夏バテの実態と不調の根本原因とは…漢方専門医が教える

ウートピ / 2019年8月13日 20時45分

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過酷と言いたい日本の夏の猛暑の攻撃、毎日、朝から頭がクラクラします。いつもは食欲もりもりなのに何も食べる気がしない、全身がけだるくてやる気が出ない、頭が重い、胃が痛い、おなかをこわしがち……そんな「夏バテ」の症状がつらい人は多いと思われます。

漢方専門医・臨床内科専門医・消化器内視鏡専門医で、西洋医学と東洋医学の両面から治療を行う吉田裕彦医師によると、「西洋医学では夏バテは自律神経失調症と考え、東洋医学では『暑邪(しょじゃ)』による症状とらえます。東洋医学では根本となる原因を見つめて食事を工夫し、つらさが強い場合は体質を改善するために漢方薬を試します」ということです。そこで、自分でできる夏バテの対処法を教えてもらいましょう。

猛暑で自律神経に負荷がかかりすぎて不調に

はじめに吉田医師は、夏バテが起こる理由について、こう説明をします。

「体調は気温や湿度に大きく影響を受けます。日ごろは無意識のうちに、自律神経の2つの交感神経と副交感神経がバランスを取り合って、ヒトの体温、発汗、心拍、血圧、消化機能などを調整しています。しかし猛暑や極寒となると、それに対応するために自律神経が過剰に働かねばならないため、負荷が強くかかってバランスを乱し、体の機能を調整しづらくなります。

暑いときには発汗を促して体温を下げるわけですが、体内の水分が不足すると、それがうまくできなくなります。すると胃腸での消化の機能もダウンし、ほかの不調をまねきます」

暑邪は湿邪と結びつき、両方の不調をまねく

次に吉田医師は、「暑邪」の考え方について、次のように説明を続けます。

「『暑邪』は読んで字のごとく、暑さが邪気となってヒトの体に不調をもたらすことを言います。風邪は漢方ではかぜと表現せずに、『風』の『邪気』として『ふうじゃ』と読みますが、暑邪も風邪と同様に、心身に不調をもたらすものだとイメージしてください。

日本の夏の場合、気温だけではなく湿度が高いことが特徴です。梅雨のころから大気に湿度がぐんぐん上昇してきます。その不調を『湿邪』と呼び、以前にお話ししました。夏本番に襲いかかってくる『暑邪』は、梅雨の時期から発生する『湿邪』と結びつきやすい特徴があり、これを『暑湿(しょしつ)』とも呼びます。日本で暮らす人の夏バテは、暑さと湿気が合わさった『暑湿』の不調と考えてください」

夏バテは気力が不足してだるい状態

夏バテは、暑さと湿気がもたらす不調ということですが、続いて吉田医師は、夏バテ=暑邪・暑湿に見舞われると、
「東洋医学では、全身をめぐるエネルギーを『気』と呼びますが、これが不足、衰退します。元気が足りないため、けんたい感やだるさを覚えます。また、『水(すい)』と呼ぶ体内の水分が大量に消費されるので、体に力が入らず、熱が体内にこもって胃腸などにダメージを与え、重症の場合は熱中症になります」と指摘し、具体的に次の症状を挙げます。

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