【今でも買える「江戸の手仕事」図鑑】櫛、毛抜き、耳かきなど“粋”な名品が勢揃い

Woman Insight / 2014年5月25日 21時0分

さかのぼること、江戸時代。庶民文化が栄え、260年という長い平和が続くなか、手工業が発展した時代でもあります。

江戸の人口の半分に当たるさまざまな町人たちが、腕によりをかけて手わざを競いあったことで、今でも東京には、“気風(きっぷ)の良さ”を感じさせる見事な手仕事が、脈々を受け継がれています。

そんな名品を作り続ける老舗20店が、『和樂』6月号の特集「“江戸の手仕事”名品図鑑」に掲載されています。今回はそのなかから、現代でも女性にとって欠かせない道具の数々をご紹介します。

●うぶけやの毛抜き/人形町

屋号は「赤ちゃんのうぶ毛も剃れる、切れる、抜ける刃物」が由来で、包丁やハサミ、毛抜きなどが代表商品。約300種もそろうとあって“マニアな道具”も多く、華道家や料理人といった専門職から高い人気を得ているそう。
毛抜きひとつとっても約20種類! 毛抜きは、毛先でつまんで抜くのではなく、平面でうぶ毛を挟んで、優しく毛穴から引き抜くので、痛くないのだとか。

右:甲丸(こうまる)、左:瓢箪(ひょうたん) 各13,000円

[住所]東京都中央区日本橋人形町3-9-2/[電話]03-3661-4851

●よのやの黄楊櫛(つげぐし)/浅草

とかすだけで髪がしっとりまとまると評判なのが、よのやの黄楊櫛。自然素材を使い、静電気や摩擦熱が生じにくく、髪に優しいのが特徴です。
なんと創業は、享保2(1717)年。櫛の隅々にまでたっぷりと椿油を染み込ませた櫛でとかすと、髪に自然の艶が戻ります。どの時代も、艶のある黒髪は“女の命”ですね。

黄楊櫛 12,000円

[住所]東京都台東区浅草1-37-10/[電話]03-3844-1755

●ベッ甲イソガイの耳かき/浅草

べっ甲細工の技法は、なんと奈良時代までさかのぼります。昔はウミガメの名前のままに「タイマイ」と呼んでいたそうですが、元禄時代の奢侈(贅沢)禁止令を免れるために“べっ甲(すっぽんの甲)なら差支えないか”との苦肉の上申で、そう呼ばれるようになったとか。

右から:耳かき(亀ストラップ付) 6,000円、5,000円、6,000円

[住所]東京都台東区浅草1-21-3/[電話]03-3845-1211/[HP]http://www.bekko-isogai.jp/

●伊勢半本店の小町紅(こまちべに)/南青山

小町紅の紅は、紅花の花弁にわずか1%しか含まれていない稀少な赤色色素。その玉虫色の輝きは、良品の証と言われています。
本品は江戸時代からの紅の製法を踏襲した、日本に既存する唯一の紅屋。水彩絵の具のように、水で器の内側の紅を溶いて使用するそう。

小町紅「手鞠(てまり)」各9,000円、紅筆 1,800円

[住所]東京都港区南青山6-6-20K’s南青山ビル3F/[電話]03-5774-0296/[HP]http://www.isehanhonten.co.jp/

●江戸屋の刷毛(はけ)/大伝馬町

8代将軍吉宗の時代に、将軍家から屋号をうけた江戸時代刷毛専門店。“野暮はいや”という本物志向の江戸の女性に愛された刷毛は、ハリとコシに優れた動物の天然毛を駆使してつくります。使い心地もそうですが、なにより姿かたちが美しい!
時代の需要に応じて、明治時代からブラシも制作。現在は、3,000に及ぶ種類の刷毛とブラシを扱っているそう。

右から:水化粧刷毛(2点)は、参考作品、馬毛眉歯ブラシ 500円、山羊毛パウダーブラシ 3,000円

[住所]東京都中央区日本橋大伝馬町2-16/[電話]03-3664-5671/[HP]http://www.nihonbashi-edoya.co.jp/

海外から注目を集める「メイド・イン・ジャパン」の原点とも言える、職人の手仕事が光る逸品の数々。それぞれに職人の情熱が込められ、価格も高価。だからこそ、ひとつのものを大切に長く使う、そして使うごとに味も出る。これぞまさに“江戸の粋”なのかもしれませんね。(さとうのりこ)

(『和樂』2014年6月号)

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