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<Wコラム>ペ・ヨンジュン 過去への旅路~KBS以外のドラマに初主演

Wow!Korea / 2016年5月17日 17時46分

このように、「イルガン・スポーツ」はペ・ヨンジュンのコメントを掲載しているが、ここで気になったのは、「演出陣との不仲説」という部分だ。

韓国社会では、儒教的な長幼の序が重んじられるが、それはドラマの制作現場でも変わらない。年下の者が少しでも意見を言うと、「生意気だ」と受け止められてしまうのだ。けれど、良いドラマを制作しようとすれば、出演者が最善の演技をすると同時に、自分の意見を述べ合うことも大事である。

ペ・ヨンジュンもドラマの出来をよくするために、自分の出演シーンについて意見を言うことがある。

その点では、ペ・ヨンジュンは決して妥協しないタイプなのだ。

■KBSから離れたペ・ヨンジュン

ペ・ヨンジュンは妥協しないが、韓国社会ではそれが「年下の者が年上に向かって……」という固定観念で見られて、摩擦を生んでしまうこともある。それは、ペ・ヨンジュンが生意気だからではなく(むしろ、彼は撮影現場でも謙虚にふるまうことでよく知られている)、ドラマの質を上げるために行なったことなのだ。それが曲解されてしまうのは、ペ・ヨンジュンも言及したように残念なことだった。

結局、ペ・ヨンジュンはKBSから離れることになった。

ただし、後味がよくなかった。なぜなら、他の放送局に初めて出ることになったのが、KBS制作ドラマの降番がきっかけになってしまったからだ。

実は、ペ・ヨンジュンは『裸足の青春』の次作として、1998年10月からKBSの「チョンイハク」というドラマに出ることになっていた。

しかし、KBSドラマ局の幹部は「ペ・ヨンジュンが共演者のキャスティングにまで口をはさんでくる」と不快感を示した。これに対し、ペ・ヨンジュン側は「共演者の決定が遅れて心配していただけ」と表明したが、結局は『チョンイハク』への出演をとりやめる決定をした。

彼は、先に紹介したインタビューの中で、「今後は良質の作品を優先させたい」という強い意思を示していたが、その信念に基づいて行動しようとした。それが、結果的にKBSを離れることになった。

■「愛の群像」に主演

どんな場合にも、ペ・ヨンジュンは精一杯の誠意を見せた。このときの降番劇についても、きちんと謝罪している。

「本当に申し訳ありません。私の責任です」

きちんと謝罪をすれば、それを容認して関係を修復する……そうした寛容さもまた韓国社会の特徴の一つだ。

事実、ペ・ヨンジュンはその3年後にKBSの「冬のソナタ」に出演している。もし、ペ・ヨンジュンとKBSの関係がこじれたままだったら、アジアを熱狂に包んだ傑作ドラマが生まれていなかったかもしれない。

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