1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

“余白”が解釈の多様性を作る 『スター・ウォーズ』が愛される理由【北村紗衣×森山至貴】

ウートピ / 2021年12月31日 12時45分

写真

年末年始のまとまった時間を利用して、小説や映画、演劇を楽しもうと思っている人や「これまでとは違った見方で作品を鑑賞したい」と思っている人も少なくないのでは?

このほど、シェイクスピア研究、フェミニスト批評で知られる北村紗衣(きたむら・さえ)さんの新刊『批評の教室―チョウのように読み、ハチのように書く』(ちくま新書)の刊行を記念して、社会学者の森山至貴(もりやま・のりたか)さんを招いたオンライントークイベント「フェミニスト/クィア批評の『楽しさ』を読みとく」が「本屋 B&B」(東京都世田谷区)で開催されました。

作品の楽しみ方を語り合った前編に引き続き、イベントの内容をお届けします。

※イベント内容をウートピ編集部が一部抜粋・編集しています。

余白を埋めるのも批評の楽しみの一つ

森山至貴さん(以下、森山):人と語り合いたいときにおすすめの映画があれば、ぜひお聞きしたいのですが。

北村紗衣さん(以下、北村):映画だったら『カサブランカ』が感想戦に向いていると思います。ウンベルト・エーコが「『カサブランカ』は究極のカルト映画だ」みたいなことを言っていますが、私もそうだと思います。細かいセリフとか脇役のキャラクターとか、ツッコめるところが山ほどあるんですね。そういう映画は語り合いやすいのかなと思います。

森山:ツッコミどころがある映画とか小説って、愛さずにはいられない感覚がありますよね。「ここはダメでしょ」って思ってるんだけど、一方で「この作品すごく好きだ」っていう複雑で面白い感情というか。ある意味、コンテンツに触れることの快楽の大きな部分は、そういう感情で占められているという気がします。

北村:例えば、『スター・ウォーズ』にあれだけ多くのファンがいるのは、「隙間が大き過ぎるから」だという話がありまして。つまり、説明されていない部分が多いんですね。そこを、ファンが主体的に埋めていくことで、ファンダムがどんどん発達したという要素があるんです。『カサブランカ』も、まさにそういう映画です。だから、必ずしも「スカスカだと出来が悪い」ということではなく、説明不足の要素がたくさんあるほうが、カルトコミュニティができやすいんじゃないかと言われています。

森山:村上春樹とかもそうでしょうか?

北村:そうかもしれないですね。ほかにも、『シャーロック・ホームズ』とかだと、長いスパンで一人の作家が書いているので、最初の作品から急に設定が変わったりすることがあって。おそらくただのチェックミスなんですけど、どうやったらつじつまが合うのかを一生懸命考えるところが面白いんだみたいなところがあります。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

ミッション中・・・

10秒滞在

記事を最後まで読む

ミッション中・・・

10秒滞在

記事を最後まで読む

10秒滞在

記事を最後まで読む

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください