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死んだら思い出が美化されちゃうから…「いろいろあった」両親を許した理由【あさのますみ×燃え殻】

ウートピ / 2021年7月5日 20時0分

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「浅野真澄」名義で声優やナレーターとして活動している、あさのますみさんによるエッセイ『逝ってしまった君へ』(小学館)が6月30日に発売されました。

ある日突然、大切な人の自死を経験したあさのさんが、大きな悲しみの中で見つけた日々の気づきや遺された人々の思いを、“君”への手紙の形でつづった随想録で、「note」で掲載されるや否や反響を呼びました。

そんなあさのさんと対談するのは、燃え殻さん。デビュー作『ボクたちはみんな大人になれなかった』(新潮社)に続く小説第2弾『これはただの夏』(同、7月29日発売)の発売を控える燃え殻さんとあさのさんの対談の様子を2回に分けてお届けします。

「いろいろあった」両親を許した理由

あさのますみさん(以下、あさの):実はこのエッセイを書いてるさなかに、父が突然亡くなったんです。入院して10日で亡くなったんですけど、コロナ禍で面会もできなくて。何も伝えられないまま、逝ってしまった。だから、「大切な人に自分の思いは伝えたほうがいい」と言ってる私でさえ、父に思いを伝えることができなかったので、結構真剣にやったほうがいいと思っていて。

燃え殻さん(以下、燃え殻):そうでしたか。僕も読んでいて、自分の中の大切な人が思い浮かんで。僕も彼らも、ずっとこのままではないし、これからいろいろなことが起きる。だから、苦手なんですけど、大切な人や尊敬する人、迷惑をかけた人に、ちょっと連絡してみようかなって思いました。それは、この本が、「まだ届くんじゃないか?」っていう勢いで書かれた手紙のような感じだったからかも。

エッセイではご家族のことも綴(つづ)られていました。読んでて「ひどいな」って思ったんですが、あさのさんは今、ご両親に対してどんな思いを持っているんでしょうか?

あさの:本にも書いたとおり、私の両親はいろいろと問題があって、学生の時は奨学金を使い込まれるし、社会人になってからは100万円単位のお金を要求されるし、しばらく距離を置いていたんです。でも、人って死ぬと思い出が美化されるじゃないですか。だから、私が両親を許さないということを後悔しないで生きていくためには、「あの人たちはひどかった」「あの人たちはクソだった」って、両親が死んだ後にずっと自分に言い聞かせないといけない。そうじゃないと、「本当は分かり合えたんじゃないか」「本当は私のことを思っていたんじゃないか」というふうに、思い出がどんどん美化されて苦しむだろうなって。

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