「母になるのがおそろしい」母を嫌いな私が、母になるまで

ウートピ / 2016年9月20日 22時0分

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母を嫌いな私が、母になるまで

男性依存症の母と暮らし、ネグレクトや義父による性的虐待を受けた幼少期。そんな過去を持ちつつも、みずからが子どもを産み母親になるまでをノンフィクションコミック『母になるのがおそろしい』(KADOKAWA)に描き、話題となった漫画家のヤマダカナンさん。

現在二児の母親として、そして漫画家として日々活躍されているヤマダカナンさんが、子どもを持つことに希望を持てない女性に伝えたいメッセージとは。

母親になることに希望が持てなかった

――ヤマダさんはどのような幼少期を過ごされたのですか?

ヤマダカナンさん(以下、ヤマダ):私の母は男性依存症で、幼い頃から常に見知らぬ男性が家にいる状態でした。彼らは酒やたばこ、ギャンブルは当たり前。時には母親が暴力を受けている場面を間近で見ることもありました。

そんな状況で育ってきたので、物心ついた頃には「結婚なんかしたくない」「母のようには絶対になりたくない」という思いがありました。

――それはかなり大変でしたね……。

ヤマダ:ですから、30代になって周囲から「子ども、産まないの?」と聞かれることが増えても、正直母親になりたいという気持ちにはなれなかったんですね。

「普通」の母親のロールモデルがいなかったので、自分が子どもを育てるというイメージがどうしても湧かなかったんです。また、親に愛された記憶がなく、自己肯定感が低い私に果たして子どもが愛せるのかという不安も拭えず、母親になることにまったく希望が持てずにいました。

――そんな中で、出産を決意されたのはなぜ?

ヤマダ:ある日、夫に「そろそろ子どもが欲しくない?」と言われたんです。その話をされた時は、とても悩みました。でも、夫は私とは正反対の性格で、自己肯定感も高い。そして、家事も平等に分担してくれていました。心理的にも物理的にもこの人とだったら子どもを育てられるかもしれない――そう感じて出産を決めたんです。

子どもが可愛いと思えない日々から抜け出すまで

――実際に子育てを始めてみるといかがでしたか?

ヤマダ:実は、子どもができてすぐの頃は、「子どもが可愛い」という気持ちがどのようなものかわかりませんでした。1ヵ月健診の時に、病院から渡されたアンケートに「子どもを愛しいと感じますか?」「守りたいと思いますか?」という質問があったのですが、「はい」という欄に丸をつけることができなかったことを覚えています。

ただ、子どもが可愛いとは思えなくても、「自分の母のようになってはダメだ」という気持ちは強かったため、子育てに関する情報は熱心に集めていました。すでに子どもを産んでいる友人に話を聞いたり、ネットや書籍を参考にしたりして、日々試行錯誤で育児に取り組んでいました。

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