何を選択しても批判され、満たされない――元AV女優の社会学者・鈴木涼美が語る、現代女性の生きづらさのワケ

ウートピ / 2014年12月25日 18時0分

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元AV女優の社会学者が語る「生き辛さ」

昨年『AV女優の社会学』を出版し、その後、『週刊文春』に過去のAV女優の経歴をすっぱ抜かれることで多様な方面から次の論客として注目されている社会学者、鈴木涼美さんが2014年11月に『身体を売ったらサヨウナラ 夜のオネエサンの愛と幸福論』を出版した。

さらに彼女は、以前ウートピでも取り上げた、性風俗産業に従事する女性のセカンドキャリアを支援する一般社団法人GrowAsPeopleの理事を務めている。ちょうどウートピ読者世代でもある31歳の鈴木涼美さんに、夜の世界の現状とアラサー女性の行く末についてお話を伺った。

足元を掬われやすい立場にいることは自覚しておかないと怖い

――元AV女優であることを週刊誌にすっぱ抜かれたことについて、鈴木さんは気にしていないというか、そのことも次の仕事に繋げる姿勢に対して、とても強い女性だと感じるのですがいかがでしょう?

鈴木涼美さん(以下鈴木):強い? それは間違ってますね(笑)。

――では気にしていないわけではない?

鈴木:「気にしてます」「私は悲しかったです」「つらかったです」とか言う方が勇気がいります。気にしてないフリする方が楽。「週刊誌ってクソだよね」って言うことはできるけれど、それでへこたれてるって思われるのは怖いから、ある程度自分を被害者化しないで、しれっといたいなと思って。強くないですよ私は。

週刊誌にすっぱ抜かれるなんて、基本的には不本意なことではあります。でもあの記事は結局、「週刊誌ってくだらないよね」みたいな話になったが故に、読者は私を、婉曲的にというか間接的に援護してくれて、それは心強いことではありました。「鈴木涼美けしからん」みたいなことを言って、週刊誌的おやじ価値観に自分が侵されてるって思われたくないみたいな意識もあるんじゃないですかね。

――おやじ的価値観を馬鹿にしてる?

鈴木:おやじ的価値観って、いわゆるバカにされる対象じゃないですか。だから、それによってちょっといじめられたりすると、「自分はおやじ価値観ではない」って言う人に援護されやすいっていうのはあるかも。

今まで日本を動かしてきたのはおやじ的価値観というかおやじ達であって、私達が座っている椅子もおやじ達によって作られてると思うから、バカにしてるわけではないんだけれど、バカにしてる風潮には多少乗っといた方が、みんなに味方してもらえる。

――頭良いですよね。そういうところ。

鈴木:そんなことないですよ、私ボロボロです(笑)。頭を動かしていないと、心に侵食されちゃうでしょう。私はかなりだらしない人間だから、それこそ会社みたいにある程度時間を決めてくれたりすると動けるんだけど、そうじゃないときって、「ああもう嫌だ、逃げたい、ワー」みたいになるタイプで、お酒に走ったり男に走ったりするから、頭は動かしていないと、本当に壊れちゃうなって思います。

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