消えた命は戻らない 産婦人科医・宋美玄氏に聞く、後悔する前に知っておきたい中絶の厳しい現実

ウートピ / 2014年4月8日 19時0分

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宋美玄氏に聞く妊娠中絶の厳しい現実

2004年に「GREE」を起ち上げ、ソーシャルゲーム界を牽引する田中良和社長(37歳)は、かつて経済誌『フォーブス』で〈世界の独身億万長者ベスト12〉に選出されたこともある人物。そんな彼のイメージを覆す報道が先月末に飛び込んできた。妊娠した交際女性に中絶を強要したというもので、その理由が「産んでも誰も幸せにならない」からという。A子さん(20代)とされるその女性は今年2月に田中氏を提訴し、3000万円の慰謝料を要求している。

身体だけでなく精神的な負担も大きい中絶手術

人工妊娠中絶は、女性の心身に多大な傷を残す。産婦人科医で性科学者でもある宋美玄(そん・みひょん)医師に、どのような手術が行われるかを聞いた。

「妊娠約11週目までは、静脈麻酔で眠っているあいだに子宮の中のものを搔き出す“掻爬(そうは)術”が主流ですが、子宮収縮剤を飲んだり、膣に入れたりする方法で中絶する方法も存在します」

適切な方法で行われれば、後の妊娠に影響することはほとんどないとはいえ、手術が無事に終わる保証はどこにもない。さらに、精神的な負担がのしかかってくる。宋医師も「不眠やうつになる女性も多く、深刻です」と指摘。20代で中絶手術を経験したという都内在住の女性、B子さんは「当時の自分を責めたくなる」と語ってくれた。

「手術自体はあっけないもので、眠っているうちに終わっていました。当時よりも、いまのほうが後悔の念が強いです。実は30代半ばになった現在、不妊治療をしているので……。あのときの中絶手術との因果関係はわかりませんが、どうしても結びつけてしまうんです」

中絶費用と見られる30万円を玄関先に残し、A子さんと縁を切ることで問題を解決できたと考えているのであれば、田中氏の思い違いは甚だしい。彼自身は何ら痛手を負っていない。こうして世間に顛末が公開されてはじめて、イメージに傷がついたというところだが、それを罰としたところで、消えた命は戻らない。

女性主導の避妊で自分の身を守って

こうした悲劇が、「避妊」で防げることはいうまでもない。それも、パートナーに強く言うなり、ピルを飲むなり、女性主導で行うことが大切である。ただ、A子さんの場合、彼女のために借りたというマンションにふたりで引っ越した直後から、避妊せずにセックスするようになった……という経緯を考えると、彼女が「結婚前提」「実質的な子作り開始宣言」と考えても仕方ないように見える。

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