「出来の悪い係長だった」村木厚子さんが“仕事の階段”を上がって見えたこと

ウートピ / 2018年9月19日 21時1分

そういうのが見えてきたから、やっぱり先輩たちが言った通りにちょっと大変だったけど、ちょっとずつ階段を上っていってよかったかなって思うようになりました。

「普通に階段を上がっていっていいんだ」

——そうなのですね。よく出世すると「見える景色が違う」と言いますが、それは本当ですか?

村木:出来の悪い係長が課長補佐になったときに、「なぜ、今ならよい係長になれると思うのか?」というと、もっと全体が見渡せるようになったり、係長の仕事の意味が、その上のポストに上がったときに初めてよくわかるものなんですね。本当は、そのポストになったときにわかるのが一番いいんですよ(笑)。そういうことができる優秀な人もいるんだけど、そのときは目の前のことに一生懸命だから。

でも、上になると「えっ!」というくらい、下のポストでやらなきゃいけないことの意味がすごくよくわかるようになるんですね。やっぱり、ポストが上がるごとに進歩している自分がいる。いつも一段遅れているんだけれど、上がっていくじゃないですか。仕事ってそういうものなんだと思ったら、「じゃあ、普通に階段を上がっていっていいんだ」と思うようになったんです。

——「見える景色が違う」というのは、例えば14階なら14階の景色が見えることだと思っていました。でも、今のお話だと1〜13階の構造も見えるし、13階もよく見えるということなのですね。

村木:そうですね。10階でいくら背伸びしても見えないじゃないですか。14階に行くと広い範囲が見える。それは別に、自分の背が高くなったり、偉くなったりしたわけじゃなくて、そこにいることで自然に見えてくるものが必ずあるんですよね。

上のポストになるとか、責任を持つというのは、ストレスもあるかもしれないけど、はるかにたくさんのものが見える。少なくとも、前のポストでやっていたことについては、同じことをやろうと思えばもうぐっとゆとりができちゃう。それって、結構すごいことですよね。

※次回は9月26日(水)掲載です。

(取材・文:ウートピ編集部・堀池沙知子、写真:宇高尚弘/HEADS)

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