「女は家に、男は外に」が自らを苦しめる。大黒柱の不安と嫉妬【小島慶子】

ウートピ / 2021年2月8日 20時45分

写真

恋のこと、仕事のこと、家族のこと、友達のこと……オンナの人生って結局、 割り切れないことばかり。3.14159265……と永遠に割り切れない円周率(π)みたいな人生を生き抜く術を、エッセイストの小島慶子さんに教えていただきます。

第38回のテーマは「嫉妬」について。大黒柱妻でいると、ふと共働き夫婦のことが羨ましくなることがあるのだそう。小島さんなりの心の平穏の保ち方について綴っていただきました。

人と比べることで生じるしんどさ

新型コロナウイルスの感染拡大が始まって1年が過ぎました。日本のワクチンの接種開始はこれからだし、少なくとも今年いっぱいはこの不安な日々が続きそうです。この頃は、マインドフルネスについての記事をよく見かけます。心の平穏を保つのに、みんな苦労しているのですね。

人は不安を感じると、他人と比べっこしたくなるものなのだそうです。自分よりも元気のない人、弱っている人を見て優越感を覚えると、不安が軽減するのだとか。ああ、なんてさもしい脳みそなんでしょう。

でも比べっこのしんどさは人生につきものです。羨望や嫉妬とどう付き合うかは、とても大事なトレーニング。心の筋トレみたいなものですね。

自分が誰かに嫉妬しているなんて、あんまり認めたくないですよね。だから相手を責めてしまう。「あいつの仕事が順調なのは、きっとズルをしているからだ」「調子に乗っちゃって、見苦しい」とか言って。あるいは強がって、いい人になる。「あいつが成功して、俺も嬉しいよ」「彼女のこと、すごく応援してる」などと、本心と違うことを言って。みんな経験あるでしょう?

でも、そんなに簡単にいい人にはなれません。押し殺された嫉妬と羨望はお腹の中で屈折して、やがて「お前のためだから言うけど」「応援していたのにがっかり」などの呪いの言葉になって現れ出てきます。

じゃあどうすれば? きっと、嫉妬で苦しんでいる自分を俯瞰で眺めて、ありのままに受け入れるのがマインドフルネス的なやり過ごし方なのでしょう。雑念を手放す方法としては、頭の中で「猿を電車に乗せて送り出す」とか「葉っぱを川に流す」イメージを思い浮かべるとか言いますよね。ネガティブな感情を猿や葉っぱに託して、電車や川の流れで遠くに運んでもらう。さよーならーとお見送りするシーンを想像すると、ネガティブな感情に囚われなくなるんだって。ほんとかなーと思ってやってみたら、案外ちょっと気が晴れました。

しっかり稼ぐ夫がいるあの人が羨ましい

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング