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死んだら思い出が美化されちゃうから…「いろいろあった」両親を許した理由【あさのますみ×燃え殻】

ウートピ / 2021年7月5日 20時0分

さっきお話した両親との関係も、そうですよね。あの両親を支えるには、仕事である程度成功してないと共倒れしちゃうし。そういう意味でも、積極的に仕事を頑張って、野蛮なくらいにパワフルに生きていこうと思ったんですよね。「いつか会えるような気がする」って言うとスピリチュアルな感じはしますけど、死んだ後に会えるような気がどうしてもしちゃって。その時に、「私の人生はこんな感じだったよ」「案外楽しかったよ」っていう感じで、報告できたらいいなって。

だから、事務所から独立してみたり、車の免許を取ってみたり、ちょっと心に引っかかっていたもの、挑戦したいけど尻込みしていたものに対して行動していこうと。フリーランスになってからは、ドブ板営業みたいな営業をしてるんですけど、それも「私は積極的に幸せをつかみに行くぞ! ガツガツ生きてやるぜ!」っていう気持ちがあるから。そんな感じで、生きる力が上がりました。まあ元々、強めだったんですけど、より“強”になりました(笑)。

燃え殻さんの作品は「過去の自分に会いに行くツール」

燃え殻:あさのさんと何度かお話させてもらって、いつも思ってたんだけど、とても意思が強い方ですよね。彼が思っていたことや見たかったこと、あさのさんが見せたかったこと、「そういうものを全部引きずって生きてやるぞ」っていうふうに、僕は感じました。あさのさんも僕も、“賛否両論の世界”で生きてると思うんですけど、賛否だけじゃなくて、「この人に分かってもらいたい」「この人に届けたい」という気持ちで仕事に臨みたいなって、この本を読んで思いましたね。

あさの:燃え殻さんの小説を読むと、脳の7割は作品世界に入っていくんですけど、残りの3割は、過去に自分が経験した思いや出会った人、忘れていたことを思い出して、トランス状態になるんですよね。半分、自分の過去を見ているような感じで読むというか。「この人は私の気持ちを分かってくれてる」「私もこういう気持ちになったことがある」というようなことが、すごく書かれていて。

それこそ、学生の時に、お金がなくて水商売をしていて、将来に確かなものが何もなくて。私は周りの人に比べて、人生にハンデを背負って生まれてきたような気がしてたんですね。お金がないけど両親は頼れない、そういう心もとなさとか、不安感とか、社会的弱者として生きていた時の気持ちとかが、すごく思い出されるというか。今回の『これはただの夏』も、「こんなことあったな……」って思い出しながら、トランス状態で読んだんですけど。なぜこんな気持ちになるんでしょうか?

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