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<Wコラム>沈没事故で修学旅行が廃止? 韓国ドラマでみる「日本の残滓」

Wow!Korea / 2014年4月25日 11時1分

しかし、韓国の大衆において、修学旅行は「残滓」と言われるような筋なのか?日本も同じであるが、韓国の大衆にも修学旅行は、学生時代の思い出の代表格である。韓国民の生活、そのダイナミックな喜怒哀楽をそのまま反映している韓国のドラマにも、それが見事に表現されている。

ペ・ヨンジュンの「冬のソナタ」やチャン・グンソクの「ラブレイン」、イ・ミンホ「相続者たち」など、日韓の人気ドラマのなかでも、修学旅行は、学生時代の主人公に多大な影響を及ぼす。「冬のソナタ」の北極星「ポラリス」の名場面も、「ラブレイン」の切ない恋歌も、「相続者たち」の今時の若者の恋や思春期の悩みも、団体旅行がなかったならばその美しい物語が成立しないほどだ。日本の「残滓」ではなく、日本の「プレゼント」としか言いようがない。

思い出の修学旅行が、本当に韓国の風土や今の時代に合わないならば、自然に無くなるだろう。しかし、それが「日本の残滓」だから云々は、韓国社会の判断に歪みを作るだけだ。韓国民のひとりひとりが自分の生き方を大切にし、社会的にその生き方を文化として合意していく課程で、その文化がどの国から来ているのかは関係ない。その文化をどのようい使い、その結果をどのように享受できるかが重要な訳だ。

確かに、現代の学生生活における「修学旅行」の意味はかなり薄まってきているようにも感じる。貧富の差が今よりもずっと激しかった時代、一般人の海外旅行も制限されていた時代の韓国において、「旅行」は庶民たちにとって身近なものではなかった。学生の身分や学校側の補助や団体のメリットを生かし、格安で行ける「修学旅行」は、学生時代の大きな楽しみとして生涯残る「思い出」になる時代は終わったのかもしれない。

しかも最近は、少人数での家族旅行の文化が発達し、「集団主義より個人主義の方が望ましい」との考えが一般的になりつつある。そこで、未熟な学生たちの「団体行動」に対する疑問の声が上がっているのだ。

なお、「団体ツアー旅行」などを好む日本人とは違い、多くの韓国人は国民性からしても「団体行動」を嫌う傾向もある。

果たして、今回の「セウォル号」沈没事故は、韓国で半世紀以上続いてきた学生生活最大のイベントを永久廃止にまで追い込んでしまうのだろうか。韓国の大衆は「残滓」トラウマから抜けられるのか。現地世論の動きに注目してみたい。

花盛りの時期、修学旅行の思い出を育む目前で無念にも亡くなった高校生たちの冥福を祈る。

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