お洒落敏腕エディター三尋木奈保、初の単行本出版!「3回気絶しそうだった」

Woman Insight / 2013年12月20日 21時0分

20代以上のキャリア女性向けの「仕事」を意識したリアルなファッションを提案し続け、常に女性たちから支持されている雑誌『Oggi』。そんな『Oggi』には、手掛けるコーディネートで常に上位を独占し続ける敏腕エディター、三尋木奈保さんの存在があります。

彼女が使っているアイテムはシンプルでベーシック、誰にでも自然に取り入れやすそうなものばかりなのに、さりげなくおしゃれ。そんな三尋木さんが初の単行本『マイ ベーシック ノート「ふつうの服でおしゃれな感じ」のつくり方』を出版なさるとのことで、Woman Insight編集部が三尋木さん本人に裏話やおしゃれのコツを直撃してきました!

Woman Insight編集部(以下、WI) 三尋木さん、初の単行本出版おめでとうございます! この本は、いつ頃から構想を練っていたものなのですか?

三尋木奈保さん(以下、三尋木) 一番最初に、私の私服ベースで本を作れたら……と話していたのは2年ほど前です。企画が通って、具体的に作り始めたのは今年の春からですね。本の中には、本誌に一度掲載したものもありますが、3分の2くらいは、9月に集中して撮影をして、10月に編集をしました。本当に大変で、3回くらい気絶しそうになりました(笑)。

WI 三尋木さんがモデル、スタイリスト、エディター、ライターとすべてを手掛けたんですものね! どのような点が大変でしたか?

三尋木 この本に載っているのは、私のリアルな「ふだん着」ばかりなんですが、それを1冊の本に、ルール化して構成する、というのが、とにかく大変でした。毎日の着こなしは、その日の予定や気分で決めているだけで、「本にするために」という視点では考えていなかったので……。私って、コーディネートを決めるときは何にいちばんこだわっているんだろう……と自問自答しながら、全体の構成を考えました。また、通常の雑誌は、冬なら冬ものと、そのシーズンのものしかやりません。ですが、単行本は年間を通じて、読んだ人のお役に長く立てるように、どの季節のものもバランスよく入れようと思って。例えば同じ白シャツでも、真冬の例も真夏の例もあるような構成にできるように心を砕きました。そのあたりのバランスを考えるのも、また大変でしたね。自宅にある1年分の服、小物をロケバスで編集部まで運んで、まるで引っ越し? みたいな……(笑)。そして毎日、担当の編集の方と2人で夜中まで会議室にこもって、いや違う、いやいいと議論しながらコーディネートを考えました。

WI 本からはそんな苦労をみじんも感じさせない軽やかな雰囲気が漂っているのに、お話を伺っているだけで恐ろしいほどの努力の結果だったんだと感じます。では、本ができあがって、どのようなお気持ちですか?

三尋木 本当に、感慨深いです……。でも、読者の方からどんな反応が来るだろうかって、怖いんです。だから、あんまり考えないようにしています(笑)。今は3月号の編集作業でいっぱいいっぱいなので、そっちに集中するようにしています。

WI 三尋木さんの「ベーシックなおしゃれ」は、何か参考にしているものはありますか?

三尋木 ルーツは、子どものころ母が着せてくれたトラッドな服です。そのときから色づかいもベーシックで、えんじ、からし色、こげ茶、白、ときどきネイビー。アイテムも、シャツにボックスプリーツスカート、こげちゃのタイツ。そんな感じがブレることなく大人になりました(笑)。

WI 子どものころから現在までブレないとは! 素晴らしいです。ちょっと冒険してみようと思うこともなく、現在に至るんですか?

三尋木 そうですね……こういう格好のほうが落ち着くんです。あんまりトレンドっぽい、今っぽい格好をして人に見せたいという気持ちもないし、ましてや「頑張っておしゃれしている」と思われるのも嫌でして……。毎日いろんな人にお会いして仕事をしていますが、社会人として、なるべくお邪魔にならない形で、好印象で、さりげなく存在できればな、と思っています。服装で悪目立ちするのって、ふつうに働いている大人としては、ちょっと嫌じゃないですか。そういうところで変なストレスを抱いたり、周りの目にはどう映っているんだろうと気にするのも嫌だな、と思っていて。いつ誰から見られても、いつも変わらないけどなんとなく感じがよくて、シンプルでさりげなくてなんとなくおしゃれな感じがいいな、と。

WI 三尋木さん、ものすごく謙虚ですよね。提案するスタイルがいつも大人気なのに、どうしてそんなに腰が低くていらっしゃるんですか?

三尋木 でも……本当に、本を出すようなものとは思っていなくて。私のスタイルは、スタイリストさんのそれとは全然違うと思っているんです。いろんな人をもっとおしゃれにしたい、と考えているのがスタイリストさん。でも、私の場合はそんな感じとは少し違って、自分が満足できればいいかな、と思って日々コーディネートやおしゃれをしているというか……おしゃれをしている、という意識もなくて、さりげなく、なんとなく、きちんときれいめな感じでいられればな、と思っているんです。

WI 本の内容も、そんな三尋木さんの考え方が出ていらっしゃいますよね。

三尋木 そうですね。様々な方に向けた、例えばスタイリストさんが言うような「こんな体型の人はこんなアイテムがいい」とか「トレンドはこうしたら取り入れやすい」などの「こうしたらいいよ」ではなく、あくまで私の「こうしてます」という内容です。「教える」というよりも、私の例を参考にしていただいて、「お役に立てるといいな」という感じですね。でも、本当に誰でも真似しやすいものしか使っていないんです。例えば、今年しか着れないものや、「私がこんな服着ちゃって恥ずかしくないかしら……」と、世の大多数の女性が引いてしまうアイテムは使っていません。そういう格好はしなくていい、大丈夫。と思って、コーディネートを作っています。

WI そういう「安心して自分の味方になってくれる服」って、本当に今の女性が求めているものですよね。

三尋木 はい。別にトレンドもがんばらなくていいし、自分が安心できて、今日の私大丈夫かなって不安にならない範囲で、自分らしさを磨いて、ちょっとずつ変化を取り入れて、自分の自己満足で、ちょっと嬉しいなって思えるくらいで「おしゃれ」っていいんじゃないかと思うんです。だから、自分のコーディネートがOggiでも人気上位に来ているって話を聞くと、本当にびっくりで、いいのかなって……本当に思っているんです(小声)。おしゃれが人生で一番大事という人よりも、仕事や恋愛や、何か一番大切なものがあって生きていて、服はそれを助けてくれる存在だと思っている方に、共感していただけたらうれしいです。

話を聞けば聞くほどに、三尋木さんの提案するスタイルがなぜ圧倒的な支持を得ているのかを実感しました。
次回は、「シンプルでさりげなくてなんとなくおしゃれな感じがいいな」……といえど、実は私たちの気づかない細部まで計算されてこだわり抜かれている、三尋木さんのおしゃれのこだわりポイントについてうかがいます。(後藤香織)

『マイ ベーシック ノート 「ふつうの服でおしゃれな感じ」のつくり方』
三尋木奈保/著(小学館/1,400円+税)

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