乳がんも早期発見! 研究者に聞いた、13種類のがんが一度の採血で診断できる画期的な検査法とは?

ウートピ / 2014年10月5日 12時0分

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一度の採血で診断できる画期的がん検査法

10月は乳がんの早期発見と検診受診の大切さを広めようという「乳がん月間」ですが、今年8月、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)や独立行政法人国立がん研究センターなどが、日本人に多い、胃がん、食道がん、肺がん、肝臓がん、胆道がん、すい臓がん、大腸がん、卵巣がん、前立腺がん、膀胱がん、乳がん、肉腫、神経膠腫(しんけいこうしゅ)という、13種類のがんを1度の採血で診断するシステム開発への着手を発表しました。

日本ではがん患者が年々増加傾向にあり、3人に1人はがんで死亡、患者の10人に4人は5年以内に死亡するという現状があります。そこで大事なのは、やっぱり早期発見。とは言え、20代、30代の健康な若い人が、時間もお金もかかるがん検査を受けようとは、なかなか思えないのが実情では? ところが、この研究が成功すれば、健康診断時に採血した血液をたった0.7ml使うだけで検査が可能になるというのです。スバラシイ! というわけで、その詳しい研究の内容について、NEDOバイオテクノロジー・医療技術部長の山崎知巳さんにお伺いしました。

マイクロRNAを調べればがんがわかる

――研究が成功すれば、たった1度の採血で13種類ものがんが診断できるようになる、ということで本当に驚きました。なぜ採血だけでわかるのでしょうか?

山崎知巳さん(以下、山崎):2008年以降、今まで「ごみ」のようなものと思われていた、血液、唾液、尿など体液に分泌される「マイクロRNA」が、実は病気の診断に重要な生体物質だということがわかってきました。この頃から本格的な基礎研究を行ったところ、その量や種類に着目すれば、どの臓器にがんがあるのか、がんの進行度や転移しやすさが診断できるだろうということがだんだんわかってきたんです。だったら、みなさんに使ってもらえる技術にしようということで、8月18日に大規模な研究に着手します、と記者発表を行いました。

――「マイクロRNA」という言葉が出てきたのですが、これは何でしょうか?

山崎:ちょっとアカデミックな話になってしまうんですが、細胞の核には、生体の設計図であるDNAがあります。人間は、DNAの情報をさまざまなRNAという物質に転写して生体活動を営んでいます。RNAはAGCU=アデニン、グアニン、シトシン、ウラシルという、塩基の順列の組み合わせでできていて、このRNAの中でもすごく小さいものをマイクロRNAと呼びます。人間には、全部で約2,500種類のマイクロRNAがあるんですが、正常細胞ががん細胞になるとその細胞から分泌されるマイクロRNAの種類が変わるんです。マイクロRNAは便宜上番号で呼ぶことが多く、健康時と比較して、例えば、乳がんになるとマイクロRNAの195番が多く分泌されるようになるというようなことがわかったんです。

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