祝日休

●獅子文六さんが愛した「麩嘉」の麩まんじゅう

京都の「麩嘉」本店は、日本で最も古いといわれる生麩店。作家・獅子文六さんが、「まんじゅうを一番上手につくる」と記しています。青海苔の粉を錬りこんだ生麩で、こし餡を包み、笹の葉でくるんだ麩饅頭。むっちりつるんとした食感も上品な香りも、この本店でしか得られない逸品。作り置きをしないため、予約でのみ購入ができます。

5個1,050円。ふうか(府庁前本店) 京都府京都市上京区西洞院椹木町上ル/075・231・1584/9時~17時 月曜・最終日曜休

●沢村貞子さんが愛した「御菓子所ちもと」の八雲もち

毎日の食事は朝夜の2食だけ。菓子や果物などのおやつを昼食代わりにしていたのが、昭和の名女優・沢村貞子さん。彼女がつけていた「献立日記」に何度も登場する菓子が、「御菓子所ちもと」の八雲もち。竹皮の中には、マシュマロのような弾力の求肥餅。そして、コクのある黒砂糖と砕いたカシューナッツが入っているのが特徴です。

8個竹籠入り 1,690円。おかしどころ ちもと 東京都目黒区八雲1-4-6/03・3718・4643/10時~18時 木曜休

●川端康成さんが愛した「フランス菓子カド」のプチ・フール

洋への憧れを形にしたような、愛らしいひと口菓子。バタークリームのミルキーな甘さと、オレンジリキュールや西洋山ハッカの薬草酒など、洋酒を使用した大人の味が楽しめます。このプチ・フールは、昭和35(1960)年創業のフランス菓子店「カド」の看板商品。文豪・川端康成さんは、洒落たデコレーションや品よい甘さを気に入り、「心底から私をよろこばせる」と讃えたそう。

1個151円。15個入り2,592円。ふらんすがし かど 東京都北区西ヶ原1-49-3/03・3910・6241/9時~19時 不定休(月1回および年始休み)

初夏の走りにだけ並ぶ水羊羹、バタークリームを使ったフランス菓子など、こんなおやつが3時に出てきたら、いまよりもっとおやつの時間が特別でうれしい瞬間になりそうです。

いずれも、目上の方やかしこまった席での手土産としても、重宝しそうな逸品ぞろい。文人たちのエピソードも添えて贈れば、より記憶に残るかもしれませんね。(さとうのりこ)

『和樂』2015年6月号(小学館)

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