【エッセイ】鳥飼茜の女友達問題

ウートピ / 2016年7月22日 15時0分

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鳥飼茜の女友達問題

女子同士のマウンティングとは、無縁

白状しますと、最初の打ち合わせで編集の女性から女友達との付き合い方を私なりに書いてほしいとの要請があり、私は軽くスルーしてしまった。

持つ者と持たない者の間で起こる軋轢とか繰り広げられるマウンティングとか、女友達にまつわる諸問題については知見ならもちろんあります。

ただ、頭を悩ます女友達そのものが私の周りにほとんど見当たらないのだ。だから書けない。書けないからスルーしたわけです。

そして打ち合わせの帰り道、季節の変わり目や花粉や低気圧くらいにしかマウンティングされていない現在の自分はどうなのかと少し心配になったりしました。

女友達の維持が向いていない

あるきっかけから私は14歳の頃に女友達を維持する努力をやめてしまったのです。どうやら自分には同時複数の女たちを癒し宥める能力が決定的に欠けていることを知り、観念したのです。友達はできるが常に自然発生にまかせることになり、当然、自然消滅も起こり得る。学生時代を過ぎると、自然発生は自然消滅に簡単に追い越されてしまいました。

寂しくもあり、道理なようでもあり、もともと堪え性と執着が続かない私には、だからある意味友達とは期限があるものという諦めがあったりするのです。

個性的ファッションをやめたMさん

そうやってウカウカしている内に失った女友達の中でも、強烈だったMさんの話。

彼女のことを実はこの月にあげたばかりの漫画に描いたのだけど、その話をここでも少ししたいと思う。

大学時代、N田くんと共に仲が良かった私たちは、卒業のあと前後はしたが揃って上京していた。しょっちゅうお互いの家を行き来して、話は夜中まで盛り上がり、彼らの存在で私は上京の寂しさをある期間、紛らわすことができた。

学生時代こそ奇抜な作品製作やファッションで皆を面白がらせていたMさんは上京後OLとなり、外見はすっかり落ち着いていました。溌剌としたショートカットはフェミニンなロングヘアになり、誰も思いつかないようなコーディネートの古着姿から、楚々としたOLファッションに変身したのです。

女性であることでおびき寄せてしまう犯罪

そんな彼女がある夜、暴漢に襲われかかった。

会社帰りの夜道、自転車で帰宅を急ぐ彼女にひとりの男が自転車で近づき、衝突してきた。倒れこんだ彼女に覆い被さるように接近した男は刃物をチラつかせ、声を出せないように彼女を脅した。

それでも大声を振り絞り、彼女はすんでのところで逃げきったらしい。警察に行ったその帰りだったか翌日の夜だったか、私はその事件を聞いて戦慄しました。

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