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<コラム>珍島の旅客船沈没と日韓文化の違い

Wow!Korea / 2014年4月19日 12時35分

命をかけて海を渡ってきた古代朝鮮半島からの渡来人たちによって日本に持ち込まれた風習は数多くあるが、中には彼らの渡航中の不安や絶望的な気持ちが列島上陸成功後に「喜び」となって大変貌を遂げたものも多い。

一方、両国民の気質においても根本的に異なるところがいくつか存在する。

「韓国人は感情的、日本人は理性的」という言葉は良く使われるが、学校教育の基本方針から異なっているので、ある意味自然な結果なのかもしれない。

韓国の道徳教育では、儒教思想の重要な徳目の1つである「孝」が別の徳目の「忠」よりも優先されてきたので、韓国人の中にはそこから生まれる「情」に左右される人が多い。

情熱的で細かいことを気にせず、キャパシティの広い対応力などはそのメリットだが、逆に他人に迷惑をかけても身内さえ助かれば良しとする傾向はその歪みとも言える。

そして実は、朝鮮半島との交流が盛んだった江戸時代の日本も、儒教思想の影響を強く受けてはいる。しかし、韓国と違って「孝」よりも「忠」が大事だと考えられるようになった。

「忠」は、君臣間において重要とされる徳目で、その後の「武士道」に影響を与える事になる。武士道でいう「上を敬い、下を導く」といった上下関係の根幹を成す倫理観として日本人のDNAに定着したのだ。

会社(昔の主君)に尽くしながら、「努力」と「忍耐」を続けることが今の日本の最大の美徳とされている。

さらに、明治維新による文明開化で天皇を頂点とする新しい倫理観が生まれ、朝鮮半島経由で持たされた伝統道徳は、やがて日本独自の倫理観に進化したと考えられる。

こうした思想的な背景から、「社会性」や「協調性」が必要不可欠となり、「感情を抑制し論理的に考える」、「他人を思いやる」、「他人に迷惑をかけない」と言った、現代日本人の気質が生まれたのかもしれない。

同じ儒教から枝分かれした韓国の「孝」と、日本の「忠」には相容れない性質があるため、その国民性にも似たようで違う性格が存在するのではないだろうか。

今回の韓国旅客船沈没事故で、日韓両国民の災難に対する姿勢を改めて考えさせられた。何より大切なのは、3年前の3.11東日本大震災の時、韓国の大衆が見せてくれた国境を超えた友情や人間愛を思い出したことである。そこには、歴史問題や領土問題よりも遥かに高い価値を持つ「個人の幸せ」と「人類共栄」の鍵があるからだ。

亡くなった方々の冥福を祈る。そして、天童よしみの「珍島物語」のとおり、「家族の出会い」があることを祈る。

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