いじめはなくならない。それでも子どもの大切な時間を守るため、大人ができること

ウートピ / 2019年9月23日 11時31分

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「大丈夫。なんとかなる、なんとかするために、わたしたち大人がいます」

中川翔子さんは、著書『「死ぬんじゃねーぞ!!」いじめられている君はゼッタイ悪くない』(文藝春秋)でなんども、いじめられて苦しんでいる子どもたちに向けて「死にたい夜を超えて、今日1日をなんとか生き延びてほしい」とメッセージを発信しています。

自身も中学のころ、いじめられて不登校になった経験を持つ中川さんに、私たち大人ができることについてうかがいました。

苦しかったことを忘れない理由

——私は今年35歳です。中学を卒業してから20年以上経っているのに、いじめはまだ横行している。本を読んで、正直すごく無力感に襲われました。

中川翔子さん(以下、中川):いじめは普遍的な問題なんですよね。乱暴な言い方をすると、絶対になくならないんだと思います。人間以外の動物だって弱いものいじめをするし、誰でも本能的な攻撃性を備えている。だから攻撃するのが楽しくていじめをしてしまう人が出てくるのも仕方のないことなのかもしれません。

でも、人間には理性がある。考え方や行動を理性で変えることはできるし、いじめをゼロにはできなくても減らすことはできるはずなんです。私の発信がそのきっかけのひとつになればいいなと思います。

——本書にはご自身の中学生時代のエピソードがつづられています。過去を思い出すのは苦しくなかったですか?

中川:いえ。私がいじめを受けたとか、不登校になったのは20年くらい前の話なので、今でも苦しい胸の内を聞いてほしいとか、勇気を出して告白という感じではなくて。私の経験をひとつの事例としてあげたつもりです。他にも、19歳と18歳の子のインタビューや、『不登校新聞』編集長の石井志昴さんとの対談も掲載して、なるべく客観的な本を目指しました。

それから、大人になった自分への戒めの気持ちも。あの頃の気持ちを忘れちゃいけないなと。

——忘れちゃいけない?

中川:私は『#8月31日の夜に。』(NHK)という番組に呼んでもらうことが多くて。夏休み明けに学校に行きたくなくて追い詰められてしまう子どもたちに向けた番組なのですが、そこで当事者の子どもたちの話を聞くんです。彼/彼女たちとSNSでやり取りをしているとその悩みの多様さや繊細さを感じます。そのやわらかい心に傷を付けてはいけない。だから、大人としてズレがあっちゃいけないなと感じるんですよね。

——なるほど。

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