<Wコラム>「セウォル(歳月)号」と「ありあけ(有明)号」の事故、5年の時差と69年の文化の差
Wow!Korea / 2014年4月22日 11時59分
船は似ていたようだが、乗務員の正確なマニュアル遂行能力と救助組織の熟練度においては、日韓両国で大きな違いがあったのだ。両旅客船の「共通点」よりも、むしろ「相違点」を報道したほうが、韓国における事故の再発防止には役立つはず。
韓国は、昨年の7月に起きたソウル発アシアナ旅客機の着陸失敗事故(死者3名)から何を学んだのだろうか。当時も同社の事後対応が批判され、同社の社長は「全ての運行責任は機長にある。」とのコメントまで発言していた。今回の「セウォル号」でも、船長の無責任な行動とプロ意識の欠如や無知な避難指示によって多くの尊い命が奪われた。
150年前、欧米の「文明」は日本でアジア化しはじめた。100年前、日本の植民地政策の一部としてその「文明」は韓国に渡った。そして、69年前、日本の植民地から独立した韓国は、日本を目標とし、日本から学んで、日本をモデルとして、その「文明」を発展させてきた。そして、近年の韓国の「文明」は日本と競争できるレベルまでとなった。その過程の韓国で、日本の「文化」は、「植民地清算」のモットーで、徹底的にタブーにされてきた。
日本から韓国に渡った「セウォル号」と日本に残った「ありあけ」は、この69年間の日本と韓国の「文明」を象徴しているかも知れない。しかし、「セウォル号」の運営と「ありあけ」の運用の差は大きい。同じ「文明」を運用する「文化」の違いは大きかった。
事故を研究する多数の研究者は言う。事故は数多い偶然や必然が重なって発生するそうだ。現在の情報だけで判断すると、「セウォル号事故」も数々の偶然と必然が重なっている。船長の休暇、代行船長の引き継ぎ不足、天気の不安、出航の遅れ、航路変更、船の構造変更、過剰な積載量、提出書類の偽り、操舵のミス、強い海流、装備の異常、不完全な修理、事故後の乗務員の責任放棄、平素の安全教育の不足、関係機関の遅い対応、などがあった。ここまでの複合的な原因があるのならば、今の韓国の「文明」には本当に「文化」の問題があるはずだ。
今の韓国の「文明」を運用する「文化」を、儒教の伝統を含め、韓国の伝統文化から探すか、あるいは同じ文明の運用実績をもつ日本の文化から探すか、それは韓国の選択である。
但し、韓国の人々の安全と幸せな生活のために、世界一グレードの高い日本の安全意識やプロ根性、運用システムなどを「文化」として受け入れられた時、韓国は独立後に自ら作り上げてきた「植民地の呪縛」から自由になるはずだ。
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