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<Wコラム>垂涎! 韓国宮廷料理のおいしい研究

Wow!Korea / 2016年4月26日 15時23分

今でも韓国では、「食べ物を残すということは十分に満足したという意思表示である」という考え方が根強く、食べ物を残すことに抵抗感が少ない。

「もったいない精神」からは縁遠いのも、スラサンの影響かもしれない。

食器は季節によって異なった。寒い季節には銀食器を使い、暑い季節には磁器食器を使った。

けれど、スプーンと箸はいつも銀のものだった。銀は毒に接すると変色するため、事前に毒の有無をチェックできる効果もあったからだ。

■やっぱり王は食べすぎだった

朝起きてすぐに寝床でお粥や重湯などを食べるのが初朝飯である。乾き物のおかずが3種類出て、他に塩、蜂蜜、味噌などが用意された。

漬物として、薄く切った白菜や大根で作った汁の多いキムチと、大根だけを大きく切って塩につけて作る汁なしのキムチがよく出た。

昼スラはごく簡単な軽食である。とはいっても、庶民からすればとんでもない量だ。温麺、冷麺、雑煮、マンドゥ(日本でいえば餃子)、肉の蒸し物、刺し身、チヂミなど。これでも、スラサンの中では「軽食」とされた。やっぱり食べすぎである。

夜食によく出されたのは麺、薬食、シッケ(日本でいえば甘酒のようなもの)、ウユジュク(牛乳のお粥)など。「宮廷女官チャングムの誓い」にもウユジュクが出てくるが、当時の牛乳は高価で一般庶民が簡単に口にできるものではなかった。

なお、王が食べる料理は全国の特産品で作られただけではなく、その調理方法もまた独特なものだった。特に歴代の王に愛された特選料理を紹介しよう。

まずは、神仙炉(シンソルロ)。これは、韓国独自の高級な鍋料理である。使われる食材は、牛肉、松の実、岩茸、胡桃、銀杏など。それらを織り交ぜてかまぼこ状にしたものを、中央に突起がある鍋にていねいに並べて入れていき、牛肉のすまし汁を注ぎ込む。そして炭の入った炉に火をつけて煮る。鮮やかな色彩が食欲をそそるが、牛肉のダシもよく効いていて、上品な味わいが楽しめる。

イ・ヨンエも、チャングムを演じるにあたって、宮中料理研究院で神仙炉の作り方を習っている。

「神仙炉の場合は、そのまま材料を鍋に入れるのではなく、色彩や角度のバランスを考えます。それによって見え方が違いますから。食材の一つひとつに意味があるということを習いました。宮中料理を見ればその国の料理がどのようになっているのかがわかります。国王のスラサンはその時代の状況をよく伝えてくれるということです」。

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